ミッドシーズンカットにより、ケリーを含む8名のサーファーが2024年CTシーズンから降格となる。

ケリー・スレーター© WSL / Beatriz Ryder

マーガレット・リバー、ウエスタン・オーストラリア、オーストラリア(2024年4月16日火曜日) – ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャンピオンシップ・ツアー(CT)第5戦、ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロは、マーガレット・リバーのメイン・ブレイクで4~5フィートの波の中、男子のエリミネーション・ラウンドとラウンドオブ32が行われ、エモーショナルな1日となった。

 

 

8名のサーファーが2024年のCTから降格し、エリート・ツアーへの復帰を目指してチャレンジャー・シリーズに臨むことになった。11Xワールド・チャンピオンのケリー・スレーターもその中に含まれ、マーガレット・リヴァーで敗退後、チェアアップされ、エモーショナルなメッセージを残した。全文はこちら。

 

11度のワールド・チャンピオンに輝いたケリー・スレーター(USA)は、ここ数週間、競技キャリアをスローダウンさせることを示唆していたが、今日、正式に引退を発表しなかったものの、2024 WSL CTの第5戦、ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロのラウンドオブ32で、世界ランキング1位のグリフィン・コラピント(USA)に敗れた後、ヒート後のインタビューで、感情的なメッセージと今後のプランを語った。

 

ケリー・スレーターはR32で敗退。ミッドイヤーカットでWSLチャンピオンシップ・ツアーから離脱確定か

 

史上最も偉大なサーファーと称されるスレーターは、チャンピオンシップ・ツアーでの32年間という素晴らしいキャリアの中で56勝を挙げている。11の世界タイトルを獲得したスレーターは、男子史上最年少・最年長の世界チャンピオンであり、CT最多優勝記録を保持している。

 

ケリー・スレーター© WSL / Beatriz Ryder
担がれて笑顔を見せたケリーケリー・スレーター© WSL / Beatriz Ryder
多くの報道陣に囲まれるケリー・スレーター© WSL / Beatriz Ryder
ケリー・スレーター© WSL / Aaron Hughes
ケリー・スレーター© WSL / Beatriz Ryder

 

サーフィンのGOATは、今のところジャージーを脱ぐつもりはないとほのめかしたが、彼はミッドシーズン・カットをミスしており、2024年のWSL CTの残り期間も、2025年のWSL CTのスタートもリクオリファイしていないことになる。

 

WSLコミッショナーズ・オフィスは、イベントウィンドウが近づくにつれて、シーズン後半のイベント・ワイルドカードのアップデートを発表する予定だ。

 

 

世代交代を告げるグリフィンの勝利。

 

グリフィン・コラピント© WSL / Beatriz Ryder

 

コラピントは次世代のワールド・チャンピオン候補の一人であり、現在世界No.1という彼の地位はサーフィン・ワールドを注目させている。スレーターに勝利したことは、世代交代を告げるものであり、世界最高峰のサーファーの一人としての存在感を確固たるものにしている。

コラピントはこのイベント、そして今シーズンを通してWSLファイナルへのチャージを続けるだけでなく、来るタヒチのチョープーで開催されるオリンピックにアメリカ代表として出場する。

 

「もうハンパないです。彼が階段を担がれて上がるのを見たときは、うわぁ、マジなのかって感じでしたね。サーフィンの世界では、誰かが引退するというサイン。それが僕とのヒートの後に起こるなんて。マジ驚きましたけど、すべてを受け入れようとしました」とコラピント。

「彼がサーフィンをここまで発展させてくれたおかげで、僕たちは生計を立てています。信じられないですね。彼のビデオを見て、自分も彼のようになりたいと思ったものです」。

 

 

世界チャンピオンのメディーナとジョン・ジョンがラウンド16で対戦する。

 

ガブリエル・メディーナ(BRA)© WSL / Beatriz Ryder

 

3タイムWSLチャンピオンのガブリエル・メディーナ(BRA)はライアン・カリナン(AUS)を。2タイムWSLチャンピオンのジョン・ジョン・フローレンス(HAW)がデイヴィッド・シルヴァ(BRA)をラウンドオブ32のヒートに勝利し、ラウンドオブ16で2人の世界チャンプが対戦することとなった。

 

カリナンは、メディーナに勝利し、カットをメイクする必要があったが、2024年のCTシーズンの残りを勝ち進むかどうかは、他の選手のシナリオを見守ることとなった。このヒートでは、メディーナが8.73をスコアして圧倒。次のラウンドに駒を進めた。

 

「オーバーラッピング・ヒートは好きだけど、今日は本当にスローだった」とメディーナは語った。「でも次のラウンドではもっと多くの波が来ることを願うよ。何年もここに来て、波のいろいろな部分やサーフィンの仕方を研究してきた。ここでの自分の実力は証明できたと思うし、毎年来るたびにここでの時間を楽しんでいる。ジョンとの対戦はいいサーフィンになりそうで、楽しみだよ」。

 

ジョン・ジョン・フローレンス© WSL / Beatriz Ryder

 

フローレンスは昨日、エリミネーション・ラウンドを戦い、今イベントのスタートで出遅れたが、今日は最高得点をマークしてシルバに勝利した。シルバは全力を尽くしたが、フローレンスの17.13点(10点満点)に0.43点及ばなかった。シルバの敗退はチャレンジャーシリーズへの降格を意味し、そこで彼は他の降格サーファーや来シーズンのCT出場権を争うニューフェイスと戦うことになる。

 

「波が来る時は本当に良い波で、ちょっと気合が入りました。」とフローレンスは言った。ここ最近、スローなヒートが多かったので、サーフィンに行くのが楽しみでした。でも30分間は”こんなはずじゃなかった “と思っていました。もう少し安定したサーフィンが出来れば良かったのですが、波はとてもクリーンで良かったです。」

 

ミッドシーズンカットにより、8人のサーファーが2024年CTシーズンから降格。

 

ケイド・マトソン(USA)© WSL / Beatriz Ryder
カラム・ロブソン(AUS)© WSL / Beatriz Ryder

スレーターと同様に、8人のサーファーがラウンドオブ32を勝ち進むことができず、ミッドシーズン・カット・ラインを下回って敗退した: イアン・ジェンティル(HAW)、イーライ・ハンネマン(HAW)、フレデリコ・モライス(POR)、ケイド・マトソン(USA)、カラム・ロブソン(AUS)、デヴィッド・シルバ(BRA)、ジェイコブ・ウィルコックス(AUS)である。

イーライ・ハンネマン(HAW)とジェイク・マーシャル(USA)© WSL / Beatriz Ryder

 

マーガレット・リバー出身で2024年CTルーキーのウィルコックスは8.50をマークすることができず、親友のリアム・オブライエン(AUS)に敗れた。ラウンドオブ32で敗れ、チャレンジャーシリーズに降格したもう一人のCTルーキーは、ジェイク・マーシャル(USA)とのヒートに惜しくも敗れたイーライ・ハンネマンだった。

 

サンクレメンテのマトソンは、イタロ・フェレイラ(BRA)に敗れ、この日最後のルーキーとなった。17位でフィニッシュしたケイド・マトソンは、カットラインを超えることができず、2024年の後半はチャレンジャーシリーズに戻ることになった。

 

シルバはフローレンスとの対戦に全力を注ぎ、2024年シーズン最高のヒート・トータルを記録した。しかし、残念ながらフローレンスには及ばず、再びエリート・レベルの座を取り戻すためにチャレンジャー・シリーズに戻ることとなった。

 

モライスはラウンドオブ32でジョーディ・スミス(RSA)との対戦に敗れ、2シーズン連続でミッドシーズン・カットの犠牲となった。

 

さらに9名のサーファーがカット入りを決めた

和井田リオ(INA)、ラムジ・ブーキアム(MOR)、イマイカラニ・デヴォルト(HAW)、イタロ・フェレイラ(BRA)は、ラウンドオブ32でミッドシーズン・カットをメイクするためにヒートを勝ち進む必要があった。

和井田リオ(INA)© WSL / Beatriz Ryder
和井田リオ(INA)© WSL / Aaron Hughes

 

和井田を除く全員がラウンド・オブ16に進出し、シーズン後半のCT出場権を獲得した。和井田にとって幸運だったのは、他の選手の成績が彼の思い通りになったことで、ミッドシーズン・カット以降のスポットも確保できたことだ。

 

ガブリエル・メディーナ(BRA)、ライアン・カリナン(AUS)、レオナルド・フィオラバンティ(BRA)、マシュー・マクギリブレー(RSA)、リアム・オブライエン(AUS)らもカットラインをクリアした。


また、セス・モニーツ(HAW)とカイオ・イベリ(BRA)もクオリファイへの望みをつなぐ重要な勝利を挙げた。彼らのCTの行方は、今後のラウンドオブ16とファイナルシリーズの結果次第となる。

 

 

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ男子エリミネーション・ラウンド結果:
HEAT 1:カラム・ロブソン(AUS)12.84 DEF. ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)11.37、
オーティス・ノース(AUS)10.73

HEAT 2:リーフ・ヘイズルウッド(AUS)14.93 DEF. ミゲール・プポ(BRA)12.63、
バロン・マミヤ(HAW)11.43

HEAT 3: コール・ハウシュマン(USA)13.10 DEF. ケリー・スレーター(USA)12.50、
ヤゴ・ドラ(BRA)10.20

HEAT 4:マシュー・マクギリブレイ(RSA)14.00 DEF. デイヴィッド・シルヴァ(BRA)12.54、
和井田リオ(INA)7.13

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ男子ラウンドオブ32結果:
HEAT 1:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)17.13 DEF. デビッド・シルヴァ(BRA)16.70
HEAT 2:ガブリエル・メディーナ(BRA)14.66 DEF. ライアン・カリナン(AUS)12.40
HEAT 3:ミゲル・プポ(BRA)15.27 DEF. 五十嵐カノア(JPN)13.77
HEAT 4:サミュエル・プポ(BRA)12.77 DEF. レオナルド・フィオラバンティ(ITA)11.50
HEAT 5:グリフィン・コラピント(USA)11.87 DEF. ケリー・スレーター(USA)6.17
HEAT 6:ラムジ・ブーキアム(MAR)13.06 DEF. マシュー・マクギリブレイ(RSA)12.43
HEAT 7:ジョージ・ピター(AUS)13.26 DEF. コール・ハウシュマン(USA)12.87
HEAT 8:リアム・オブライエン(AUS)15.00 DEF. ジェイコブ・ウィルコックス(AUS)14.17
HEAT 9:イーサン・ユーイング(AUS)14.33 DEF. リーフ・ヘイズルウッド(AUS)11.37
HEAT 10:セス・モニーツ(HAW)10.60 DEF. コナー・オレアリー(JPN)10.10
HEAT 11:ジョーディ・スミス(RSA)13.77 DEF. フレデリコ・モライス(POR)12.83
HEAT 12:カイオ・イベリ(BRA)13.50 DEF. クロスビー・コラピント(USA)10.97
HEAT 13:ジェイク・マーシャル(USA)11.84 DEF. イーライ・ハネマン(HAW)11.33
HEAT 14:イマイカラニ・デヴォルト(HAW)13.73 DEF. イアン・ジェンティル(HAW)13.70
HEAT 15:イタロ・フェレイラ(BRA)10.93 DEF. ケイド・マトソン(USA)10.33
HEAT 16:ジャック・ロビンソン(AUS)13.83 DEF. カラム・ロブソン(AUS)10.77

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ男子ラウンド16組み合わせ
HEAT 1:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)対ガブリエル・メディーナ(BRA)
HEAT 2:ミゲール・プポ(BRA)対 サミュエル・プポ(BRA)
HEAT 3:グリフィン・コラピント(USA)対ラムジ・ブーキアム(MAR)
HEAT 4:ジョージ・ピター(AUS)対リアム・オブライエン(AUS)
HEAT 5:イーサン・ユーイング(AUS)対セス・モニーツ(HAW)
HEAT 6:ジョーディ・スミス(RSA)対カイオ・イベリ(BRA)
HEAT 7:ジェイク・マーシャル(USA)対イマイカラニ・デヴォルト(HAW)
HEAT 8:イタロ・フェレイラ(BRA)対ジャック・ロビンソン(AUS)

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ女子ラウンド16組み合わせ
HEAT 1:ジョアン・ディフェイ(FRA)対インディア・ロビンソン(AUS)
HEAT 2:ガブリエラ・ブライアン(HAW)対イザベラ・ニコルズ(AUS)
HEAT 3:モリー・ピックラム(AUS)対アリッサ・スペンサー(USA)
HEAT 4:ブリサ・ヘネシー(CRC)対レイキー・ピーターソン(USA)
HEAT 5:ケイトリン・シマーズ(USA)対 ソフィ・マカロック(AUS)
HEAT 6:タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)対タイラー・ライト(AUS)
HEAT 7:キャロライン・マークス(USA)対 サリー・フィッツギボンズ(AUS)
HEAT 8:ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)対ソイヤー・リンドブラッド(USA)

 

ライブを見る
ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロは、WorldSurfLeague.comと無料のWSLアプリでライブ放送される。WSLの放送パートナーから、より多くの視聴方法をチェックしよう。

 

https://www.worldsurfleague.com/events/2024/ct/200/western-australia-margaret-river-pro/main