ケリー・スレーターはR32で敗退。ミッドイヤーカットでWSLチャンピオンシップ・ツアーから離脱確定か

ケリー・スレーター© WSL / Beatriz Ryder

2024年マーガレット・リバー・プロのラウンドオブ32で敗れたケリー・スレーターは、正式にミッドイヤーカットを失敗し、事実上WSLチャンピオンシップ・ツアーから降格することになった。

 

ケリー・スレーターのフルタイム・コンペティターとしてのツアー離脱は、世界ランキング1位のグリフィン・コラピントがマーガレット・リバーでのラウンドオブ32で彼をノックアウトしたことで確定した。


11度のワールドチャンピオンは、このヒートがCTでのフルタイム・コンペティターとしてのラスト・ヒートとなる可能性が高い。

 

 

ヒート後のインタビューは以下の通り:


「グリフ(コラピント)から6点を取れなかったのが悔しい。彼の4点は大したスコアじゃなかったし、いつかはちゃんとした良い波が来ると思っていたから、忍耐強く我慢しようと思っていたんだ。

 

彼を見て思ったんだ。 プライオリティがなければ100%取るだろうけど、プライオリティがあればタッチ・アンド・ゴーという感じだった。彼はそのヒートのベストスコアを1本持っていたから、その波を取るのが賢い選択だった。でも、そこでコンディションがかなり悪くなってしまった。」

 

ケリー・スレーター© WSL / Beatriz Ryder

 

「感情としてはね、 もう爆発寸前だ。でも少年たちが僕を励ましてくれたんだ。 先日、彼らはフリーサーフィンに行くと言ってくれた。アンディとTボーン、そしてポッドキャストでおなじみの地元の男の子たちが僕を応援してくれたのはうれしかった。

 

ここ数年、ここでのサポートは文句なしにすごいよ。観客は僕を応援してくれて、タジやジャックに次ぐ2番手だと言ってくれる。観客はいつも僕を応援してくれるんだ。僕はキャリアを通してこの波と戦ってきたから、必ずしもこの波で終わりたいとは思っていない。フィジーにはワイルドカードをリクエストしたから、それがどうなるかは、これからだ。

何事も終わりは来る。適応しなければ、生き残ることはできないんだ。

 

ケリー・スレーター© WSL / Aaron Hughes


「でも、何事も終わりは来る。適応しなければ、生き残ることはできないんだ。僕のモチベーションは、みんながやっているような100%の力を出すまでには至っていない。

 

「ブラジルでだって、ファンの熱狂的な人気はある。ブラジルのファンはとても筋金入りだし、僕はブラジルでもとても人気があるんだ。批判的なことを言うと怒られるけど、ブラジルのファンのみんな長年にわたって応援してくれてありがとう。

 

ケリー・スレーター© WSL / Beatriz Ryder
ケリー・スレーター© WSL / Beatriz Ryder
敗者復活戦を勝ち上がったケリーだったが、© WSL / Aaron Hughes

 

「2週間ほどここにいる。レナト(WSLツアー&コンペティション・ディレクター)にゴールドコーストでサーフィンをしないかと言われたから、もしスナッパーが良さそうなら、そうするかもしれない。まだオーストラリアに2週間ほどいるし、そのあとアメリカでも仕事があるんだ。

 

ハグするカラニとケリー

 

今はオーストラリアに数ヶ月滞在したいんだ。赤ちゃんが生まれるまであと3ヶ月弱あるから、計画や時間に関しては、これは僕らにとってとてもいいことなんだ。今、カラニと僕はこの数カ月で気持ちを落ち着かせ、少し違ったライフスタイルの準備をするんだ」。

 

涙をこらえて家族や友人にメッセージを贈るケリー

 

多くの報道陣に囲まれるケリー・スレーター© WSL / Beatriz Ryder

 

「長い間、多くの感動を味わい、たくさんのことを捧げてきた。すべてがバラ色というわけではないけれど、人生で最高の時間だった。今週は奇跡を起こすことはできなかったけど、これまで何度も奇跡を起こしてきたし、残り1分で奇跡が起こるかもしれないという期待もあった。ナンバーワンに負けるなんて、 グリフとは長い付き合いだ。

 

「すまない、その感情が湧き上がってくるのを避けていたんだけどね。でも今年のサンセットで衝撃を受けたんだ、 パイプラインでいい結果を残せなかったし、サンセットでは明らかにうまくいかなかった。

 

アドレナリンを期待して、ただ痛みと戦っているような感じだった。でもあの後、サンセットでカラニと家で話していて、ちょっと心が折れてしまったんだ。終わりのような、でも何か他のことの始まりのような、残りの人生の始まりのような気がするんだ。

 

バラ色ばかりではないけれど、人生で最高の時だった。

 

担がれて笑顔を見せたケリー。グリフィンと握手© WSL / Beatriz Ryder

 

僕は長年にわたって信じられないようなラッキーと運に恵まれてきたし、それは僕のサーフィンと密接に結びついているんだ。観客と過ごした後は、少し静かな時間を過ごすつもりだ。そしてすべてを自分の中に吸収するんだ。

 

でも、50歳を過ぎてもまだみんなとワイワイやっているのは楽しいし、みんなと一緒にいるような気分だ。新しい選手たちを見られるんだからね。リオは僕に引退するなと言ったんだ、 そしてパイプラインで初めてヒートで当たった、コールとも一緒にヒートでやって、グリフィンと一緒にフルタイムで戦えたのは楽しかった。でも、もしワイルドカードを手に入れたら、またグリフィンと一緒にやれるような気がするんだ、
だから彼に借りは返すよ。(笑)」

 

考えうるすべての観点から、52歳の彼は史上最高のコンペティティブ・サーファーである。世界タイトル11回、CT56勝。最年少(20歳)と最年長(39歳)の世界チャンピオン。ケリーが今後もCTワイルドカードを獲得し続けることは間違いないが、フルタイム・サーファーとしての彼のツアー出場はこれで最後となりそうだ。