WSL Men‘s & Women’s QS 3000「Bonsoy Chiba Ichinomiya Open」は今日で4日目。昨日のと同じく波のサイズはハラムネ。風は弱いオフで面はキレイ。満潮が7:30AMということで、今日も6:30AMから試合がスタート。
女子のクォーターファイナル 4ヒート、男子のクォーターファイナル 4ヒートをマンオンマンで行い、本日のコンテストスケジュールは終了。セミファイナル、ファイナルは明日へ持ち越された。
ますは女子から。ヒート1は松岡亜音 vs 脇田紗良。今日の第1ヒートということもあり、ポジション争いからスタート。会場正面の右奥の突堤でライトの波を待つ2人。
しかし、波が早くてダンパー気味で、技を掛けれずじまい。そこでいち早く切り返して左へ移動。脇田がキレた波をゲットして、スピードある演技で5.00ポイントで先制。松岡も4.70点で追いかけるも、逆転には4.81ポイント。最後まで諦めずに、攻めるも4.00ポイント。ここは脇田に軍配。
ヒート2は芳田花瑚 vs 中塩佳那。芳田が積極的に右に左に波を追いかけアプローチ。中塩はいつもの右で待つ。芳田が前半にポイントを重ねてリードするも、中塩が右奥から入るセットにテイクオフ。波が早いものの臆せず攻めて6.00ポイント。さらにバックアップも4.35ポイントとして、トータル10.35ポイントで逆転。芳田のニードは6.60ポイントで最後20秒で決めた高さのある1発の演技が、5.40ポイントで逆転ならず。中塩が明日へ繋いだ。
川合美乃里 vs 池田美来のヒート3。潮が上げいっぱいの時間帯に突入。波が不規則で、ワイドで早い。技を掛けるも一発の繰り返し。それでもキレた波を選べば、技を繋げられる。池田が仕掛けてこの試合をリード。
片や川合もワンマニューバーながら、大きくスプレーを飛ばし5.00ポイント。ニード3.65ポイントとして、波を待つ。待つ。待つ。しかし、最後まで逆転できる波が来ず、池田が勝ち上がる結果になった。
ヒート4は昨日、大逆転を見せた野中美波と対するのが、Sky Brown。右奥からのライトの波が形よく見えるものの、まだ上げこんでいるからか、早いブレイクのまま。野中はミドルサイズの波を選んで、ポイントを重ねる。
Skyも波をつかむが、ことごとく波が続かず、点が伸びない。それでも、Skyの技術なら波さえ掴めば逆転は可能。それがわかっているからか、野中の攻めの手は緩めず。後半に4.60、6.50でトータル11.10ポイントにしてSkyを突き放してラウンドアップ。
続いて男子。ヒート1に児玉椋 vs 西優司。児玉は右奥。西は正面左のバンクに陣取る。潮が動いたことで、右奥もキレた波を選べば、3発入れられる波が入る。これを逃さず児玉が前半からリード。西も左側の波で演技するも波にポテンシャルがなく、3点止まり。
なので、西も右奥に移動して、児玉を猛追。エアーも出すが、インコンプリート。西のニードが5.15ポイントで、最後の演技が4.55ポイント。児玉も終了時にバックアップを伸ばして、児玉が完勝。
H-2は伊東李安琉 vs 鈴木仁。右奥に伊東、そこより左に鈴木がポジショニング。鈴木は昨日から調子の良いエアーを連発。ことごとく決めて、4.25、5.50ポイントとして試合の流れを引き寄せた。伊東も負けじとレールワークを駆使して2発で5.00ポイントを出して一時はリード。
しかし、鈴木が残り5分のところで、エアーリバースを成功させて6.50ポイント。トータル12ポイントとして伊東をねじ伏せた。このポイントが今日のシングル(女子では野中が同点)、トータルのハイエストとなった。
安室丈 vs 大音凛太のヒート3。こちらも右奥に安室、正面に大音と別れた。安室、大音ともポジションが離れていることで、それぞれが演技。大音が3点台を2本揃えるも、安室は2、3点台で我慢の時間帯が続く。
その待った甲斐があったサイズのあるセットで、クリティカルセクションに当て込んで6.00ポイントを叩き出し、試合の主導権を握る。試合はこのまま安室のペースで進行してタイムアップ。
ヒート4は大原洋人 vs 稲葉玲王。日本の代表する選手同士のマッチアップ。昨年の3月のアジアオープンでは稲葉に軍配。大原としては雪辱を晴らしたいところ。
試合開始は突堤の右からアプローチで、奥の取り合いから試合はスタート。フロントの大原にバックサイドの稲葉という対決で、最初に大原が仕掛ける。しかし、1本目は力入って、ワイプアウト。
2本目の波で大原はミドルサイズながら、スピードある止まらないサーフィンで4.25ポイント。稲葉も得意のパワフルバックサイドでスプレーを飛ばして、3.75、3.30ポイントを出して試合をリード。
そこから稲葉は左へ移動。大原は右奥をキープ。ここで、1本乗るごとに順位は逆転。残り7分を切って、大原が4本目の演技で3発入れて、5.25ポイントで逆転。稲葉のニードは5.35ポイント。
残り3分切って、稲葉が難しいセクションをパワームーブで2発当てこむも、これが4.45ポイントと逆転はならず。点がコールされてニードが5.06ポイントに下がるも、残り時間は1 分を切って万事休す。そのまま波は入らずにタイムアップ。大原がこの試合を制して明日のセミファイナルに進出を決めた。
明日はQS3000大会最終日。
セミファイナルのヒート組は、男子が児玉椋 vs 鈴木仁、安室丈 vs 大原洋人。女子は脇田紗良 vs 中塩佳那、池田美来 vs 野中美波という組み合わせ。明日は6:00AMにファーストコール。6:30AMに試合開始予定。男子、女子ともスタンバイ。
大原洋人がライバル稲葉玲王を下して、セミファイナル進出。
クオーターファイナルで同じ千葉県出身のライバルである稲葉玲王を下し、準決勝進出を決めた大原洋人。「レオが一番左の堤防にいようとも、俺はキレメから沖に出るって決めていたんで、キレメから出ようと思ったら、パッて後ろ見たらレオがいたから、同じ考えなんだと思って。
「30分のヒート中で理想の展開は、ずっと堤防の前や脇で点数を伸ばしていくというのが自分の中での今回の試合の理想の戦い方だったんです。
予想ではレオが自分の奥にきて、セットが入ってきたときに、絶対俺よりも奥に来るって確信してたんで、わざと奥譲って、ここの堤防の前から俺の方が絶対、波乗ったことあるって自信で。俺はここから抜けれるけど、乗ってこないだろうなって思って、1本目前乗りするぐらいな気持ちで。案の定乗ってこなかったんですけど、自分が良い波こけたって感じでした。笑
「今朝、会場に着いたとき、女子の選手とかも右でやっていたけど、自分のやりたい右まで行かないなって、ずっと思っていて。潮が引いてきた方が波が来始めるし、ポテンシャルが高くなるのは分かっていたんで、ちょうど引いて来るタイミングだったから。左も波は来ていたけど、ポテンシャルはあそこにあるかなって思っていました。」
正直言って南アフリカから戻ってから今日まで、あそこでしかサーフィンしてません。だから波の感じとかいつ来るとか把握していたんで、レオが左に行っても、俺はここで待とうという感じで待ってました。
子供の頃から切磋琢磨してきた稲葉玲王と戦うことについて
「楽しかったし。一番ドキドキしました。マンオンマンになると相手が一人しかないから、自分が勝つか相手が勝つかなんで。特別な気持ちはあるし、それこそ去年のアジアオープンでは、クオーターファイナルで、マンオンマンでレオとやってレオに負けて。そのままレオが優勝して。そのときはすごく悔しい思いもしたし、これからもっと志田を極めようとも思ったんで。
明日は志田で自分が一番うまいというのを見せつけたいと思います。
今回またクオーターで戦って、試合的には本当は二人でファイナルできて1位2位みたいなのが面白い試合ではあると思うんですけど。試合は何があるかわからないし、途中で当たっても勝って。まだまだ次セミでファイナルとあと2回あるんで、相手が誰でもそのときの状況で自分のベストを出せれば優勝できると思っているんで、それを実行したいと思います。明日は志田で自分が一番うまいというのを見せつけたいと思います。」
脇田紗良「最初に5点台を決めれたので、ヒートが凄く長く感じて緊張しました。波数が少なかったので、ピッタリ張り付いて、同じところから自分が良い波を奪う感じでやっていたんですけど。
最後の方はどれがスコア出る波なのかとか、亜音(松岡)もバックサイドで際どいのを決めてくるので。最後はこれ行かない方がいいのかなって悩んだんですけど、結果的に次に繋げられて良かったです。目標は優勝なので、あと2回勝ちたいと思います。
今年はワンスポット逃して、CSはオートネ(補欠)で出ているので、USオープンも多分出れないんです。そういう悔しい気持ちがあるので、ここで結果を残して3000ポイントをゲットして、来年は確実に自分の名前がCSに入っているようにしたいなって思っています。」
中塩佳那「右(防波堤より)のポジショニングは、自分の好みでもあるんですけど、コーチ的には、自分がここで乗れるってわかっているので、ポジションキープしていました。
(対戦相手の芳田花瑚を)マークしていたんですが、波が来ていたのでバックアップもあげたい気持ちもあったので、結構行っていました。緊張はあまりしないですね。ISAとか世界ジュニアとかだと緊張するんですけど。WSLとかの試合は楽しもうという気持ちの方が強いです。」
池田美来「最初はスコア出来る波が来ていたんですけど、最後の10分ぐらいは波が来なくて、4点と4点で、もう1本乗りたいなって気持ちはあったんですけど、プライオリティ持っていたんで抑えて勝ったって感じでしたね。
好きは食べ物はスイカで、常に食べている感じで、ヒート前も食べて、あとも食べて普通に食後のデザートとかも食べて結構好きですね。赤い果物から私のパワーは来てます。
児玉椋「西優司選手には2個前のヒート(R32)で、ボコボコにされたんで勝てて良かったです。見れば見るほど、どの波も良いんで、これで良いかなって思ったら1本目から良い波乗れて、良かったです。」
エアショーを演じ圧倒的な勝利でセミファイナルへ勝ち上がった鈴木仁
「エアしか狙ってなかったです。どうやったら点を出してくれるのかというのは、見ていれば明確だったので、普段自分の中で良い悪いっていうエアリバースの中で、いいものをすれば確実に点は出ると思っていたので、自信をもってやるだけでした。
数年前に怪我で苦しんだんですけど、いまも痛みと付き合いながら、トレーニングしがらうまくやっています。
このまま自分のことを信じて、とにかくサーフィンを楽しむことを忘れずに、必ず優勝ということで頑張っていくので、応援のほうよろしくお願いします」と
野中美波「波数が少ないので、3点台でも、技が1発でも良いから、とりあえず乗っておこうという感じでした。それがうまくいって良かったです。昨日まではいろんなところで割れてて、迷ってしまったんですが、今日は右のレギュラーが良いなと思って、そこでずっと待とうっと思ってやっていました。」
安室丈「6点と4点を出したんで、相手の凛太(大音)はあまりスコアを持っていなかったので、マークして、そこに良い波が来たら乗ろうと思いました。凛太は昨日からバックサイドが調子良さそうだったので、レフトは極力行こうかなと思っていました。初日から板は変えずにEPSでやっています。次の対戦相手(大原洋人)と、お互い決め合って盛り上げたいですね。」
大会オフィシャルサイト
https://www.chibaichinomiyaopen.com/
「一宮町サーフィンフェスティバル」
https://ichinomiya-surfing-festival.com/