大会3日目となるWSL Men‘s & Women’s QS 3000「Bonsoy Chiba Ichinomiya Open」。今日は男子のR-3 から行い、女子のR-2へ。続いて男子のR-4まで行った。男子、女子ともラウンドオブ16まで終了ということで、それぞれベスト8が出揃った。
会場は今日も晴れ。風は朝はサイドオフ。面もキレイでサイズアップのハラムネ。正面に加え、右の堤防よりもブレイク。上げ込みがやはりベストか。試合も引いてくるまでの勝負ということで、6時30分からスタート。
男子のR-3の試合では、岩見天獅、伊東李安琉、西優司、大場玲遥、大原洋人、加藤翔平、大音凛太、稲葉玲王が1位通過。中でも岩見天獅、西優司がトータル10点を超す調子の良さを示す。
2位通過でも鈴木仁はエアーを連発。同じく児玉椋、松原渚生、川俣海徳もキレのあるサーフィンを見せてラウンドアップ。増田来希、平原颯馬、安室丈、太田拓杜らは接戦を制しR-4へ。
続いて女子のR-2。QS5000クルイの優勝経験を活かし、上手い試合運びで松岡亜音がここは一抜け。
先日、モルディブで行われたアジア選手権でウィメン、ガールスでW優勝した佐藤李は積極的に仕掛けるも点は伸びず。
その合間に宮崎の芳田花瑚がスピードある攻めのサーフィンで2位につけ、ラウンドアップ。
ヒート2では中塩佳那が右奥の堤防へ。ただ、朝から見ているとポテンシャルある波はたまに入るものの、正面に比べると波数が少ないという状況。それでもいつも練習していることと、昨日もここで6点とハイエストを出していることから満を持してポジショニング。
その想いが波を引き寄せたのか、コンスタントに波が入りはじめ、スピードある止まらないサーフィン。エアーにも挑戦して、余裕の1位通過。2位には脇田紗良がじっくり波を選んで、キメるとこキメる、卒ない演技で勝ち上がった。
続いてヒート3になると、波がパンプアップ。ムネカタのセットがバンバン入る。ここで素晴らしい演技を見せたのは川合美乃里。ことごとくセットの波をつかむと技数も入れてヒートをリード。2位争いにSky Brown、都築虹帆、川瀬心那の3人がシーソーゲーム。
ここは僅差の差でSky Brownに軍配。板の取り回しが上手いから、スピードがロスせずに次の演技に繋げることで、止まらないサーフィンを実践。これが評価された形だ。現CS選手、QSアジアランキング2位の都築虹帆は、残念ながらここで姿を消した。
次のヒート4では佐藤と同じくモルディブで行われたアジア選手権でウィメンス2位、ガールズ3位という成績を出した池田美来がヒートをコントロール。それを松田詩野、宮坂麻衣子が追いかける。試合後半までポイントらしいポイントが無い野中美波は万事休す。
しかし、試合終了直前につかんだ波で、高く蹴り上げて当てこんだ後に、波に合わせてインサイドへ。着地を耐えたことで、なんと5.20ポイントを獲得。4位から大逆転の1位へジャンプアップと勝負強いところ見せた。
続けて行われた男子のR-4。同じく大逆転劇を見せたのが、伊東李安琉。試合の 2/3をノーライド。試合終了前の怒涛の攻めで岩見天獅を追い落としてクォーターフィナルへ。
好調を続けていた大場玲遥、加藤翔平、増田来希、平原颯馬の勢いもここまで。
明日のクォーター進出は、男子が児玉椋、西優司、伊東李安琉、鈴木仁、安室丈、大音凛太、大原洋人、稲葉玲王。
女子は松岡亜音、脇田紗良、芳田花瑚、中塩佳那、川合美乃里、池田美来、Sky Brown、野中美波とそれぞれ8人。
男子クオーターファイナル・マッチアップ
女子クオーターファイナル・マッチアップ
クォーターフィナルからはマンオンマンの戦いとなる。明日は6:00AMにファーストコール。6:30AMに試合開始予定。男子、女子ともスタンバイ。
今日の稲葉玲王応援団はお揃いの黒Tシャツ。演技が成功すると大きな拍手と歓声が会場に響いた。
大会会場ではFCSやムラサキスポーツ。BeWet、Rock Hopperなどのウェットスーツメーカーのブースも展示。
地元の期待を背負ってトップで勝ち進む稲葉玲王。
ラウンドブ32、16と地元の期待を背負ってトップで勝ち進む稲葉玲王「前半ミスが多くて焦っていました。5.25 を出せてから、少し安心して次の波を探しに行けました。今日は昨日とウネリの向きが変わって、ダンパーの波が多いのかなと思います。朝はサイズもあったんですが、引潮でサイズも下がってしまって厳しいですね。
多くの応援団が来てくれているので、ダサいことはできないって感じです。笑。アジアのリージョンの中でも日本では大きい試合がないので、ポイント獲得するためには、海外にでなくちゃならないんですけど、今回のようにスポンサーがついて、大会をやってくれたら日本の選手には助かりますね。」
怪我を乗り越えて。アジアQSランキング1位の大音凛太。
現時点でアジアQSランキング1位の大音凛太。今大会もクオーターファイナ進出を決めた「前半いろいろな波来て、自分の思い通りのスコアは出せなかったんですけど、後半は1、2本でいいやみたいな感じで、落ち着いて待とうと思っていたので、作戦通りといえば作戦通りだったのかもしれないです。」
今年怪我から復帰し大活躍に関しては、「人生最大の怪我で、2ヶ月間海に入れなっかたんですが、その間も鈴木トレーナーだったり、いろんな方の応援やサポートがあって自分を見つめ直して、クルイや今回を含めて勝てているんで、いろいろな思いがありました。今年はQSメインに頑張っていきたいです。」と大音が語った。
地元の岩見天獅は、ラウンドオブ32をトップ通過.「今日はサイズが上がって東ウネリでダンパー気味なんですけど、左の掘れているところで、リスキーなターンをすれば点数が出るかなと思って、それが上手くハマって良かったです。」とラウンドオブ32のヒーローインタビューで答えたが、ラウンドオブ16で惜しくも敗退となった。
QS初戦のクルイは昨年参戦したが酷い腹痛となったため、今回はパスしたという西優司「緊張したんですけど、エアも決めれて良かったです。初戦(クルイ)に出れなかったので、今回優勝して一気に上位に食い込みたいです。」とクオーターファイナルへ勝ち進んだ。
昨日から体調を崩してしまった川合美乃里だが、そんなことを全く感じさせないサーフィンで1位で勝ち上がった。「今回コーチがイズキさん(田中)で、右側のバンクを使うって話になったんですが、前のヒートの佳那ちゃん(中塩)の試合は波数が少なくて、乗れるか心配したんです。
でも自分のヒートはたくさん波が来てくれて。転けちゃったりもしたんですけど、転けてもトライできるくらいの波が来てくれたんで良かったです。相手が凄い選手ばかりだったので最初から全力でいきました。」
今回安定した強さを見せる安室丈はクオーターファイナル進出。「前半は急に流れが入って、波が割れずらくなったんですけど、後半はとりあえずバックアップ上げようと思っていました。あまり考えずに自分のサーフィンをして勝とうと思っていました。」
終了間際の大逆転でトップ通過を果たした野中美波はクオーターファイナル進出。「最初転んでしまって、そのあと乗れなくて焦ってしまって。最後の方に4点出したんですけど、それでもまだニード届かずで。
それで沖に戻ったら、スコア出せるか出せないかギリギリの波が来て、小さめだったんですけど最後だから行くしかないと思って、行ったら1発で逆転できたので良かったです。」
今回好調だった大場玲遥、増田来希を抑えて、トップでクオーターファイナルに駒を進めた鈴木仁。「思ったより体感的には凄く長かったです。」と25分のヒートを振り返った。
「エアーが得意なので、強気で出していく作戦だったんですけど、思ったよりも波にはまったので良かったです。大会どうこうというのを気にしちゃうと本当はメンタル弱いんで(笑)やるべきことをやって、楽しもうと思っています。」
大会初日に8.00をスコアし、一気に注目を集めた湘南鵠沼の大場玲遥はR32をトップ勝ち上がるも、R16で敗退となった。今後の活躍に期待。
大会オフィシャルサイト
https://www.chibaichinomiyaopen.com/
「一宮町サーフィンフェスティバル」
https://ichinomiya-surfing-festival.com/