中塩佳那がQSとジュニアのダブル優勝。矢作紋乃丞が初優勝。Ginza 78 Clinic Chiba Ichinomiya Open

WSLアジアリージョナルプロジュニアツアー第2戦「Ginza 78 Clinic Chiba Ichinomiya Open Pro Junior」はDAY-3で大会最終日。会場は晴れ。今日も朝は風が弱く、面はキレイ。波のサイズはハラムネ。昨日の午後よりはサイズは落ち着いているように見える。

 

 

試合は6:30AMからスタート。1ヒートは25分に設定された。まずは女子のセミファイナルから。第1ヒートは中塩佳那 vs 池田美来。

 

プロジュニア大会最終日ハイライト映像

撮影、編集:deltaforce surf

 

中塩佳那 vs 池田美来

 

中塩佳那

 

まずは池田がライトの波で仕掛けて4.33ポイントと先攻。しかし、その裏で波を待っていた中塩が、サイズのあるレフトにテイクオフ。キレのある演技で、何と7.17ポイントとベリーグッドスコアを叩き出す。

 

池田美来

今回も中塩の独断場なるかと思いきや、池田が3本目にライトの波で6.50とやり返す。しかし、中塩はバックアップを徐々に上げて池田を引き離していく。池田は波のチョイスに迷いがあったか。波を漕いだものの、乗れずに優先権が中塩に変わる場面も。最後まで中塩は、手は緩めず、そのまま試合は終了。

 

中塩佳那

 

中塩が決勝進出を決めた。池田もニードポイントが5.68ポイントだったから、逆点は可能だったが、焦りからか、フィニッシュが決まらなかったことも敗因か。でも、中塩のワンサイドゲームにさせなかったことは成長の証。次回に期待だ。

 

馬庭彩 vs Lidia Kato(IDN)

 

馬庭彩

女子の第2ヒートは馬庭彩 vs Lidia Kato(IDN)。相手の出方を待つのか、スロースタート。先手はLidia Kato(IDN)が、波に合わせたスムースなサーフィンで3.33ポイント。片や馬庭は激しく波にアプローチ。

 

Lidia Kato(IDN)

 

その後、2人とも乗っては1発当ててを繰り返す。しかし、ここで馬庭がパワフルリッピング2発を成功させて、5.50ポイントとリード。 さらにバックアップを上げて、Lidiaのニードは5.67ポイントに。Lidiaも波をキャッチするものの、ショートライドで点は伸びず。そのまま馬庭は最後まで攻め続けて、タイムアップ。馬庭のファイナルが決まった。

 

 

山本來夢 vs 長沢侑磨

 

長沢侑磨

 

続いて男子のセミファイナル。ヒート1には山本來夢 vs 長沢侑磨。昨日の試合から調子を上げてきた2人。まずは長沢がライトの波にノートリムで2発。これに6.17ポイントがついて、幸先の良いスタート。右で待つ山本も乗るには乗るが、点は伸びない。その間に長沢はポジションにこだわりなく、右に左に移動して、コンスタントにポイントを加算していく。

 

山本來夢

 

やはり、バックサイドのキレが良いからか、自信のサーフィン。これに5.17ポイントがついて、山本に必要な点は8.01となる。残り10分で、山本もフィニッユにレイバックを決めて4.37ポイントで、ニードを6.97まで下げる。

 

残り3分を切った時、ライトの波で2発。これで4.60ポイントを出すも逆転はできず。波の形は良かったものの、加速のためのトリミングが入ったことで、そこまで点は伸びなかった。ここで試合終了。長沢がプロジュニア初の決勝の舞台に立つことに。

 

I Made Ariyana(IDN) vs 矢作紋乃丞

 

矢作紋乃丞

 

男子ヒート2は、アジアJrランキング 3位の I Made Ariyana(IDN)と4位 矢作紋乃丞との直接対決。試合はスタートするものの、波を待つ。待つ。そのまま10分が経ち、リスタート。すぐさま矢作が演技に入るもののワイプアウトが続く。僅差を脱したのはAriyana。ライトの波で2発、ソリッドに決めてまずまずの4.00ポイント出して、Ariyanaがリード。

 

I Made Ariyana(IDN)

 

その後、矢作も反撃。アウトからの波で3発に最後のダメ押しで1発。これに4.50ポイントが出て逆転。しかし、Ariyanaが再度ひっくり返して試合をコントロール。ここで矢作のニードが3.20。試合終盤になり、矢作は3マニューバーで5.83ポイントでまた逆転し、シーソーゲームを制する形でファイナルへ。

 

女子ファイナルは中塩佳那 vs 馬庭彩

 

中塩佳那

 

今日の一番の見せ場。ファイナルは30分ヒートになって、女子からスタート。中塩佳那 vs 馬庭彩。やはり先攻は中塩。インサイドで様子見の1発。すぐにアウトに戻ってレフトの波にバックサイドで2発で5.33ポイント。中塩の作戦は明確だった。プライオリティがある時は、右に。アンダープライオリティの時は、左で待つというもの。

 

馬庭彩

 

馬庭が右のライトの波を待っているから、会場正面のレフトの波は乗り放題。バックサイドの方が調子が良かったからという理由があるものの、相手の攻撃を交わしながら、点を加算していくという無駄のない作戦。

 

 

馬庭もパワフルを心がけ、エアーも繰り出すもワイプアウトで万事休す。終了間際の演技で中塩が3発入れて6.50ポイント。真庭も終了15秒前、2発入れるが3.70で逆転ならず。これで中塩佳那のQS&プロジュニアのダブル優勝が決まった。おめでとう!

 

 

男子ファイナル 長沢侑磨 vs 矢作紋乃丞。

 

矢作紋乃丞

 

男子決勝。長沢侑磨 vs 矢作紋乃丞。会場に風が入り出し、時折強く吹くサイドオンショア。今までのように先行逃げ切りで長沢が仕掛ける。それを見て矢作が右奥からのライトで大きいマニューバーの演技2発で4.50ポイント。これで矢作のニードは1.10ポイントに。

 

長沢侑磨

 

その後、2発をクリティカルに入れて、4.10ポイントで矢作が逆転。長沢のニードが5.50に。しかし、ここで終わる長沢ではない、エアリアルで4.53ポイントを出し、ニードを4.07に下げる。

 

矢作紋乃丞

 

ところが、矢作もフロントサイドエアーで、5.17ポイント出して、ベスト2を塗り替える。長沢のニードは再び、5.15ポイントに。その長沢、ライトの波をつかむも波が速かったか、2発が精一杯。これが4.00ポイント。

 

 

矢作紋乃丞

 

終了5分を切って、矢作がダメ押しのフローターからの2発で6.50ポイントで、ニードは7.14に変わる。長沢、最後まで諦めずに攻めたが、ここで試合終了。矢作はプロジュニア初優勝!おめでとう!

 

 

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WSL Men‘s & Women’s Pro Junior「Ginza 78 Clinic Chiba Ichinomiya Open Pro Junior」

Men’s
優勝:矢作紋乃丞 ( $1600 / 1000pts)
2位:長沢侑磨 ( $1000 / 800pts)
3位:山本來夢、 I Made Ariyana(IDN) ( $650 / 650pts)
5位:和氣匠太朗、松原渚生、安室弦、松永健新 ( $275 / 500pts)

Women’s
優勝:中塩佳那 ( $1600 / 1000pts)
2位:馬庭彩  ( $1000 / 800pts)
3位:池田美来、Lidia Kato(IDN) ( $650 / 650pts)
5位:佐藤李、清水ひなの、松永莉奈、清水ひなた( $275 / 500pts)

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Asia – Junior Tour Rankings(7/28付)
Men’s
1位:矢作紋乃丞   1600点
2位:I Made Ariyana(IDN)  1300点
3位:Bronson Meydi(IDN)   1000点
4位:Westen Hirst(IDN)    800点
4位:長沢侑磨       800点

https://www.worldsurfleague.com/athletes/tour/mjun?regionId=6&year=2023

 

Women’s
1位:中塩佳那    2000点
2位:馬庭彩     1150点
3位:池田美来    1000点
4位:Lidia Kato(IDN)945点
4位:川瀬心那   945点
4位:佐藤李 945点

https://www.worldsurfleague.com/athletes/tour/wjun?regionId=6&year=2023

 

現在、アジアプロジュニアツアーは下記の4戦。

6/12-18「Krui Pro Junior」インドネシア:クルイ
7/26-28「Ginza 78 Clinic Chiba Ichinomiya Open Pro Junior」日本:千葉県

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーここまで終了

9/11-17「Nias Pro Junior」インドネシア:ニアス
10/12-14「Tokunoshima Town Pro Junior」日本:鹿児島県 徳之島

https://www.worldsurfleague.com/events/2023/jun?all=1

以上が発表されているスケジュール。

 

WJC(ワールドジュニアチャンピオンシップ)に出場権は、男女ともアジアランキングの上位2名。確定しているこの4戦のうち、ベスト2カウントでランキングを決める。

 

現在、このランキングを見てみると女子の中塩佳那だけは2戦優勝で2000点。なので、WJC出場が内定したことになる。男子の矢作紋乃丞も、現在1600点と優位な位置につけていることは間違いない。

 

残り2戦。インドネシア ニアスと徳之島で、どんなドラマが待っているか。ジュニアの熱い戦いはこれからも続く。

 

注意:WJC(開催期間、場所は未定)の出場への予選となる各リージョナルのジュニアの大会。最終締切期限が11月頭となっている。急遽、大会が開催される可能性もあるので、大会ホームページなどをチェックすることを忘れずに。

 

馬庭彩
8月頭まで日本に滞在。また、オーストラリアに戻る予定の馬庭彩。今回の準優勝でアジアジュニア・ランキングも2位までアップ。

 

 

QUEEN OF SHIADSHITA

中塩佳那がQSとジュニアのダブル優勝。

 

 

「この志田で一番サーフィンして、一番稼げたなって思います。笑。キングオブはヒロトくん(大原)しか名乗れないので、クイーンは自分で、このまま言われ続けるように頑張ります。」と満面笑みの中塩が言った。

 

ファイナルの試合も組み立てについて

「先手必勝で、最後にハイエストも出せて勝てたので試合の内容としてはすごく良かったなと思います。前半に4点5点を出せて気持ちが楽でした。もう1本出したいと思っていたので、最後に良い波が乗れて良かったです。昨日から疲れと暑さで力が全然入らなかったので、まずはバックサイドで点数を出してから、最後は良い波だったから気合でやりました。」

 

 

ローカルとして志田下ポイントの波選びについて

「ここの波を知り過ぎちゃっていて、迷うということが多くて。でも今回は素直に自分の気持ちだけで波をセレクトして、それがはまってたので。みんなに何処で乗れるとか聞かれるんですけど。本当に見た目そのままで、自分が乗れるって思った波に乗れば絶対スコアできると思うので。

明日からチャレンジカップに出る子供達には頑張って欲しいです。

 

中塩佳那

 

QSとジュニアのダブル優勝、クルイに続くジュニアツアー2連勝。予定されている今シーズン4戦中の2戦で優勝した中塩はWJCアジア代表がほぼ確定。今後の予定は。

 

「ニアス(9月開催予定)ではQS5000もあるで行くつもりです。もう一つのやつはわからないんですけど。これで優勝してWJCの切符をほぼほぼ確定できたと思うので、ニアスは楽しみながら頑張りたいです。

「QSとプロジュニアと優勝出来て本当に良い思い出になったので、次のQSやプロジュニアも優勝できるように頑張るので、応援お願いします。」

 

 

矢作紋乃丞がプロジュニア初優勝、アジア・ジュニア・ランキングでトップ

 

 

「侑磨くん(長沢)はインサイドにいて、エア狙っているのがわかったんで、じゃあちょっとセット待とうかなと思ったら、結構来てくれたんで良かったです。」と矢作が言った。

 

矢作紋乃丞

 

エアリバースを決めた波については「あの波はエア狙っていたんじゃなくて、2発当てようとしていたんですけど、なんか気付いたら回ってたみたいで、おー決まったみたいな感じでした。6.5の波は『こんなの来るんだ!』みたいに良くて。ちょっと安全にいっちゃんたんですけど、でも決まって良かったです。」

 

矢作紋乃丞

 

初戦のクルイでもファイナルまで勝ち上がり4位、今回の2戦目の千葉イベントで優勝ということで、ファイナル進出した時点でWSLアジア・ジュニア・ランキングでトップに躍り出た矢作。

 

「2019年のWSLワールド・ジュニア・チャンピオンシップ(WJC)で代表になれたんですけど、すぐ負けてしまったので(東台湾で17位)ニアス(9月)とかに出て1位をキープして(WJCで)リベンジしたいと思います。」

 

明日からは、7/29-30の日程で「ムラサキスポーツ チャレンジカップ CHIBA ICHINOMIYA OPEN 2023 Presented by INVALANCE」が行われる。カテゴリーはU-16、U-12の男女クラスだ。明日のDay-1は6:00AMにファーストコール。男女ともスタンバイ。

ライブスコアはこちらから。

 

ライブスコア | ムラサキスポーツ チャレンジカップ CHIBA ICHINOMIYA OPEN 2023 Presented by INVALANCE

また、週末の土日には「一宮町サーフィンフェスティバル」が開催される。

詳しくは下記のホームページから。

https://ichinomiya-surfing-festival.com/

大会オフィシャルサイト

https://www.chibaichinomiyaopen.com/