日本のトップとなった稲葉、村上、脇田、上山ら男子4名、女子5名のWSLチャレンジャー・シリーズ出場者が確定。

今回CS出場が決まった日本男子4名。稲葉、村上、脇田、上山

3月19日からのチャレンジカップから始まり、プロジュニア、そしてQS1000と9日間に渡って行われたWSLイベント「ASIA OPEN」が無事終了。7名のチャンピオンが決定し、男子4名、女子5名のチャレンジャー・シリーズの出場者が確定した。

 

大会は、目紛しく変化する天候にコンディションが激変する中で行われ、タフな戦いを選手に強いる場面もあったが、最終的にこの志田下ポイントの波を熟知したサーファーが、その力を存分に発揮し勝利を収める結果となった。

 

男子優勝の稲葉玲王
女子優勝の脇田紗良

 

今回は、波もあり、日本の高いサーフィンレベルを再確認できる試合となったとともに、この千葉県の一宮エリアが日本のサーフシーンを支える中心地であること、そこにはサーファーを支える協力体制が整いつつあることを再認識させる有意義な大会となった。

 

 

 

 

また今大会は、WSLのチャレンジャーシリーズ(CS)出場選手を決定する日本のサーフィン界にとっても重要なイベントとなり、出場選手も気合の入り方が他の試合とは全く違っていた。

 

WSLは、今年の本格実施を見据えて、昨年から採用された新しくシステムを実施。現在、世界最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)を頂点としたCS、QSの3部リーグ制となっている。

 

アジアリージョンに属する日本の選手をはじめとするサーファーは、世界のリージョンごとに行われるクオリファイシリーズ(QS)に出場し、ポイントを稼ぎ、ランキング上位に入り2部リーグにあたるCSに出場。そこから最上層のCT入りを目指す仕組みだ。

 

 

今回CS出場が決まった日本男子4名。稲葉、村上、脇田、上山

 

 

CSに出場できる選手数は各リージョンごとに決められており、今年アジアは男女共6名(男子は日本3枠、インドネシア2枠、ワイルドカード1枠、女子は日本4枠、ワイルドカード1枠、インドネシア1枠)

 

今回のQSイベントで男子は稲葉 玲王、村上 舜、上山 キアヌ 久里朱、脇田 泰地の4名、女子は野中 美波、都筑 有夢路、松永 莉奈、脇田 紗良、松田詩野の5名が選出されたということ。

 

CSへの出場権を得たサーファーたちは、そこで2023年に開催されるCTへの進出を目指して競い合う。8試合行われるチャレンジャー・シリーズの成績のうちベスト5がカウントされ、シーズン終了時に男子でトップ10、女子でトップ5に入ることで夢のCT入りが実現するというものだ。

 

 

今回CS出場が決まった女子5名。野中、脇田、松永、都筑、松田

 

アメリカやオーストラリアのリージョンではQSが複数回行われてCS出場者を決定しているが、コロナの影響などもあり、日本ではCS入りがこの一戦で決まってしまうという、ある意味過酷な戦いを選手に強いる形となった。

 

このシステムになったことで、これまでポイントを稼ぐために世界各国で行われるQSの試合に出場していた、世界を目指す日本のサーファーは、日本で行われるQSイベントに出場して上位に入ればCSに出場できることになった。

 

これは選手にとって経済的な負担も少なく、多くのサーファーに扉が開かれたシステムだと言える。(来年はバリなどアジアでの試合もポイント加算に含まれる可能性あり)

 

 

大原洋人
前田 マヒナ

 

 

だが今シーズンは、一試合でCS出場者が決定されため、番狂わせも生じた。昨年CSに出場し、誰もが日本のトップであると考えられている、東京オリンピックに出場した大原洋人や前田マヒナ。そして黒川日菜子、西修司などが出場権を逃す結果となってしまった。来シーズンは多くのQSイベントが日本国内で開催されて、サーファー達に多くのチャンスが与えられることを望む。

 

そして、今回CSの出場が決定した稲葉、村上、脇田、上山、野中、脇田、松永、都筑、松田の9名の活躍を期待したい。チャンピンシップ・ツアー入りを目指して頑張れ!日本!

 

 

WSL ASIA OPEN 2022 「チャレンジカップ supported by GOTCHA」

Cadet(U-16)
優勝:渡邉 壱孔
2位:長沢 侑磨
3位:加藤 賢三
4位:松永 健新
5位:足立 海世、酒井 仙太郎

Girls(U-16)
優勝:鈴木 莉珠
2位:松岡 亜音
3位:高橋 花音
4位:飯塚 美空
5位:佐藤 季、登坂 祐妃

Grom(U-12)
優勝:佐藤 頼斗
2位:強矢 凛太郎
3位:宇野 雅志
4位:松野 太郎
5位:友重 リキ、小西 一粋

 

 

WSL Pro Jr Men’s 「ASIA OPEN PRO JUNIOR」

優勝:岩見 天獅
2位:寺田 文太
3位:藤本 世音
4位:矢作 紋乃丞

WSL Pro Jr Women‘s「ASIA OPEN PRO JUNIOR」

優勝:松岡 亜音
2位:都築 虹帆
3位:脇田 紗良
4位:中塩 佳那

 

WSL QS1000 Men’s 「ASIA OPEN Presented By Parasol」

優勝:稲葉 玲王
2位:村上 舜
3位:上山 キアヌ 久里朱、脇田 泰地

WSL QS1000 Women‘s「ASIA OPEN Presented By Parasol」

優勝:脇田 紗良
2位:都筑 有夢路
3位:野中美波、松永 莉奈

 

2022 WSLチャレンジシリーズへの出場権獲得者

男子4名
稲葉 玲王、村上 舜、上山 キアヌ 久里朱、脇田 泰地

女子5名
野中 美波、都筑 有夢路、松永 莉奈、脇田 紗良、松田詩野

 

ASIA OPEN HP
https://asia-open.org

 

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