オーストラリア・ニューサウスウェールズ州ニューカッスル(2021年4月9日金曜日) – ワールド・サーフ・リーグ(WSL)の2021年チャンピオンシップ・ツアー(CT)第2戦である「リップカール・ニューカッスル・カップ presented by Corona」が終了。
カリッサ・ムーア(HAW)とイタロ・フェレイラ(BRA)が、メレウェザーの3~5フィートのコンディションで行われたファイナルを制し、優勝した。
ベストコンディションとなったファイナルデイは、アクション満載で締めくくられ、両優勝者がパフォーマンスの水準を高め、約30年ぶりにニューカッスルで世界タイトルポイントを獲得するイベントとなった。
ムーアはCT24勝目をあげ、ウェンディ・ボーサと並ぶCT優勝記録を達成
4度のWSLチャンピオンであるカリッサ・ムーアは、クオーターファイナルで試合の流れを変えるエアリバース、セミファイナルでのイベントトップとなる17.74(20点満点中)のヒートトータ ルなど、イベントを通して勢いを増した。
決勝では、CTルーキーのイザベラ・ニコルズ(AUS)を相手に、スローな展開ながらも圧倒的な強さを見せ、ウェンディ・ボーサに並ぶCT通算24勝目を挙げた。
「この優勝を家族、特におばあちゃんに捧げたいと思います。このイベントで1位になれたことは素晴らしいことです。本当に期待していませんでした。イザベラ(ニコルズ)とのファイナルはとても楽しかったです。彼女がルーキーシーズンでこのような素晴らしい結果を残せたことを祝福したいと思います。次のイベントを楽しみにしているし、このまま勢いを維持していきたい」と、ムーアがコメント。
オーストラリアで開催される4つのCTイベントのうち、最初のイベントで優勝したムーアは、黄色のリーダージャージを着て、リップカール・ナラビーン・クラシック pres.by コロナに臨む。
ニコルズは、ファイナルではリズムを上手く掴めなかったが、イベント全体を通して素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。また、CTイベントで2回目の出場にして2位を獲得したことは、他のチャンピオンシップツアーの選手たちに大きな影響を与えることだろう。ニコルズは、世界ランキング3位となりリップカール・ナラビーン・クラシックに臨む。
「ここまで来れるとは思っていませんでした」とニコルズは言った。「憧れのステフ(ギルモア)やカリッサ(ムーア)と対戦できたことは、とてもシュールなことです。今までで最高の仕事だと思います。カリッサは戦術的に私を上回っていましたし、彼女がどのようにヒートアップしていったかを見るのはとてもクールでした。ファイナルでは、おしゃべりしたり笑ったりして、とても楽しかったです。次の3つのイベントを楽しみにしています」。
イタロ・フェレイラ、ジョン・ジョンからリーダージャージを奪う
WSLチャンピオンのイタロ・フェレイラ(BRA)は、2度のWSLチャンピオンであるガブリエル・メディーナ(BRA)を白熱したファイナルで破り、メンズ・ランキングを世界No.1に上げた。ビラボン・パイプ・マスターズでメディーナに敗れたフェレイラは、同胞に一矢報いてイベント優勝を果たした。
「素晴らしいイベントでした。この数週間、このメンバーで戦ってきて本当に良かったです。このイベントはとても良いものでした。私はガブリエル(メディーナ)とのヒートでのサーフィンが大好きです。彼はマシンのような存在で、自分をすごくプッシュしてくれるので、彼と対戦するのはいつも楽しいですね。今は自分が1位ですが、そんなことは関係ありません。トレッスルズで開催されるリップカールWSLファイナルへの出場権を得られれば、次のタイトルを狙えるのですから」とフェレイラがコメント。
フェレイラは、セミファイナルではブラジルのフィリペ・トリード、クオーターファイナルではデイビッド・シルバを下しファイナルに進出。26歳のフェレイラの今回の勝利は、7回目のCT優勝となった。
メディーナは、これまでオーストラリア・レッグでは苦戦を強いられてきたが、現在の世界ランキング3位のジョン・ジョン・フローレンス(HAW)との差を広げたことで、次の3大会で注目すべき存在となった。
今回も自分のサーフィン能力を発揮できるコンディションで調子が上がっていたように見えたメディーナは、セミファイナルのモーガン・シビリック(AUS)戦ではレフトハンドのビーチブレイクで、エアリアルな演技を見せパーフェクトに近い9.70をスコアした。
「楽しいイベントで、イタロ(フェレイラ)とのファイナルも最高でした。ニューカッスルに来たのは今回が初めてですが、とても良かったです。人々はとてもフレンドリーで、波も楽しかったです。自分のパフォーマンスには満足しているし、来週の試合が待ち遠しいです。」とメディーナが語った。
オリンピック出場権を獲得したデュオが準決勝で対戦
アメリカのチームメイトであるムーアとキャロライン・マークスは、準決勝第2試合で対決し、ムーアがイベント全体の中で最も高い2ウェイブ・コンビネーションをマークして優位に立った。マークスはムーアに大きなプレッシャーを与えることはできなかったが、彼女はニューカッスルで3位となり、ランキング5位となった。
メレウェザーの地元選手が準々決勝で激突
このイベントで最も接戦となったヒートは、クォーターファイナル第2試合での地元のヒーローであるライアン・カリナン(AUS)とモーガン・シビリック(AUS)の対戦。同点のカウントバックでカリナンが敗れる結果となった。
両選手は2ウェーブ合計10.37(20点満点中)で同点となったが、タイブレイクだったため、1ウェーブの最高得点である5.70を出したシビリックに軍配が上がった。この結果は、メレウェザーの地元の人々にとっては、お気に入りの選手がイベントから脱落したことを意味し、ほろ苦い結果となった。結局、シビリックもメディーナに敗れ、ニューカッスルではまたしてもメジャーなWSLイベントが地元の優勝者なしで終わる結果となった。
次の開催地はリップカール・ナラビーン・クラシック Pres.by Corona
2021年のWSL CTの次のイベントは、リップカール・ナラビーン・クラシック pres. by Corona。イベントのウェイティング期間は4月16日から4月26日までとなる。すべてのアクションは、WorldSurfLeague.comと無料のWSLアプリでライブ中継予定。サーフメディアでもリポートを掲載していくのでお楽しみに。
詳細については、WorldSurfLeague.comをご覧ください。
男子:Rip Curl Newcastle Cup presented by Corona
女子:Rip Curl Newcastle Cup presented by Corona
リップカールニューカッスルカッププレ。 女性の最終結果:
優勝:カリッサ・ムーア(HAW)15.73
2位:イザベラ・ニコルズ(AUS)8.34
リップカールニューカッスルカップ女子準決勝結果:
ヒート1:イザベラ・ニコルズ(AUS)13.20
キーリー・アンドリュー(AUS)12.13
ヒート2:カリッサ・ムーア(HAW)17.74
キャロライン・マークス(USA)10.17
リップカールニューカッスルカップ男子最終結果:
優勝:イタロ・フェレイラ(BRA)14.94
2位:ガブリエル・メディーナ(BRA)13.27
リップカールニューカッスルカップ男子準決勝結果:
ヒート1:ガブリエル・メディーナ(BRA)15.77
モーガン・シビリック(AUS)14.07
ヒート2:イタロ・フェレイラ(BRA)16.10
フィリペ・トリード(BRA)11.57
リップカールニューカッスルカップ男子準々決勝結果:
ヒート1:ガブリエル・メディーナ(BRA)10.27
エイドリアーノ・デ・ソーザ(BRA)10.07
ヒート2:モーガン・シビリック(AUS)10.37
ライアン・カリナン(AUS)10.37
ヒート3:イタロ・フェレイラ(BRA)12.67
デイヴィッド・シルバ(BRA)12.40
ヒート4:フィリペ・トリード(BRA)13.83
コナー コフィン(USA)13.0
2021 WSLウィメンズCTリーダーボードトップ5:
1-カリッサ・ムーア(HAW)17,800ポイント
2-タイラー・ライト(AUS)12,610ポイント
3-イザベラ・ニコルズ(AUS)10,410ポイント
4-ステファニー・ギルモア(AUS)9,490ポイント
5-キャロライン・マークス(USA)8,695ポイント
5-タチアナ・ウェストン・ウェッブ(BRA)8,695ポイント
5-サリー・フィッツギボンズ(AUS)8,695ポイント
2021 WSLメンズCTリーダーボードトップ5:
1-イタロ・フェレイラ(BRA)16,085ポイント
2-ガブリエル・メディーナ(BRA)15,600ポイント
3-ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)11,330ポイント
4-ジョーディ・スミス(ZAF)8,065ポイント
4-五十嵐カノア(JPN)8,065ポイント
4-ライアン・カリナン(AUS)8,065ポイント