男子ベスト8が決定。五十嵐カノアは惜しくも敗退。カリッサ・ムーアが驚愕エアをメイクし9.90をマーク

カリッサ・ムーア PHOTO: © WSL / Miers 

 

オーストラリア・ニューサウスウェールズ州ニューカッスル(2021年4月9日金曜日) – ワールド・サーフ・リーグ(WSL)の2021年チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第2戦である「リップカール・ニューカッスル・カップ presented by Corona」は大会4日目。

 

本日は明日のファイナル・デーに向けて、男子のR4となるラウンド・オブ・16が行われ、ベスト8が決定。女子は準々決勝が行われてベスト4が決定した。

 

 

4度のWSLチャンピオンであるムーアがマッシブ・エア・リバースを決め、世界No.1の座を獲得

 

4度のWSLチャンピオンであるカリッサ・ムーア(HAW)は、今日、マッシブ・エア・リバースをメイクして、サーフィンをさらに高いレベルに押し上げた。この偉業により、彼女はこれまでのイベントで最も高いシングル・ウェイブ・スコア9.90(10点満点)をスコアした。

 

 

 

ムーアは、対戦相手のジョアン・デフェイ(フランス)にプレッシャーをかけられながらも、ミディアムセットにテイクオフし、リップからエアリバースに入ったが、これはおそらく大会中に女性がメイクした最大のエアマニューバーだろう。ムーアは、着地したときに驚きを隠せないようだったが、リップカールWSLファイナルまでに、自分のサーフィンを革新し続けたいと語った。

 

PHOTO: © WSL / Dunbar

 

「このフィールドにいる限り、自分自身を改革し続けなければなりません。」とムーアが言った。「彼女たちは皆とても上手で、常にサーフィンのレベルを押し上げています。私は30分間のヒートの中で、あんな高いエアリバースをメイク出来たことはありません。あの波は信じられないほど素晴らしいです。WSLが潮を待っていてくれて本当に良かったです。ターン、バレル、エアなど、たくさんのチャンスがありました。今はとにかく興奮していて、信じられないくらいです」。

 

ルーキーのニコルズが7度のWSLチャンピオンのギルモアを下す

 

ギルモアと抱き合うニコルズ PHOTO: © WSL / Dunbar

 

CTルーキーのイザベラ・ニコルズ(AUS)は、女子クオーターファイナルのオープニング・ヒートで、7度のWSLチャンピオンであるステファニー・ギルモア(AUS)に大金星をあげた。 スローなヒートで序盤から攻めたニコルズは、ギルモアの5.40と6.00に対し、6.67(10点満点中)と7.23をスコア。準決勝では、同じサンシャインコーストのキーリー・アンドリュー(AUS)と対戦する予定だ。

 

また、CT第1戦では残念な結果に終わったキャロライン・マークスとキーリー・アンドリューも準決勝に進出を決めた。

 

アンドリューは、準々決勝第2ヒートで、コートニー・コンローグ(USA)を大接戦の末に退けた。両者の差はわずか0.80ポイントで、コンローグは同率5位でフィニッシュとなった。

 

マークスは、準々決勝の最終ヒートで、ブロンテ・マコーレー(USA)と対戦。圧倒的な強さを見せて完勝。19歳のマークスは、セミファイナル2で、同じオリンピック代表のムーアと対戦する。

 

 

 

地元の選手が準々決勝で対決

 

 

絶好調のモーガン・シビリック。優勝もあり得るかも?PHOTO: © WSL / Dunbar

 

ローカルヒーローで、ジョン・ジョン・フローレンスを破る大金星をあげたモーガン・シビリック(AUS)とライアン・カリナン(AUS)は好調を維持し、それぞれ準々決勝への進出を決めた。今回、ホームであるメレウェザーで2人は、同じヒートで準決勝進出をかけて戦う。

 

カリナンは、タイトル獲得を目指すオーウェン・ライト(AUS)を破り、準々決勝進出を決め、シビリックはウェイド・カーマイケルを下しラウンドアップを決めている。CTルーキーのシビリックは、すでにCTでの最高の結果を約束されているが、カリナンは地元の観客の前でCT初勝利を目指す。

 

フェレイラ、エアマニューバーでファンを魅了

 

WSL世界チャンピオンのイタロ・フェレイラ(BRA)は、世界で最もエキサイティングなサーファーの一人であることを証明するために、メレウェザー・ショアブレイクでエアショーを披露。フェレイラは16.93の2ウェイブ・トータル(20点満点中)を記録し、カリフォルニアのグリフィン・コラピント(USA)を退けた。フェレイラは、何度も巨大なフルローテーション・エアリバースを披露し、ビーチの観客を魅了した。

 

「良いヒートだった」とフェレイラが言った。「グリフィン(コラピント)のスタートが良かったので、高得点を出す必要があると思っていたが、その通りになった。自分はこのようなチャレンジが大好きなんです。そうすることで、物事がよりエキサイティングになるからね。自分はエポキシボードでサーフィンをしていますが、これが自分に合っているんです。このようなボードでは、このような波でより良いスピードを出すことができるので、満足しています」とコメント。

 

 

フェレイラと同じWSLチャンピオンのガブリエル・メディーナ(BRA)とエイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)も準々決勝進出を決めた。ブラジリアン初のワールドチャンピオンであるメディーナとデ・スーザは、準々決勝の第1ヒートで対決する。

 

 

五十嵐カノアは惜しくもラウンドアップならず

 

五十嵐カノア PHOTO: © WSL / Miers

 

日本期待の五十嵐カノアは、R4のラウンドオブ16ヒート6でブラジルのデイヴィッド・シルバと対戦。カノアはインサイドのショアブレイクでビッグフローターを決めて、5.33をスコアしてヒートを開始。シルバはバーティカルなバックハンドで5.43をスコアし逆転に成功する。

 

デイヴィッド・シルバ PHOTO: © WSL / Miers

 

後半に入り、カノアは2.83をスコアして逆転。更に3マニューバーをコンプリートして5.90をスコアしてリードを続ける。しかし、クロスゲームの展開のなか、残り時間5分でシルバがビッグセットを掴み、得意のバックハンドでストレートアップを披露。ヒートベストとなる6.5をスコアして、大逆転しリードを広げる。

 

ヒート終盤、カノアは起死回生の波を掴み、インサイドでダブルアップする波にチャージを見せるも僅かに逆転ならず。ラストウェイブでも激しい攻めのサーフィンを見せたがスコアは伸びず、惜しくもここで敗退となった。

 

 

ミック・ファニングが、リップカール・ナラビーン・クラシックのイベント・ワイルドカードを獲得

 

本日のライブ放送では、3度のWSLチャンピオンであるミック・ファニングが、16日から開催されるリップカール・ナラビーン・クラシックのイベント・ワイルドカードになることが発表された。

 

 

「これまで僕の夢を壊してきたワイルドカードたちも、悪くは感じなかった。最大のハードルは、自分が思うようなレベルで試合に参加するための準備をすることだよ」とファニングがコメント。

 

ファニングのナラビーンでのイベント・ワイルドカード出場は、2018年に引退してから初のCTイベントであるだけでなく、2001年のリップカール・プロ・ベルズ・ビーチでワイルドカードとして初めてCTイベントで優勝してから20年になる。

 

 

ネクストコールは現地時間の 2021年4月10日6時45分 、日本時間の 2021年4月10日5時45分です。

 

詳細については、WorldSurfLeague.comをご覧ください。

 

男子:Rip Curl Newcastle Cup presented by Corona

女子:Rip Curl Newcastle Cup presented by Corona

 

 

Rip Curl Newcastle Cup pres. by Corona Women’s Quarterfinals Results:
HEAT 1: Isabella Nichols (AUS) 13.90 DEF. Stephanie Gilmore (AUS) 11.40
HEAT 2: Keely Andrew (AUS) 13.70 DEF. Courtney Conlogue (USA) 12.90
HEAT 3: Carissa Moore (HAW) 17.33 DEF. Johanne Defay (FRA) 14.10
HEAT 4: Caroline Marks (USA) 16.26 DEF. Bronte Macaulay (AUS) 12.97

Rip Curl Newcastle Cup pres. by Corona Women’s Semifinals Matchups:
HEAT 1: Isabella Nichols (AUS) vs. Keely Andrew (AUS)
HEAT 2: Carissa Moore (HAW) vs. Caroline Marks (USA)

Rip Curl Newcastle Cup pres. by Corona Men’s Round of 16 Results:
HEAT 1: Gabriel Medina (BRA) 12.93 DEF. Frederico Morais (PRT) 8.33
HEAT 2: Adriano de Souza (BRA) 8.40 DEF. Julian Wilson (AUS) 7.10
HEAT 3: Morgan Cibilic (AUS) 16.00 DEF. Wade Carmichael (AUS) 10.33
HEAT 4: Ryan Callinan (AUS) 13.87 DEF. Owen Wright (AUS) 12.07
HEAT 5: Italo Ferreira (BRA) 16.93 DEF. Griffin Colapinto (USA) 9.83
HEAT 6: Deivid Silva (BRA) 11.93 DEF. Kanoa Igarashi (JPN) 11.80
HEAT 7: Conner Coffin (USA) 12.73 DEF. Jordy Smith (ZAF) 12.34
HEAT 8: Filipe Toledo (BRA) 13.07 DEF. Yago Dora (BRA) 9.14

Rip Curl Newcastle Cup pres. by Corona Men’s Quarterfinals Matchups:
HEAT 1: Gabriel Medina (BRA) vs. Adriano de Souza (BRA)
HEAT 2: Morgan Cibilic (AUS) vs. Ryan Callinan (AUS)
HEAT 3: Italo Ferreira (BRA) vs. Deivid Silva (BRA)
HEAT 4: Conner Coffin (USA) vs. Filipe Toledo (BRA)

For more information, please visit WorldSurfLeague.com.