ジョン・ジョン・フローレンスがルーキーのモーガン・シビリックに敗退。カノアはベスト16進出

五十嵐カノア

オーストラリア・ニューサウスウェールズ州ニューキャッスル(2021年4月8日木曜日) – ワールド・サーフ・リーグ(WSL)の2021年チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第2戦である「リップカール・ニューカッスル・カップ presented by Corona」は本日、男子のR3となるラウンド・オブ・32が行われ、ベスト16が決定。女子はオフとなった。

 

 

2~4フィートのクリーンなコンディションの中、この日の最大の番狂わせは、CTルーキーのモーガン・シビリック(AUS)が世界No.1のジョン・ジョン・フローレンス(HAW)を下す大金星を上げた

 

ジョン・ジョンがルーキーに敗れる

 

CTルーキーのモーガン・シビリック(AUS)は、ラウンド・オブ・32で、現在の世界No.1であり、2度のWSLチャンピオンであるジョン・ジョン・フローレンス(HAW)を退け、メジャーイベントで大波乱を起こした

 

 

シビリックは、足を痛めて歩けなくなり、大会を棄権するのではないかと思われていた。驚いたことに、シビリックは足の指を骨折したにもかかわらず、その痛みに耐えながら、フローレンスの13.16のコンバインドスコアに対し、2本のエクセレントをマーク。17.13の2ウェイブトータルスコア(20点満点中)という素晴らしいスコアを叩き出して圧勝。21歳のシビリックはラウンドオブ16に進出し、ウェイド・カーマイケルと対戦する。

 

モーガン・シビリックPHOTO: © WSL / Miers

 

「イベントに勝ったような気分です 」とシビリックは言った。

 

「4日間もサーフィンができなかったので、イベントが数日間行われなくて本当に良かったです。もし、昨日イベントが行われていたら、試合に参加することはできなかったと思います。足の周りにはまだたくさんの傷があります。それが一晩で本当に落ち着いたので、今朝は出られてよかったです。これまで鼓膜が破れたり、膝を痛めたり、そして今回は足の指を骨折したりしながらイベントに参加してきましたが、自分にはそれが合っているようで、落ち着くことができました。勝ててとても興奮しています」。

 

 

 

ブラジルのワールド・チャンピオンであるメディーナがラウンドアップ。

 

メディーナ PHOTO: © WSL / Dunbar
惜しくも敗れたコナー PHOTO: © WSL / Dunbar

 

2度のWSLチャンピオンであるガブリエル・メディーナ(BRA)は、今日のオープニング・ヒートで、同じグーフィーフッターのコナー・オレアリー(AUS)を、ハイタイドでスローなコンディションの中で制し、勝利を収めた。メディーナは、新しいコーチであるアンディ・キングのおかげで、今の自分のアプローチができているとコメントした。

 

メディーナ PHOTO: © WSL / Dunbar

 

「自分のコンフォートゾーンから抜け出したかった」とメディーナ。「自分も年をとったので、何か違うことをやってみたかった。妹の面倒は父が見てくれることになっています。彼女がいつかここに来ることは間違いないし、彼女はそれにふさわしい人だと思う。だから僕はここでコーチのアンディ・キングと一緒に仕事をしている。」

 

メディーナの新しいコーチは、過去にミック・ファニングの3度のワールドタイトルの内、2度のタイトル獲得に貢献したアンディ・キング。

 

「彼は僕に自信を与えてくれている。僕のコーナーには彼が必要ですし、グーフィーとしての知識や、ここでの経験があることは大きなアドバンテージになりますから、本当に良い気分です。また、彼はボードやマニューバーにたくさんの注意を払ってくれるので、自分にとって興味深く、役立つものです。」

 

デ・スーザは500回目のCTヒートを戦う。

 

今年を最後に引退するデ・スーザ PHOTO: © WSL / Miers

 

2015年WSLチャンピオンのエイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)は、今日のラウンドオブ32で500回目のCTヒートに出場した。デ・スーザは、ヒート3でジェレミー・フローレス(FRA)に勝利してこの偉業に華を添えた。 彼はこの勝利でRound of 16に進み、ジュリアン・ウィルソン(AUS)と対戦する。昨年、デ・スーザは、2021年がCTイベントを戦う最後の年となり、フルタイムの競技から引退することを発表した。

 

「あのヒートでは、できるだけリラックスして臨みました。」とデ・スーザは言った。「最高のパフォーマンスをすることだけを考えて、ポイントを争うことはもうありません。最初の数ラウンドは非常にタフで、惜しい負け方をしたので、どこが悪かったのかを理解するために、少なくとも2万回は分析しました。

 

ラウンド2では、より準備ができたと感じましたが、今回は完全に準備ができました。ジェレミー・フローレスは素晴らしいコンペティターで、本当に私をプッシュしてくれます。私たちは長い間、ライバル関係にありますが、お互いに尊敬し合っています。これから数日間のイベントでも、このようなパフォーマンスを続けていきたいですね」。

 

イタロ・フェレイラ(BRA)PHOTO: © WSL / Dunbar

 

WSLチャンピオンのイタロ・フェレイラ(BRA)は、メレウェザー・サーフボード・クラブのワイルドカードであるジャクソン・ベイカー(AUS)と対戦。フェレイラは、地元の大本命である選手に対し、ラスト・ライドでリードを広げ、1.60ポイントという僅差で破った。フェレイラはラウンドオブ16で、カリフォルニアの若手選手、グリフィン・コラピント(AUS)と対戦する。

 

ジュリアン・ウィルソン(AUS)PHOTO: © WSL / Dunbar

 

CTの強豪ジュリアン・ウィルソン(AUS)は、2021年のCTルーキーであるジャック・ロビンソン(AUS)と3大会ぶり4度目の対戦を果たした。ロビンソンはすでにウィルソンに2勝しており、ウィルソンはこのルーキーに対して2勝目をあげたかった。

 

 

しかし、この戦いは終始クロスヒートの展開となり、スコアが必要なロビンソンが最後にウィルソンをブロックしたため、インターフェアとしてペナルティを受け、2つ目のスコアを失ってしまった。この結果、ウィルソンがラウンドオブ16への進出を決めた。

 

 

 

日本の五十嵐カノアは、イーサン・ユーイングと対戦。スタートからスコアを揃えるカノアに対して、ユーイングはじっくりと波を待つ作戦。カノアは更にヒート最大のセットを掴み、彼のシグネチャームーブである、パワフルなフォアハンドのビッグターンを何度も繰り出し、ヒートのベストスコアとなる6.5をスコア。大差をつけて圧勝した。

 

五十嵐カノアPHOTO: © WSL / Dunbar

 

「今シーズンはパイプラインのあと少し間が空いてしまって、その勢いを続けていくのが難しかったんですが、今回はオーストラリアで試合が再開できて良かったです。試合ができることが本当にありがたいので、楽しみにしています。

 

 

今年はオリンピックの年なので、CTも大切だけど、オリンピックに向けた練習もしています。オーストラリアにいる間も、オリンピックのための練習と気持ちを切り替えてやっています。今年は通常のCTのスケジュールとは違うので、そのチャレンジも意外と面白いです。」とカノアがインタビューに答えた。

 

試合が再開されれば、カノアはR4のラウンドオブ16のヒート6でデイヴィッド・シルバと対戦する。

 

ネクストコールは現地時間の 2021年4月9日6時45分 、日本時間の 2021年4月9日5時45分です。

 

詳細については、WorldSurfLeague.comをご覧ください。

 

男子:Rip Curl Newcastle Cup presented by Corona

女子:Rip Curl Newcastle Cup presented by Corona

 

Rip Curl Newcastle Cup pres. by Corona Men’s Round of 32 Results:
HEAT 1: Gabriel Medina (BRA) 12.16 DEF. Connor O’Leary (AUS) 9.60
HEAT 2: Frederico Morais (PRT) 12.10 DEF. Adrian Buchan (AUS) 11.20
HEAT 3: Adriano de Souza (BRA) 10.93 DEF. Jeremy Flores (FRA) 7.40
HEAT 4: Julian Wilson (AUS) 11.67 DEF. Jack Robinson (AUS) 4.00
HEAT 5: Morgan Cibilic (AUS) 17.13 DEF. John John Florence (HAW) 13.16
HEAT 6: Wade Carmichael (AUS) 12.17 DEF. Seth Moniz (HAW) 11.67
HEAT 7: Ryan Callinan (AUS) 11.40 DEF. Crosby Colapinto (USA) 11.06
HEAT 8: Owen Wright (AUS) 9.60 DEF. Miguel Pupo (BRA) 9.00
HEAT 9: Italo Ferreira (BRA) 12.80 DEF. Jackson Baker (AUS) 11.20
HEAT 10: Griffin Colapinto (USA) 11.43 DEF. Michel Bourez (FRA) 10.50
HEAT 11: Kanoa Igarashi (JPN) 10.83 DEF. Ethan Ewing (AUS) 8.50
HEAT 12: Deivid Silva (BRA) 10.50 DEF. Caio Ibelli (BRA) 8.74
HEAT 13: Jordy Smith (ZAF) 11.50 DEF. Alex Ribeiro (BRA) 10.40
HEAT 14: Conner Coffin (USA) 11.84 DEF. Peterson Crisanto (BRA) 11.37
HEAT 15: Yago Dora (BRA) 12.84 DEF. Jack Freestone (AUS) 10.83
HEAT 16: Filipe Toledo (BRA) 16.23 DEF. Leonardo Fioravanti (ITA) 12.56

Rip Curl Newcastle Cup pres. by Corona Men’s Round of 16 Matchups:
HEAT 1: Gabriel Medina (BRA) vs. Frederico Morais (PRT)
HEAT 2: Adriano de Souza (BRA) vs. Julian Wilson (AUS)
HEAT 3: Morgan Cibilic (AUS) vs. Wade Carmichael (AUS)
HEAT 4: Ryan Callinan (AUS) vs. Owen Wright (AUS)
HEAT 5: Italo Ferreira (BRA) vs. Griffin Colapinto (USA)
HEAT 6: Kanoa Igarashi (JPN) vs. Deivid Silva (BRA)
HEAT 7: Jordy Smith (ZAF) vs. Conner Coffin (USA)
HEAT 8: Yago Dora (BRA) vs. Filipe Toledo (BRA)

Rip Curl Newcastle Cup pres. by Corona Women’s Quarterfinals Matchups:
HEAT 1: Stephanie Gilmore (AUS) vs. Isabella Nichols (AUS)
HEAT 2: Keely Andrew (AUS) vs. Courtney Conlogue (USA)
HEAT 3: Carissa Moore (HAW) vs. Johanne Defay (FRA)
HEAT 4: Bronte Macaulay (AUS) vs. Caroline Marks (USA)