ジョエル・チューダーがWSL-LT初戦「ヌーサ・ロングボード・オープン」で優勝。田岡なつみ9位、浜瀬海17位

優勝したジョエル・チューダー © WSL / Dave Gleeson

ヌーサ・ヘッズ、QLD/AUS(2020年2月25日火曜日)ヌーサ・メインビーチで行われていた、2020ワールドサーフリーグ(WSL)ロングボードツアー(LT)のオープニングイベントである「ヌーサ・ロングボード・オープン presented by Thomas Surfboards 」が終了。

 

20年ぶりに選手としてヌーサでサーフしたレジェンドのジョエル・チューダーが圧巻の演技で優勝。女子はヤング・ハワイアンのファイナルとなり、15歳のケリス・カレオパアがソフィア・カルヘーンを下して初優勝した。

 

 

ヌーサフェスティバルに最後に参加してからほぼ20年、最後のASP / WSLイベントで優勝してから16年、43歳になったジョエル・チューダー(USA)は、もう1つの大きな勝利を収めた。

 

圧倒的なサーフィンで勝利したジョエル © WSL / Tom Bennett
男女ファイナリスト © WSL / Dave Gleeson

 

2度のワールドロングボードチャンピオン(’98と’04)であるチューダーは、サーフィンとロングボードのアイコンであり、15歳で最初のプロイベントで優勝した。彼は現在、トラディショナル・ロングボーディングを伝承すべく、独自の招待イベント「Vans Duct Tape Series」を世界中で開催。昨年は日本で開催して大成功を収めた。

 

 

チューダーはヌーサで息子たちとサーフィンをしたり、ヌーサフェスティバルをチェックするために、オーストラリアに来た。そしてイベント・ワイルドカードを与えられて優勝した。この勝利でチューダーは現在、世界ロングボードランキングで1位にランクインしており、3度目の世界ロングボードタイトルを獲得するしかないだろう。

 

 

「このイベントで最後に優勝したのは20年前で、今回出場している選手のほとんどは生まれていなかったと思います」とチューダーは言った。 「それから16年前に最後のASPイベントで優勝したので、ここに来てから長い時間が経ちました。このイベントに出場するつもりはありませんでしたが、ワイルドカードを貰えて、ヒートを続けてリズムを見つけました。準決勝までは勝てるとは思っていませんでしたね。

 

ケヴィン(スクヴァーナ)と対戦するのはクールでした。彼はダクトテープイベントで最高の選手の1人なので、彼とヒートをシェアできて最高でした。この勝利で最も重要なことは、自分の子供たちがここにいることです。彼らはこれまでトロフィーを見て、勝利した話を聞いてはいたんですが、今は父親が実際に勝つのを見た。これは本当にクールなことだと思います。これで3度目の世界タイトル獲得に向かうしかないと思うけど、これはエピックですね。」

 

 

15歳のケリス・カレオパア(右)14歳のソフィア・カルヘーン(左)© WSL / Dave Gleeson

 

女子のファイナルは、ヤング・ハワイアンのファイナルとなり、15歳のケリス・カレオパアが14歳のソフィア・カルヘーンを下してメジャーイベントでの初優勝を飾った。

 

「いま最高に幸せです。他にいまの気持ちを説明する言葉が見つかりません。」とカレオパアは言った。 「ソフィアは親友の1人で、毎日一緒にサーフィンをしているので、夢のようですね。彼女が準決勝に進んだとき、涙が出ました。ここヌーサでは、ハワイとワイキキのクルー全員がお互いをサポートし合っていて素晴らしかったです。ハワイの人はみんなサーフィンがとても上手だった。私たちは皆、毎日一緒にサーフィンをしているんです。今週も例外ではありませんでした。とても楽しかったです。」

 

 

また今大会には多くの日本人選手が出場。クリーンなコンディションとなった大会3日目。ラウンド2を1位通過で勝ち上がった日本の田岡なつみは、ラウンド3で2度のWSLロングボード・チャンピオンであるケリア・モニーツ(HAW)と、昨年カリフォルニアで行われた「Relik 」のイベントでファイナルを戦ったハワイのサリー・コーヘンと対戦した。

 

田岡はヒート前半は思うような波をつかめずにサリーとケリアにリードされる。サリーは6.67をスコアしてヒートをリード。田岡は残り10分で2位のケリアに対してニード7.00と追い込まれていた。

 

しかし優先権を持ってセット波をつかんだ田岡はノーズライドとカービングのコンビネーションで4.80をマーク。ニード4.10まで追い上げる。そして残り5分で4.70をスコアして大逆転。さらにラストウェイブでスコアを伸ばした田岡は見事2位でラウンドアップを決めた。

 

ラウンド4では、カリフォルニアのレイチェル・ティリー、ハワイのケリス・カレオパアとマヒナ・アカカと対戦した田岡なつみ。しかし思うような波をつかめず惜しくも3位で敗退。9位でフィニッシュとなった。

 

日本男子の中で唯一ラウンド4を1位で勝ち上がったのは浜瀬海。彼は、ラウンド5でベン・スキナーとピッコロ・クレメンテという強豪と対戦.。ヒート終盤に逆転して2位となるも3位のクレメンテがラストウェイブで見事なノーズライドのコンビネーションで逆転。惜しくも浜瀬は17位でフィニッシュとなった。

 

 

2020ヌーサロングボードオープンは、2月22日から25日まで開催。イベント、ライブブロードキャスト、結果については、www.worldsurfleauge.comにアクセスするか、無料のWSLアプリをダウンロードしてください。