ケリーがオリンピックに出場するためには宮崎で開催されるISA出場が不可欠。ケリーが下す決断は。

ケリー  © WSL / Matt Dunbar

言わずと知れたサーフィン界のキング、ケリー・スレーターは、2020年の東京オリンピックで初となるサーフィン競技に出場が可能なポジションにありながら、オリンピック出場権を獲得するためには、今年9月に宮崎で開催される「ISAワールドサーフィンゲームス」に出場しなければならない。

 

ケリーはオリンピックに出場するために宮崎に来るのか。その決断を迫られるケリー本人がNBCスポーツのインタビューに答えた。

 

 

WSLワールドサーフリーグは、開催まで1年後に迫った東京オリンピックのクオリファイについて解りやすい動画を公開した。

 

40名(男女20名づつ)の出場選手のうち、男子10名女子8名がWSL枠で出場権が得られる。それはCT最終ランキングから各国最大2人の男子10人と女子8人が、東京2020オリンピックの資格を獲得するというもの。

 

 

今シーズン怪我から復帰し、ツアーにフル参戦している、11度の世界チャンピオンである47歳のケリー・スレーターは、今年のCT11戦中6戦のJベイが終わった時点で、世界ランク9位に入り、アメリカ人の中でコロヘ、ジョン・ジョンに次いで3番目にランクされている。

 

だが、Jベイも欠場した2度の世界チャンピオンであるジョン・ジョン・フローレンスは、靱帯損傷で今シーズンの残りの試合は欠場の可能性が高い。

 

となるとケリーにオリンピック出場の可能性が高まる。しかしケリーがオリンピックに出場するためには9月に宮崎で開催される「ISAワールドサーフィンゲームスWSG」に出場する必要が出てくる。

 

ケリー(C) WSL / Sloane

 

今年9月7-15日に宮崎で開催される「ISAワールドサーフィンゲームス(WSG)」は、2020年東京オリンピックの11か月前に開催されるもので、オリンピック大会への選手の指名および資格要件に従って、WSL CTにおいて、各国の男女トップ3が自動的に2019年のWSGにナショナル・チーム​​として指名されるもの。

 

その選手は、東京2020オリンピックの資格を保持するために、病気や怪我の理由を除いて、そのノミネーションを受け入れなければならない。

 

自分の頭の中では、いまはオリンピックよりも、このWSLツアーにフォーカスしている感じなんだ。

 

「オリンピックについて、決断を下さなければならないようなんだ。」とスレーターは、南アフリカのJ-ベイ・オープンで9位になった後に言った。 「その辺りの全ての要因を把握し、この数週間で決定を下す必要がある。ISAのイベントに参加しなければ失格になるようなんだ。でも日本に行き、そのコンテストに出場したいかは気持ちが固まっていない。」

 

この波を作り出したケリー・スレーター Credit: © WSL / Cestari

 

次の2つのCTイベント(タヒチとサーフランチ)の間にISAの宮崎が開催されることになっている。後者は言わずと知れたケリーのウェーブプールが開催場所である。

 

「とにかく今のオリンピックについて自分の思いは明確ではない」とスレーターは言った。「自分の頭の中では、いまはオリンピックよりも、このWSLツアーにフォーカスしている感じなんだ。でも時がくれば分かるはず。」と彼は言う。 

 

「今年、オリンピックのチーム入りすることに自分自身に大きなプレッシャーをかけていた。多分、オリンピックが自分の最後みたいな感じで来年はツアーを引退するかもしれないと思ったからね。

 

今年の初めに、そんな大きなプレッシャーを自分にかけたので、自由に試合も出来なかった。頭の中にたくさんのものを詰め過ぎたんだ。そのことは、あまり心配しないように後回しにして、多くのことは考えていないんだ。」

 

このあとケリーがどんな決断を下すのか。注目が集まっている。