キャロライン・マークスとフィリッペ・トリードがリップカールWSLファイナルで2023年ワールド・タイトルを獲得。

キャロライン・マークスとフィリッペ・トリードがリップカールWSLファイナルで2023年ワールド・タイトルを獲得。© WSL / Diz

ローワートレッスルズ、サンクレメンテ、カリフォルニア(2023年9月9日土曜日) 4~6フィートのソリッドなコンディションの中、第3回リップカールWSLファイナルズが開催され、キャロライン・マークス(USA)とフィリッペ・トリード(BRA)が2023年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)ワールド・タイトルを獲得。

 

ギャラリー© WSL / Miers

 

5度のWSLチャンピオンに輝いたカリッサ・ムーア(HAW)と、ワールド・タイトル・コンテンダーのイーサン・ユーイング(AUS)が準優勝。世界ランキング2位となった。

 

キャロライン・マークス、タイトルマッチでムーアを倒し、初の世界タイトルを獲得

 

キャロライン・マークス(USA)© WSL / Diz

 

21歳のマークスは、今回初めてリップカールWSLファイナルに第3シードで出場し、2023年のサーフィン世界チャンピオンとなった。彼女は、1997年のリサ・アンダーソン(USA)以来となるUSAメインランドに世界タイトルをもたらした

 

バックハンドでローワーズを攻めたキャロライン・マークス(USA)© WSL / Miers

 

また、グーフィーフッターの女子サーファーが世界タイトルを獲得したのは、2005年のチェルシー・ジョージンソン(AUS)以来。

フロリダ出身(現在はカリフォルニア在住)の彼女は、ローワートレッスルズがホームのように感じられるパフォーマンスを披露。複数のエクセレントスコアとパーフェクトに近い演技で、初の世界タイトルを獲得。

 

キャロライン・マークス(USA)© WSL / Diz

 

マークスは2023年のCTシーズン、エルサルバドルとタヒチのイベントで優勝し、素晴らしい成績を収めた。今日の素晴らしい演技で2024年パリ・オリンピックの暫定出場権も確定となった。

 

キャロライン・マークス(USA)© WSL / Diz

 

「そのリストに自分の名前が載るなんて、本当に感激です」とマークス。「これは私の目標でした。世界チャンピオンになるなんて。去年は変なことがあって、自分を疑っていました。とてもいい気分です。今年は本当に感情的になってしまって、何と言ったらいいか分かりません。今年は本当に感情的でした。」

 

キャロライン・マークス(USA)© WSL / Miers

 

マッチ2のスタートからタイトルマッチのカリッサ・ムーア(HAW)戦まで、マークスのバックハンド・アタックは衰え知らず。マークスはタイトル・マッチ1を支配し、エクセレントな8.67(10点満点)をスコアし、ムーアをコンビネーション・シチュエーションに追い込む。ムーアはコンビネーションをブレイクするも、マークスは再びエクセレントの8.43で応戦し、ヒート終了までリードを拡大。

 

タイトルマッチ2では、スロースタートとなったマークスは、再び複数のクリティカル・マニューバーを繰り出し7.00をスコア。さらに7.60という素晴らしいスコアを叩き出し、初の世界タイトルを獲得した。

 

キャロライン・マークス(USA): © WSL / Nolan

 

「カリッサ(ムーア)に感謝します」と言ったマークス。「彼女は私の人生に大きなインスピレーションを与えてくれました。彼女は素晴らしい1年だったし、彼女と一緒にファイナルを戦えるのは夢のようなものでした。

また私は素晴らしいボードを持っていたし、ここには最高の家族や友人がたくさんいます。サポートは大きな力になるし、今日は自分の流れに乗ることができました。海との特別な1日だったから、最高の気分です」。

 

 

トリード、圧倒的な強さで2連覇。ブラジルの歴史に名を刻む。

フィリッペ・トリード(BRA)© WSL / Diz

28歳のトリードが2年連続の世界タイトルを獲得。これで彼は、2016年と2017年のジョン・ジョン・フローレンス(HAW)以来、2年連続でワールド・タイトルを獲得したコンペティターとなった。

 

フィリッペ・トリード(BRA)© WSL / Miers

 

第1シードとしてリップカールWSLファイナルに臨んだトリード。ブラジルのウバトゥバに住むこのコンペティターは、2023年のCTシーズンにおいて、サンセット・ビーチ、エルサルバドル、そしてJベイで勝利を重ね、誰にも止められない存在となっていた。

 

フィリッペ・トリード(BRA)© WSL / Miers

 

「今ここにいるために何が必要だったのか、言葉にするのはとても難しい」とトリード。「多くのことを犠牲にしてきました。正直言って、たくさんの犠牲があった。 7年前、最初の子供が生まれたんですが、僕はあまり家にいなかったから、妻と一緒にいられなかった。

コアに対してもそうでした。長い目で見れば、これは報われると思っていました。これは夢のようなことです。ブラジルで連覇した選手はいないでしょう。私たちは歴史を作るのが好きなんです。神に感謝します。ここまで私を祝福してくれました。簡単ではなかったです。」

 

フィリッペ・トリード(BRA)© WSL / Nolan


男子タイトル・マッチ1では、トリードとイーサン・ユーイング(AUS)が、間違いなく2023年シーズンのベスト・ヒートのひとつと言えるサーフィンを披露。

クリティカルなファースト・エクスチェンジでトリードがわずかにリードし、ユーイングの7.00に対して7.33をスコア。

その後、メジャー・アウトサイド・マニューバーからインサイドのフィニッシュまで繋げたトリードがパーフェクトに近い9.00をスコア。ユーイングも得意のパワーサーフィンで8.50で応戦。最後にトリードが8.97を出し、ユーイングの8.73を上回り、ユーイングを破った。

 

イーサン・ユーイング(AUS)© WSL / Nolan

 

2度目のタイトルマッチでは、トリードがキープビジーで、ユーイングの反撃のチャンスが訪れる前に、ヒートトータル12.57(20点満点)をスコア。ユーイングの7.67は、終盤まで望みをつないだものの、最後のチャンスでワイプアウト。そしてトリードが2度目の世界タイトルを獲得した。

 

「神の力と信仰によって、私はここまでロングランを成功させることができ、連覇を達成することができました。チームのおかげです。77という大きなチーム。みんな愛してるよ。家族、妻、子供たち、ママ、パパ、兄弟、姉妹、本当に愛しています、本当にありがとう」

 

 

カリッサ・ムーア(HAW)© WSL / Miers
カリッサ・ムーア(HAW)© WSL / Miers

 

ムーアは2023年シーズンを通して圧倒的な強さを見せ、3年連続でリップカールWSLファイナルへの第1シードを獲得。しかし、ムーアのワールド・タイトルに向けたリベンジ・マッチは、絶好調のマークスによって止められた。

5度の世界チャンピオンであるムーアは今年、ビラボン・プロ・パイプラインでの大勝利でシーズンをスタート。そして、マーガレット・リヴァーとWSLサーフ・ランチで連勝という文句なしの力を見せつけていた。

 

イーサン・ユーイング(AUS)© WSL / Diz
イーサン・ユーイング(AUS)© WSL / Miers

ユーイングの世界ランク2位は、彼のキャリア・ベストとなった。25歳の彼は、40年前に彼の母であるヘレン・ランバートが優勝したイベントであるリップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチで今年初めに優勝するという夢を達成。その後、彼はリオとジェフリーズ・ベイのファイナルに進出を果たした。

 

オーストラリアは、ノース・ストラドブロークのコンペティターである彼は、2023年のリップカールWSLファイナルで危うく欠場するところだった恐ろしい怪我という逆境を乗り越えなければならなかった。しかし、ユーイングの勢いは止まらず、数々のエクセレント・スコアで終始ワールドクラスの演技を披露した。

 

ケイトリン・シマーズ(USA)© WSL / Nolan
モリー・ピックラム(AUS)© WSL / Diz

 

モリー・ピックラム(AUS)とケイトリン・シマーズ(USA)は、リップカールWSLファイナルズの開幕戦となる第1試合で対戦。シマーズが勝利を収め、勝ち進むかと思われたが、第2マッチでマークスに敗退。2度のワールド・チャンピオンに輝いたタイラー・ライト(AUS)は、第3マッチでマークスに敗れ、第3位でフィニッシュ。

 

ジョアオ・チアンカ(BRA)© WSL / Nolan
ジャック・ロビンソン(AUS)© WSL / Nolan

 

男子の第1試合は、ジョアオ・チアンカ(BRA)とジャック・ロビンソン(AUS)が対戦し、チアンカが勝利。しかし、第2試合ではチアンカがユーイングのコンビネーションに苦戦。

 

グリフィン・コラピント(USA)© WSL / Nolan
さすが地元だけあって数がハンパない© WSL / Diz
グリフィンの応援団 © WSL / Diz

 

第3試合では、サンクレメンテのグリフィン・コラピント(USA)が地元の観衆を沸かせたが、ユーイングが勝利し、タイトルマッチへの出場権を獲得した。

 

2023 Rip Curl WSL Finalsのハイライトは、WorldSurfLeague.comをご覧ください。

 

2023リップカールWSLファイナル女子結果:
女子タイトルマッチ、ヒート2:
キャロライン・マークス(USA)14.60 DEF.
カリッサ・ムーア(HAW)13.53
女子タイトルマッチ、ヒート1:
キャロライン・マークス(USA)17.10 DEF.
カリッサ・ムーア(HAW)14.97

女子第3試合:キャロライン・マークス(USA)17.40 DEF.
タイラー・ライト(AUS)13.70
女子第2試合:キャロライン・マークス(USA)11.67 DEF.
ケイトリン・シマーズ(USA)
女子第1試合:ケイトリン・シマーズ(USA)15.17 DEF.
モリー・ピックラム(AUS)12.17

 

2023年リップカールWSLファイナル男子結果:
男子タイトルマッチ、ヒート2:
フィリッペ・トリード(BRA)14.27 DEF.
イーサン・ユーイング(AUS)12.37
男子タイトルマッチ、ヒート1:
フィリッペ・トリード(BRA)17.97 DEF.
イーサン・ユーイング(AUS)17.23

男子第3試合:イーサン・ユーイング(AUS)17.10 DEF.
グリフィン・コラピント(USA)15.96
男子第2試合:イーサン・ユーイング(AUS)17.60 DEF.
ジョアオ・チアンカ(BRA)14.57
男子第1試合:ジョアオ・チアンカ(BRA)15.33 DEF.
ジャック・ロビンソン(AUS)11.87

 

詳しくは、WorldSurfLeague.comをご覧ください。

https://www.worldsurfleague.com/events/2023/ct/76/rip-curl-wsl-finals/main