リップカールWSLファイナルでステファニー・ギルモアとフィリッペ・トリードが2022年の世界タイトルを獲得

フィリッペ・トリードとステファニー・ギルモア© WSL / Diz

ローワー・トレッスルズ、サンクレメンテ、USA(2022年9月8日)-本日、カリフォルニア州サンクレメンテのローワー・トレッスルズで行われたドリーミーな4~6フィートのコンディションで行われた第2回リップカールWSLファイナルで、ステファニー・ギルモア(AUS)とフィリッペ・トリード(BRA)は2022年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)の世界タイトルを獲得した。

 

コンテスト会場のサンライズ© WSL / Ryder

 

ギルモアは、サーフィン界史上最多勝利を獲得した女子サーファーとなり、8個目のワールド・タイトルを獲得。トリードも世界チャンピオンになるビジョンを現実のものとした。

 

 

 

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ステファニー・ギルモア、史上最多8度目のワールド・タイトルを獲得

ステファニー・ギルモア© WSL / Nolan

 

世界ランキング5位だったギルモアは、世界ランキング4位のブリサ・ヘネシー(CRI)、3位のタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、2位のジョアン・ディフェイ(FRA)を次々破り、タイトルマッチに進み、世界ランキング1位のカリッサ・ムーア(HAW)を倒し、ついにトップへと上り詰めた。

 

ステファニー・ギルモア© WSL / Nolan

 

女子のタイトル・レースは、7度のWSLチャンピオンのギルモアと5度のWSLチャンピオンのムーアという2人のレジェンドが、ベスト・オブ・スリーの世界タイトル・ショーダウンで直接対決するタイトル・マッチで幕を閉じた。

 

第1試合から素晴らしいパフォーマンスで勝ち続けたギルモアはその勢いのまま、3試合のうち1試合目を制し、ムーアをロープ際まで追い込んだ。

 

 

そして、タイトルマッチ2では、ギルモアは最高の波を選び、トレードマークのスタイルを存分に発揮し圧勝。ギルモアは2022年の世界チャンピオンとなっただけでなく、史上最高の女性サーファーとして8つの世界タイトルを獲得し、感動のうちにフィニッシュした。

 

ステファニー・ギルモア© WSL / Ryde
ステファニー・ギルモア© WSL / Ryde

 

「この気持ちを表現する言葉はあまりありません。だから、このフォーマット大好きなんです。プレッシャーがかかるし、プレッシャーに耐えられなくなる。できるのか?って。本当に信じられないほどです。」 と語った。

 

オーストラリアのニューサウスウェールズ出身の34歳のギルモアは、ルーキー・シーズン(2007年)に初の世界タイトルを獲得するという偉業を成し遂げた男女で初めてのサーファーとなった。その後、2008年、2009年、2010年と3連覇を達成し、2012年と2014年にも2つの世界タイトルを獲得した。

 

ステファニー・ギルモア© WSL / Nolan

 

ギルモアはキャリアにおいて、ケリー・スレーター(USA)に次ぐ8回の世界タイトル獲得という素晴らしい成績を積み重ねている。2018年、4年のブランクを経て、史上最多タイの7度目のワールド・タイトル(オーストラリアのレイン・ビーチリーに並ぶ)を獲得。

 

2019年のCTシーズンは世界4位で終え、東京オリンピックのクオリファイを果たした。大会ではメダル獲得には至らず、ライバルのムーアが金メダルと世界タイトルの両方を獲得するのを見守ることとなった。

 

しかし、2021年末、ギルモアは再びCTに身を投じ、再び歴史を塗り替える8度目の世界タイトルを獲得することを誓った。今日、彼女はそれを成し遂げ、サーフィン界のレジェンドの一人としての地位をさらに不動のものにしたのだ。

 

ギルモアのスタイルは、多くの人がサーフィン界でベストのひとつに挙げている。彼女のアグレッシブでエレガントなアプローチは、天才的な正確さとテクニカルなノウハウに基づいており、サーフィンの新しいパフォーマンス・ベンチマークを確立している。また、彼女の最大のライバルとなった女性たちのロールモデルであり、インスピレーションとなっているのだ。それは彼女にとってこれほど嬉しいことはない。

 

ステファニー© WSL / Diz

 

「ブリサ(ヘネシー)、タティアナ(ウェストン・ウェブ)、ジョアン・ディフェイという世界で最も素晴らしい女性サーファーたちを越えられたことを、本当に誇りに思います」とギルモアは言った。

 

「そして、決勝でカリッサと対戦することができました。私の中では、彼女は今年の真の世界チャンピオンなんです。もしこれが実現したら、自分の中では史上最高の選手であるカリッサと対戦できるんだから、最高にクールだと思っていたんです。」

 

 

 

フィリッペ・トリード、夢の世界タイトルを獲得

 

フィリッペ・トリード© WSL / Diz

 

この日は、過去9年間、世界のトップクラスで活躍してきたブラジル・ウバツバ出身の27歳、トリードにとってベストデーとなった。

 

2013年にCTにクオリファイしたトリードは、世界中でパーフェクト10を達成し、CTイベントで13勝を挙げ、そして今回、栄えあるワールドタイトルを獲得するなど、このサーフィンというスポーツの最もワイルドなハイライトのいくつかを占めている。

 

フィリッペ・トリード© WSL / Nolan
フィリッペ・トリード© WSL / Nolanが

 

 

男子タイトルマッチは、この日最初のヒートからチャージした好調のイタロ・フェレイラ(BRA)とトリードがステージに上がった。トリードは、この日初めてフェレイラから3本勝負で勝利を収め、世界タイトルに一歩近づいた。

 

ファイナルマッチは、この日最後の接戦となり、両選手とも全てを出し切った試合となった。が、最終的に、トリードが勝利し、初のWSLワールド・タイトルを獲得した。

 

 

イタロと抱き合うフィリッペ・トリード© WSL / Nolan

 

「こんなに素晴らしいことはありません」と、トレードは言った。「これはブラジルのため、私の家族のため、そしてここにいる皆さんのためです。まず第一に、私は神に感謝したい。 自分の人生、先週そして今年一年、彼がしてくれたことに。

 

自分は多くの人に助けてもらいながら、冷静さを保ちました。昨夜、ジョン牧師、テリー、私の妻、そして家族全員と一緒に時間を過ごしましたが、牧師が私たちに与えてくれた2つの言葉は、平和と力でした。それが今日一日、僕の中にあったんです」。

 

「夢を追いかけている人は、報われる」とトレードは付け加えた。「辛いことも、疲れることも、浮き沈みが激しいことも、嫌な思いをすることもあるけど、僕たちはやり遂げたんだ」

 

全く笑顔を見せなかったイタロ。© WSL / Ryder
イタロ・フェレイラ© WSL / Nolan

 

準優勝のイタロ・フェレイラは、完璧なパフォーマンスを披露。2019 WSLチャンピオンの彼特有の派手さとパワーによって、それぞれの試合を切り抜けファイナルマッチまで勝ち上がった。

 

ブラジルのパワーハウスは、男子第1試合でワールド・タイトルを脅かす南カリフォルニア出身で日本代表の五十嵐カノアを相手にファイナル・デーのチャージを開始。

 

五十嵐カノア© WSL / Ryder

 

その後、フェレイラはCT最高峰のスタイルを持つイーサン・ユーイング(AUS)に圧勝し、待望の第3試合は世界2位のジャック・ロビンソン(AUS)と対戦することになった。

 

しかし、2022年の傑出した選手の一人であるロビンソンは、フェレイラに対して反撃の機会を見つけることができず、フェレイラは、タイトルマッチに進出、トリードとのベスト2の対決ですべてを出し切ったのである。

 

「信じられない気持ちです」とフェレイラは言った。「このような機会を与えていただき、本当に感謝しています。ここ数年、トップ5の常連だったが、これからも健康に恵まれ、進化し続けることを願うばかりです。フィリッペはこのタイトルにふさわしい選手だし、僕もファイナルに進出できて嬉しい。」

 

カリッサ・ムーア© WSL / Ryder

 

5度のWSLチャンピオンのムーアは、タイトルマッチでギルモアの支配的なフォームを覆すためのチャージを見せたが、海とのリズムを見つけることができなかった。

 

しかし2022年のCTシーズンは4回のファイナル出場を果たし、リップカールWSLファイナルに向けて圧倒的なポイントリードを持ち、信じられないようなシーズンであったと言える。

 

ムーアはこの素晴らしい1年を振り返り、5度目のWSLチャンピオン獲得のために2023年に向けて再び準備に入る。

 

フィリッペ・トリードとステファニー© WSL / Nolan
チャンピオントロフィー© WSL / Ryder

 

リップカールWSLファイナル結果

女子第1試合:ステファニー・ギルモア(AUS)14.76 DEF. ブリサ・ヘネシー(CRI)14.33
男子第1試合:イタロ・フェレイラ(BRA)13.37 DEF. 五十嵐カノア(USA)11.83
女子第2試合:ステファニー・ギルモア(USA)15.30 DEF. タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)14.87
男子第2試合:イタロ・フェレイラ(BRA)13.10 DEF. イーサン・ユーイング(AUS)11.83
女子第3試合:ステファニー・ギルモア(AUS)16.83 DEF. ジョアン・ディフェイ(FRA)10.53
男子第3試合:イタロ・フェレイラ(BRA)12.10 DEF. ジャック・ロビンソン(AUS)4.30

女子タイトルマッチ、ヒート1:ステファニー・ギルモア(AUS)15.00 DEF. カリッサ・ムーア(HAW)10.90
男子タイトルマッチ、ヒート1:フィリッペ・トリード(BRA)15.13 DEF. イタロ・フェレイラ(BRA)14.97
女子タイトルマッチ、ヒート2:ステファニー・ギルモア(AUS)15.23 DEF. カリッサ・ムーア(HAW)11.97
男子タイトルマッチ、ヒート2:フィリッペ・トリード(BRA)16.50 DEF. イタロ・フェレイラ(BRA)14.93

 

 

2022年リップカールWSLファイナルのハイライトは、WorldSurfLeague.comをご覧ください。https://www.worldsurfleague.com/