JPSA2023 ショートボード第2戦 新島プロ 大会3日目は10年ぶりに間々下のグッドコンディションで開催。

取材、文:山本貞彦  JPSAの2023年ツアー第2戦「新島プロ」の昨日 5/30は、会場の淡井浦は朝から雨で、風がサイドオフで強く吹く。ウネリの向きが変わったか、地形が変わったか、波の割れるポイントがインサイドにズレて一気に崩れる。ポテンシャルのある波数が少ない。朝 9時まで待ったものの、コンディションは厳しいとして、間々下に会場を移すことを決定。この日はレイデイとなった。

間々下に会場を移動

 

DAY-3となる本日、5/31の間々下ポイントは朝は無風。しかし、次第にサイドの風が強く吹くと同時に雨足も強くなる。波は台風からのグランドスウェルが入るコンディションで、ムネカタで、セットは頭。沖から割れる波は3発は当てられる。

 

台風からのグランドスウェルが入るコンディション

 

ここでJPSAが試合を行ったのは、2013年。大会最終日にシークレットから間々下ポイントに移動して、決勝まで行った。その時、優勝したのは大野修聖と庵原美穂。10年ぶりとなるが、サイズはその時よりもデカいか。

 

辻裕次郎

 

向かって左のポジションは岩に沿ってスウェルが入り、上手く繋げば 4-5発は入るレフトか。もしくは、正面右の掘れて、サイズのある波で3発入れてハイスコア狙いか。それぞれ作戦により、選手は別れたり、移動したりと駆け引きが多く見られた。

 

僅か2本で勝ち上がった金沢呂偉

 

しかし、朝9時の干潮から上げになった昼過ぎ。ウネリはしっかりあるけれど、ブレイクはインサイド。さらにセット間も長く、我慢を強いられる試合展開。またしても、ワンアクション勝負となってしまった。

 

前回1コケの悔しさをバネにR2を1位でラウンドアップ。関口真央

 

ということで、ここでオンホールド。ネクストコールの3時半となったが、ブレイクが変わらずということで、そのまま今日は終了。本日は女子のR-1の4ヒート。そして、男子のトップシードが登場するR-2の12ヒート、合計16ヒートを消化した。

 

松野杏莉

 

女子の注目は松野杏莉。1ヒート目でも臆することなく、切れ味良い攻めで7.25ポイント。これは今日の女子のシングルハイエスト。バックアップも6.50ポイントでトータル13.75ポイントで、こちらもハイエストを叩き出した。

 

松山黎音
宮城有紗

 

また、成長著しい松山黎音。試合での戦い方を覚えたか、波を取る駆け引きも上手くなった。また、宮城有紗は一人左でポジションニング。そこでポイントを加算してから、右に移動してプレッシャーをかける作戦が成功。僅差の戦いを制して、1位で明日へ繋いだ。

安井拓海
安室丈
矢作紋乃丞

 

男子は今日のシングルハイエストは8.75ポイント出した安井拓海。2番手は安室丈の8.25ポイント、矢作紋乃丞の8.00ポイントと続く。やはり、前半のヒートはサイズのある波が入るので、アグレッシブな演技にはエクセレントの評価。

 

西慶司郎

 

今日最後のヒート11から12では、波も波数も激変してしまう中、ダントツの強さを見せたのが西慶司郎。波の選択だけでなく、刻々と変わる状況を先読みしての仕掛ける演技。それに伴うスキルと、どれをとっても間違いなく頭一つ抜けている。

 

明日が大会最終日予定で、残り26ヒート。予備日は金曜まであるものの、近づく台風の影響もあり、先は読めない。ということで、上げに向かうと割れづらくなる可能性があるために明日の集合は朝5時。女子のトップシードが揃うR-2からスタートする予定。

 

 

ライブMCはAbemaアナウンサーの辻 歩氏に、水野亜彩子プロと須田那月プロが担当。間々下で行った2013年のJPSA新島大会で準優勝したのは、高橋みなと。

安室丈と金沢呂偉のコーチングを受け持つのは辻裕次郎。

田中樹コンテストディレクターはISA遠征のため、細川理事長が兼務。モーニングショーで、今日のコンディションとスケジュールを発表。

狭いスペースを有効活用。放送用テントにAbema中継車を横付けしてライブ放送を行っている。

西慶司郎の強さの秘密。その1。胸や背中、足の稼働率を上げるためにウエットスーツにテーピングで補強。

 

松野杏莉
「ショアブレイクが凄くてフィニッシュが入れられず、難しかったです。ライディングは、自分がこれまで練習してきたことの一番最高のパフォーマンスが出せるように思っています。」

松山黎音
「グーフィーの波が得意なので、狙っていたんですけど(来なかったので)レギュラーの波で頑張りました。頑張ってファイナルデイまで繋げたいです。」

大矢ひいな
「波数が少ないイメージがあったので、来た波はとにかく行っちゃおうという感じでした。自分はグーフィーフッターで、ショアブレイクなんですけど、思っていたより、レフトの形が良かったです。すぐ緊張してしまうので、試合のことは考えずに過ごしていました。」

宮城有沙
「波が波数が、来るか来ないか分からなかったので、ドキドキでした。待てばキレて滅茶苦茶良い波が来ていたので、それを狙ってみました。ポジションで迷っていたので、お兄ちゃんに(宮城和真)に指導してもらってました。」

矢作紋乃丞
「思った以上にスコアが出て、もう一本決めようとと思ったんですけど、そのあと全部こけちゃったんで、ちょっと調整できればなと思います。初戦の種子島では金沢呂偉くんに負けていたんで、やっと勝ててちょっと嬉しかったですね。ゆうじくん(森)とか喬士郎くん(須田)とかも毎回熱いヒートできてるんで今回も楽しかったです。」

西優司
「はじめに6点出せたんです。始まった時にセットが2本ぐらい来たんです。それでも位置が悪くて乗れなくて。焦りそうになったんですけど、ちょっと待って位置を確認して良いポジションにいたら、またセットが来て、6点出せて。そのあとインサイドで7点も出せて良かったです。レフト1本に絞ってました」

三輪紘也
「攻めるサーフィンを意識していたので、最初からエアにもトライできたし、そのあとも7点出せて逆転することもできたので、良い試合運びだったんじゃないかなと思います。静波サーフスタジアムさんにサポートしてもらって、いつも練習させてもらっているんですけど、その成果が出たんじゃないかなって思います。」

森下波瑠
「朝練の時から調子が良くて、そのまま調子の良い中でできたので、やっていても楽しかったです。小さい波でも形が良かったので、行っちゃおうと思って。コーチのテツさん(浦山)に教えてもらったこととかを練習しながらというイメージでやっていました。」

安井拓海
「最初5点を出して、徐々に自分のペースをつかめたような感じで、楽しかったです。(8.75のライディングについては)やっと自分のサーフィンが試合で出せたというか気持ちが良かったです。エンドセクションで大技が入らないと点数が出なそうだったので、それを意識していました。サイズのあるしパワーもあるんで、最高でしたね。今日は楽しい試合になりそうな気がしています。」

河村海沙
「潮が上げてきて波数が減って割れなくなってくるのかと思っていたんで、山はって一番奥で待ったのが成功でした。2、3ヒート前に見に行って、これは割れなくなるんだろうなと思って、見事に割れなくなったんで。右でみんな待っていたのは分かっていたんですけど、乗られちゃったらしょうがないかなっと思って左のみで。思い切って行ったのが良かったです」

辻裕次郎
「作戦通りというか。基本、日本のコンテストって、そんなに良いコンディションがないので、最初からどんどん乗って、どんな状況になっても、自分が最後までチャンスをもっておけるというか、そういう状況にしておくという意味では、最初から2本ぐらい乗れて良かったです。色々勉強してきて、確率とか統計であったりとか、そこらへんまで考えていくと、僕は事実だと思っているんで、原因を作っていくだけですね。」

仲村拓久未
「波がスローだったので、最初の5分で波に乗りたいなと思ったんですけど、思っていた以上に硬くなっていて体が重くて、なかなかスコアリング出来なかったんですけど、とりあえずラウンドアップできて良かったです。選手会長という立場で、JPSAの人たちとも話したんですが、(移動して)初日よりも良かったかなと思います。」

増田来希
山本來夢
加藤翔平
堀越類

取材協力:ナカダレンタカー
HP http://www.nakada-motor.jp/
TEL:04992-5-0215

 

明日は淡井浦に5:00AMに集合。

 

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>ヒート表

JPSAオフィシャルサイト:http://www.jpsa.com/

 

【Surfing for all がんばろう日本!】
JPSA2023 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ショートボード第2戦

新島プロ

期日/5月29日(月) ~ 6月1日(木) 予備日:2日(金)
会場/東京都新島村 羽伏浦海岸