都築虹帆、松岡亜音、岩見天獅、Kian Martinの4名がWJCアジア代表に決定。「Minamiboso Pro Junior」

WJCアジア代表 Kian Martin、岩見天獅、松岡亜音、都築虹帆

千葉県南房総市の千歳ポイントで開催されている WSLアジアリージョナルのプロジュニアツアー 「Minamiboso Pro Junior」。本日が最終日。男子のクォーターファイナルからスタートし、男女とも決勝まで行われアジア代表が決定する。

今日の会場のコンディション。朝からサイドオフが強く吹く。波はムネカタだったが、さらに引きに向かってサイズアップでカタから頭。

ブレイクはワイドで厚いものの、キレたセットをつかめば技数は入る。リップだけでなくエアーも十分できる波もあるので、選手は自分の得意な技で戦った。

I Made Ariyana
矢作紋乃丞

 

まず男子から。クォーターファイナルで I Made Ariyana、加藤翔平、矢作紋乃丞が敗れたことで、残された可能性の一人は 金沢呂偉のみ。

 

しかし、岩見天獅、Kian Martinがこのクォーターを勝ち上がったことで、金沢が優勝したとしてもポイントは逆転できず。ここで早くも岩見天獅、Kian Martinの2人がアジア代表として決まる。

 

金沢呂偉

 

セミファイナルではその金沢が今日一番の見せ場。右に左に縦横無尽に波を捉えてリップしまくる。これには7.67、6.33でトータル14.00ポイントを叩き出し、シングルトータルともハイエスト。

 

決勝でもこの勢いは止まらず、ヒートを終始リード。これで先週からのJPSA特別戦、JPSA鴨川に続く3勝目になるかと思いきや、これを止めたのがKian Martin。

 

Kian Martin

 

ヒートの後半、特大セットが入った波に躊躇なくテイクオフから縦にスピードをつけて空中に。特大エアーリバースを決めて、この1発に7.27ポイントがついて逆転1位。

 

金沢呂偉

 

追いかける形となった金沢も負けじとエアリバを仕掛けるが、インコンプリート。このまま試合はタイムアップとなり、Kian Martinが優勝となった。

 

優勝したKian Martin

 

 

続いて女子。アジア代表は松岡亜音、都築虹帆、馬庭彩に絞られた中で行われたセミファイナル。

 

第1ヒートは1位で中塩佳那が金沢と同じ7.67ポイントでシングルハイエストを出して、好調をアピール。松岡亜音は中塩に続いて、2位でラウンドアップ。

 

 

中塩佳那
松岡亜音

 

第2ヒートには都築虹帆、馬庭彩が同じ組でクレジット。仕掛けたのは馬庭。リスクを恐れず、積極的に攻めてヒートを引っ張る。都築は後手に回り、波のサイクルがわず苦戦。

 

馬庭彩
池田美来

 

この間に池田美来が波との歩調が合い出し、技も決まる。結果、馬庭が6.33、5.33でトータル11.66とそれまでの女子のトータルハイエストを出して決勝へ。

都築はここで3位で敗退して、アジア代表枠は馬庭の結果次第となった。

 

都築虹帆、松岡亜音

 

 

その決勝は中塩佳那、松岡亜音、馬庭彩、池田美来の4人。試合はJPSA4連勝、今期のグランドチャンピオンを手にした中塩がヒート開始ですぐにテイクオフ。

 

大きなラインからリエントリーを連発して、6.67のスコアを手に入れる。続いて池田、松岡が得点を稼いでいく中、馬庭は波を読み切れず単発の演技。最後まで波のサイクルも合わず、4位敗退となった。

 

中塩佳那

 

優勝は中塩佳那。ラストウエイブで5.37ポイントで、トータル12.04ポイントとして女子のハイエストを塗り替えてまた記録を作った。

 

池田美来、都築虹帆、馬庭彩

 

ここで戻って、女子のランキングの計算。馬庭は2位以上なら都築を逆転。3位なら都築と同点カウントバック。4位では逆転できずで、結果その4位で終了。

 

これでWJCに参戦できるアジア代表トップ2は下記で決定。

 

Men’s

1. Kian Martin 2,600 pts  (SWE)→インドネシア(バリ)に住んでいるので、アジア枠として参戦。
2. 岩見天獅  2,250 pts

https://www.worldsurfleague.com/athletes/tour/mjun?regionId=6&year=2022

Women’s
1. 松岡亜音 2,800 pts
2. 都築虹帆 2,450 pts

https://www.worldsurfleague.com/athletes/tour/wjun?regionId=6&year=2022

 

以上各2名がアジア代表としてWJC(ワールドジュニアチャンピオンシップ)に参戦。大会は2023年の1月9日−15日にアメリカのカリフォルニアで開催される予定。

またこの大会で優勝すると、来シーズンのCS(チャレンジャーシリーズ)のシード権をもらえることになっている。

 

 

男子優勝:Kian Martin
エアーのメイク率が半端ない。波のバンクの使い方が上手いだけでなく、脚力あることで飛び出しの高さがあるから滞空時間が長い。

これで体勢を修正してランディングするからメイク率が高くなる。決勝のエアーだけで、7.27ポイントは今大会の最高点。これでベストライディング賞もゲット。おめでとう!

女子優勝;中塩佳那
波への適応力。波を読む目に加え、ここのところで冴え渡っているのが試合運び。ヒートの組み立てでは、先攻でポイントを出して、良い波を待って得点を加算していく。

技の強さだけなら他の選手でも同じレベルはいるが、この総合力では中塩が頭一つ抜きん出ている。連勝はどこまで続くのか。

 

男子2位:金沢呂偉 ランキング5位から追い上げて3位となったが惜しくもWJCアジア代表獲得ならず。しかし、今シーズンの彼の活躍ぶりは目を見張るものがある。いま注目すべきサーファーが金沢呂偉だ。
男子3位:平原颯馬。今回は河村海沙に練習から試合までコーチングをしてもらいファイナル進出でジュニアを卒業。
男子4位:岩見天獅   2,250ポイントを集め、WSLアジアのジュニアランキング2位となりWJCアジア代表が決定した。おめでとう!
男子5位:村田嵐 フルカーボンのBlack dartを使って5位となった嵐。大原洋人のアドバイスは実践できたのか。
男子5位:佐藤利希  今年エルサルバドルで行われたISA世界ジュニアにも日本代表として出場。メキメキと実力をつけ始めている注目のアップカマー
男子7位:鈴木一歩 佐藤同様にISA世界ジュニアにも日本代表として出場。今年3月にJPSAのプロ資格を取得し、今後の活躍に期待がかかる。
男子7位:和氣匠太朗 最近調子を上げて結果を残し始めている和氣。今回も的確なターンでセミファイナルまで勝ち上がって7位となった。

女子2位:松岡亜音 アジアオープンとニアスで優勝しランキングトップだった松岡亜音が、そのままトップを維持しWJCアジア代表を獲得。おめでとう!
女子3位:池田美来 「ファイナルでは2ターン以上入る波を狙った」という池田。久しぶりのファイナル進出でこのままの調子を維持し、次回のJPSA宮崎では優勝を目指す。
女子4位:馬庭彩 今回ランキング3位となりWJCアジア代表入りにあと一歩及ばなかった馬庭。惜しくも50ポイントの僅差だった。
新井洋人のコーチングで力を伸ばしているツインズ清水ひなたが
女子5位
女子5位:都築虹帆  今回は5位となったものの御前崎で優勝しランキング2位だった都築虹帆が2位のポジションを保持してWJCアジア代表を獲得!おめでとう!
12歳の石井有沙が
女子7位。これからが楽しみなキッズサーファー。佐藤李は今回は惜しくも女子7位。この後10月15日からフィリピンのクラウド9で行われるQS1000イベントに出場予定。がんばれ!李!

 

 

「Minamiboso Pro Junior」

Men’s

優勝:Kian Martin (SWE(AUD $1,500)
2位:金沢呂偉(AUD $ 900)
3位:平原颯馬(AUD $ 600)
4位:岩見天獅(AUD $ 500)
5位:村田嵐、佐藤利希(AUD $ 300)
7位:鈴木一歩、和氣匠太朗(AUD $ 200)

Women’s
優勝:中塩佳那(AUD $1,500)
2位:松岡亜音(AUD $ 900)
3位:池田美来(AUD $ 600)
4位:馬庭彩 (AUD $ 500)
5位:清水ひなた、都築虹帆(AUD $ 300)
7位:石井有沙、佐藤李(AUD $ 200)

 

チバフォルニアサイクル賞(ベストライディング) Kian Martin

南房総市長賞
Kian Martin(プレゼンター 南房総市副市長 嶋田守様)
中塩佳那(プレゼンター 南房総市副市長 嶋田守様)Men’s  Kian Martin、金沢呂偉、平原颯馬、岩見天獅(プレゼンター たてやま循環器内科外科 院長 渋谷益宏様)

Women’s  中塩佳那、松岡亜音、池田美来、馬庭彩(プレゼンター 宗教法人 国柱会 田中壮谷様)

 

アジア代表

都築虹帆、松岡亜音、岩見天獅、Kian Martin

 

 

詳しくはオフィシャルサイトをご覧ください。Minamiboso Pro Junior