メイシー・キャラハンとレオナルド・フィオラバンティが優勝。CS第5戦「EDP Vissla Proエリセイラ」大会最終日

ファイナリスト4名© WSL / Poullenot

リベイラ・ド・イーリャス、エリセイラ/ポルトガル(2022年10月8日土曜日)ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2022チャレンジャー・シリーズの第5戦「EDPヴィスラ・プロ・エリセイラ」は大会最終日。

 

メイシー・キャラハン(AUS)とレオナルド・フィオラバンティ(ITA)が4~6フィートのコンディションで行われたファイナルを制し優勝した。

 

 

大会最終日は、男子ラウンドオブ16の残り4ヒートから再開され、時間が経つにつれ、コンディションは徐々に良くなり、エンディングのクライマックスに向けて、パーフェクトな波が提供された。

 

優勝を決めたレオナルド・フィオラバンティ© WSL / Poullenot

 

クオリファイを決めたカリナンとフィオラバンティの最後の戦い

 

レオナルド・フィオラバンティ(イタリア)は、ソリッドなセットの波のエンドセクションで、マッシブなコンビネーション・ターンを披露し、エクセレントの8.17をマークして、ファイナルでも夢のようなスタートを切ることに成功。カリナンは、よりポテンシャルのあるアウトの波で応戦したが、決め手に欠いた。

 

 

レオナルド・フィオラバンティ© WSL / Masurel

 

ァイナル中盤、フィオラバンティはファイナル2本目となるエクセレントの8.10をマークし、カリナンは残り時間10分でコンビネーションに近い状況に追い込まれた。最後にカリナンは7.50をスコアしたものの、結局時間切れとなりフィオラバンティが勝利を収めた。

 

レオナルド・フィオラバンティ© WSL / Poullenot

 

「最高の気分だよ」とフィオラバンティは興奮気味に言った。「家族と一緒にここにいるなんて、人生最高の日だよ。パンプする波、ビーチに集まるたくさんの人々、最高の日だ。これはキャリアの中でそう何度も起こることではなく、世界で最高の気持ちのひとつです。次の目標は間違いなく来年だけど、今はあまり考えたくない。今は家族と、そしてここで見ているみんなと一緒に楽しむ時なんだ。」

 

 

CSランキング2位だったフィオラバンティは、今回の優勝でランキングのトップに立ったが、それ以上に重要なのは、このイタリア人が2023年のCTの出場権を正式に獲得したことだ。すでに4シーズン、世界トップレベルのCTでサーフィンをしてきた24歳のサーファーは、来シーズン、自信に満ち溢れ、ツアーに戻ってくることだろう。

 

ライアン・カリナン © WSL / Masurel

 

2018年のエリセイラ大会で優勝したライアン・カリナン(AUS)だが、今回は大きな壁にぶつかり今シーズン2度目の準優勝となった。しかし、ニューカッスル出身のカリナンは、CTへの切符を手に入れるために十分なポイントを獲得し、再び来シーズンの世界のトップ34サーファーの一人として名を連ねることになった。

 

 

 

 

「ファイナルに進出して、自分のベストサーフィンが出来たと思えただけでも凄いことです」とカリナンは振り返りった。「ファイナルでは、かなり疲れていて、悪い波を選んでしまったけど、小さなランナーをゲットして、フィニッシュへの望みをつなぎ、もしセットが来れば、かなり良い感じだったが、それは叶わなかった。クオリファイに成功し、その重圧から解放され、ツアーに戻ることができ、とても興奮しています。」

 

カリナンとフィオラバンティは、セミファイナルでそれぞれイアン・ジェンティル(HAW)とリアム・オブライエン(AUS)を下してファイナル進出。この二人も、今シーズンの2イベントを残して、トップ10にランクアップしている。

 

 

キャラハン、3度目のファイナル進出でつかんだ勝利

 

メイシー・キャラハン© WSL / Poullenot

 

メイシー・キャラハン(AUS)はファイナルのオープニング・モーメントで素晴らしいスタートを切り、良いライトでカーヴィングして7ポイント・ライドを決め、スタートから対戦相手のシマーズにプレッシャーをかけることに成功した。

 

 

その後、両者とも決定打となる波を見つけられないまま、キャラハンがラスト5分で6.83の素晴らしいバックアップをスコア。エピックなパフォーマンスに終止符を打ち、チャレンジャーシリーズでの初優勝を飾った。

 

メイシー・キャラハン© WSL / Poullenot

 

「人生最大の勝利になったことは間違いなく、とても嬉しいです」とキャラハンは言った。「最後のヒートで全てを出し切ったので最高に疲れましたけど、優勝できて本当に嬉しいです。3度目のファイナル進出は、自分が期待していた以上のものだったので、この勝利は間違いなく喜ぶべきものでしょう。」

 

ケイトリン・シマーズ© WSL / Poullenot

 

ケイトリン・シマーズ(USA)は、今シーズンを通して絶好調で、今日も素晴らしい成績を収めた。CSランキングは2つ下がって3位となったが、このカリフォルニアのシマーズは、エリート・レベルのポジションに相応しいことを証明し続けている。ランキング5位のサーファーとの差は大きく、今シーズン最後の2つのイベントでの活躍が期待されている。

 

「ハードなファイナルでしたが、メイシーは素晴らしかったですし、彼女に祝福を送ります」とシマーズは言った。

 

「昨年は、ここで1ラウンドで負けていたので、去年よりは間違いなく良いですね。他のヒートには満足していますが、決勝には少しがっかりしています。ランキングはあまり気にしていなくて、ただクオリファイしたいだけなんです。ブラジルもハワイもあまり経験がないのですが、とても楽しみです。新しい経験になるだろうし、いい試合が出来ればいいなと思っています。」

 

カリフォルニアのオーシャンサイドに住む16歳のシマーズは、昨シーズン既にCTへの出場権を獲得していたが、その座を辞退し、もう1年かけてサーフィンに磨きをかけたいと考えていたが、今シーズンはCSツアーに復帰し、これまでの全てのイベントでクォーターに進出している。

 

サクラ・ジョンソン© WSL / Poullenot

 

シマーズとキャラハンは、セミファイナルでベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)とモリー・ピックラム(AUS)をそれぞれ下してファイナル進出。両サーファーは、クオリファイ・トップ5内のポジションを固め、さらに他の選手との差を広げた。

 

 

エリセイラ終了後のランキングの動き

 

リーダーボードで最も注目すべきジャンプアップは明らかにオブライエン、ジェンティル、モーガン・シビリック(AUS)とジェイコブ・ウィルコックス(AUS)で、そのほとんどがトップ10に入ったが、更に下位では数名のサーファーがポルトガルで活躍し、残り2イベントを狙えるようになった。

 

ジェシー・メンデス(イタリア)、アドゥ・アマトリアン(EUK)、ジョアン・ドゥル(フランス)、マテウス・ナヴァロ(ブラジル)、クロスビー・コラピント(USA)、アラン・クレランド(メキシコ)などは今週大きく飛躍しており、ブラジル、ハワイでのレイトチャージを狙うアンダードッグとなりそうである。

 

女子のドローでは、トップ4が決定的で、全員がエリセイラでセミファイナルに進出を果たした。残りの2つの大会では、5番目のスポットの争奪戦が激しくなり、おそらく12名の選手が数学的に可能な位置にいると思われる。

 

 

男子チャレンジャーシリーズ・トップ10
1 – レオナルド・フィオラバンティ(ITA) *** 2023年CT入り確定 ***
2 – 和井田理央(IDN) *** 2023年CT入り確定 ***
3 – ライアン・カリナン(AUS) *** 2023年CT入り確定***
4 – リアム・オブライエン(AUS)
5 – イズキール・ラウ (HAW)
6 – ディラン・モファット (AUS)
7 – イアン・ジェンティル(HAW)
8 – マイケル・ロドリゲス(BRA)
9 – マキシム・フスナット(FRA)
10 – モーガン・シビリック(AUS)

29-脇田泰地
50-稲葉玲王
83-上山キアヌ
84-村上舜

 

女子チャレンジャーシリーズ トップ5
1 – メイシー・キャラハン(AUS)
2 – モリー・ピックラム(AUS)
3 – ケイトリン・シマーズ(USA)
4 – ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)
5 – ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)

18-都筑有夢路
22-前田マヒナ
30-野中美波
34-松永莉奈
36-脇田紗良
64-黒川日菜子
66-松田詩野

 

サーファーたちはブラジルで11月1日から8日まで開催される2022年チャレンジャーシリーズの次のイベント「コロナ・サクアレマ・プロ」に向けて、3週間の準備期間に入る。

 

EDP VISLA PRO ERICEIRA 男子ファイナル結果。
優勝 – レオナルド・フィオラバンティ(ITA)16.27
2位 – ライアン・カリナン(AUS)14.00

EDP VISLA PRO ERICEIRA 女子ファイナル結果。
優勝 – メイシー・キャラハン(AUS)13.83
2位 – ケイトリン・シマーズ(USA)7.40

EDP VISLA PRO ERICEIRA男子セミファイナル結果。
SF 1:ライアン・カリナン(AUS)15.33 def.イアン・ジェンティル(HAW)13.90
SF 2:レオナルド・フィオラバンティ(ITA)15.16 def.リアム・オブライエン(AUS)9.73

EDP VISLA PRO ERICEIRA女子セミファイナル結果。
SF 1:ケイトリン・シマーズ(USA)13.00 def.ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)11.26
SF 2:メイシー・キャラハン(AUS)11.00 def. モリー・ピックラム(AUS)9.77

EDPヴィスラ・プロ・エリセイラ男子クオーターファイナル結果。
QF 1:イアン・ジェンティル(HAW)14.90 def.マイケル・ロドリゲス(BRA)11.76
QF 2:ライアン・カリナン(AUS)15.77 def.ディラン・モファット(AUS)13.50
QF 3:リアム・オブライエン(AUS)12.16 def.ジェイコブ・ウィルコックス(AUS)6.53
QF 4:レオナルド・フィオラバンティ(ITA)16.76 def.モーガン・シビリック(AUS)12.23

EDP VISLA PRO ERICEIRA女子クォーターファイナル結果。
QF 1:ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)15.50 def.ヴァヒネ・フィエロ(FRA)10.73
QF 2:ケイトリン・シマーズ(USA)13.84 def.サラ・バウム(ZAF)12.50
QF 3:モリー・ピックラム(AUS)12.10 def.ダニエラ・ロサス(PER)9.90
QF 4:メイシー・キャラハン(AUS)12.17 def.ソイヤー・リンドブラッド(USA)7.73

 

イベントサイト:EDP Vissla Pro Ericeira