都築虹帆、松永莉奈、野中美波、佐藤李がクオーターファイナル進出。WSL-QS5000「クルイ・プロ」5日

都築虹帆  WSL / Tim Hain 

クルイ、サウス・スマトラ/インドネシ ア(2022年6月15日、水曜日)-南スマトラ・クルイのロング・レフトハンダー、ウジュン・ボカールにおいて開催中のWSL男女QS5000&プロジュニア・イベント「クルイ・プロ」は大会5日目。

 

今朝は波のサイズが少し下がり、エクセレントな3ー4フィートのコンディションでスタート。QS5,000の女子ラウンドオブ32、そして男子プロジュニアのオープニングラウンド、そして女子ラウンドオブ16が行われ、これで男女ともベスト8が決定した。

 

 

女子のラウンド3

H1では脇田紗良と馬庭彩が同じヒートで対戦。アメリー・バークがスタートから5.00、コビー・エンライトが5.50をスコアする中、脇田はじっくりと波を待ち、優先権を使ってビッグセットをキャッチ。6.50という高得点をマーク。

 

脇田紗良  WSL / Tim Hain

 

馬庭彩もビッグセットを掴みチャージを見せて、ヒートベストの6.73をスコア。しかし終盤に入りコビーがバックアップを4.77としてトップに。3.50をバックアップとした脇田が2位に。3位となった馬庭彩は、ラストライドで逆転を狙うも僅かに届かず。惜しくも3位で敗退。脇田がベスト16へ勝ち上がった。

 

H2では、松永莉奈と都築虹帆が同じヒートで対戦。スタートから松永が5.00をスコア。都築もビッグセットにチャージして4,00をスコアしてヒートを開始する。ホリー・ウィリアムスがトップの中、松永はバックアップを3.50として逆転に成功。

 

さらにバックアップを4.60としてトップを維持する。後半に入り、優先権を持ち、ビッグセットを掴んだ都築は、ソリッドなターンを2発決めて、6.67をスコアしてトップに躍り出て、日本女子がワンツーで勝ち上がった。

 

 

 

「風が昨日よりも入っていて、面がボコボコしていたので、ボトムでレールが噛まない感じが嫌だなと思っていたんですけど。

昨日ライブを見ていたコーチからアドバイスをもらって改善できたので、少しづつ良いスコアが出せるようになってきたかなと思っています。

波がすごく良くて楽しいので、出来るだけ多くのラウンドを出来るように頑張っていきます。」

 

 

池田美来は今回、H4に出場予定であったが、前回のニカラグアの帰りに体調を崩し、今回のクルイは出場を断念。次戦のニアスから参戦を予定している。

 

松岡亜音

 

H5では松岡亜音と前田マヒナが登場。ヒートはソフィー・マカロックが、激しいバックハンドサーフィンでスタートから8.33のエクセレントをスコア。松岡もビッグセットにチャージを見せてフォアハンドで4.67を叩き出す。

 

前田も素晴らしいコンビネーションで4.83 をスコアして応戦。さらに前田はトップスコアを5.73まで上げて2位を維持。最終的にバックアップを5.60まで伸ばしたソフィーが1位。前田が2位でラウンドアップ。松岡は惜しくも敗退となった。

 

 

 

H6には佐藤李と西元ジュリが登場。ヒートはエリー・ハリソンが5.00 と4.93をスコアしてヒートをリード。佐藤も3.03 をスコア。ヒート終了まで残り5分となり、3位に佐藤、4位に西元と追い込まれた。

 

佐藤は優先権を持たずにミドルセクションから波をキャッチ。ロングレフトハンダーで何度もターンを繰り返して4.80をスコア。2位に上がりラウンドアップ。西元は4位で敗退となった。

 

 

H7で野中美波は、ベテランのフィリッパ・アンダーソンらと対戦。ヒートはスローな展開の中でフィリッパのみが安定したテクニックを見せて5.17をスコア。野中も2.93でヒートを開始。

 

シチュエーションは変わらず残り10分となり、2位の野中が再びセットを掴み、4.67をスコアし2位を維持。トップのフィリッパは終了間際に6.83をスコアしてラウンドアップ。野中も2位で勝ち上がった。

 

 

女子QS5000の後は、男子のプロジュニアがスタート。

 

ラウンド1が4ヒート行われた。その後に女子のQS5000が再びスタート。ラウンドオブ16のH1に都築虹帆、H2脇田紗良と松永莉奈、H3に野中美波、H4に前田マヒナ、佐藤李が登場。

 

 

都築虹帆  WSL / Tim Hain

 

H1で都築虹帆は、ページ・ハレブ、コビー・エンライトらと対戦。都築がスタートからグッドウェイブを掴み、6.00をスコアして、最高のスタートを切る。しかし元CTサーファーのハレブがベスト2を揃えてトップを走る。

 

都築はワンライドのみで後半へ。バックアップを持たない都築は2位のままでヒート残り時間3分。そこで都築がバックアップを3.83をスコアすると、一気にトップ躍り出て見事クオーターファイナル進出を決めた。

 

 

「ずっと外国の選手と戦う機会が少なかったんですけど、そんな中で名前をよく聞く選手と戦えてすごく楽しかったです。サイドオンで面がバタバタしているのは海に入る前から分かっていたので、そのコブにぶつからないようにすることを結構意識していました。それで、たまたま良い波が来て乗れたのでラッキーでした。」

 

 

H2の脇田紗良と松永莉奈のヒートは、エラ・マカフレイがスタートから、ソリッドなバックハンドサーフィンを披露し、5.83をスコアしてリード。松永莉奈も3.83をスコアしてヒートを開始。後半に入りエラは勢いに乗りキレのあるバックハンドで6.27をスコアし他を圧倒。

 

 

松永莉奈 WSL / Tim Hain

 

 

脇田は全く波とリズムが合わず自分のサーフィンを見せられない。松永は残り5分で再び波をキャッチ。力みのない美しいマニューバーを描き、5.53をスコアして2位に浮上。3位の選手の追い上げを振り切り松永が2位でラウンドアップ。脇田は惜しくもここで敗退。13位でフィニッシュとなった。

 

 

野中美波  WSL / Tim Hain

 

H3の野中美波は、ソフィー・マカロック、エリー・ハリソン、カイラニ・ジョンソンと対戦。ヒート開始早々に野中は、4発のソリッドターンをバックハンドで決めて7.17をスコア。素晴らしいスタートダッシュを見せる。

 

ワンライドでトップを維持した野中は、ヒート後半に入り2本目の波にテイクオフ。5.00をスコアしてリードを広げる。終了間際に4位だったマカロックが7.90の高得点をスコアして大逆転でトップに。それでも野中美波は2位でクオーターファイナルへ勝ち上がった。

 

「ここクルイの波は楽しくもあり、恐ろしくもあります。」と野中が言った。「ここでの時間はとても楽しいです。今回はファイナルに進出したいですね。今回の大会は、次のチャレンジャーシリーズに向け、自信をつけることが出来ました。」

 

 

佐藤李 WSL / Tim Hain

 

H4に前田マヒナ、佐藤李が登場。フィリッパ・アンダーソンとアリシー・クーパーと対戦。スタートから佐藤李が安定感のあるバックハンドサーフィンで4.50をスコア。

 

前田も4.07 をスコアしてヒートを開始する。後半に入りアンダーソンがビッグセットをキャッチ。見事なボードコントロールで4.93 をスコア。トップに躍り出る。

 

佐藤李はクーパーにも逆転されて4位に転落し、残り10分を切り、ビッグセットにチャージ。 レイト気味の際どいポジションからのテイクオフを持ち堪え、ターンをコンビネーションさせてインサイドまでコンプリート。5.83をスコアして再びトップに返り咲く。

 

4位となった前田はニード4.60。逆転を狙ったラストライドに勝負をかけたが僅かに届かず。前田は3位敗退で9位でフィニッシュとなった。佐藤李は1位でクオーターファイナルへと勝ち上がった。

 

 

「何が起こっているのかあまり聞こえず、波もタフでしたが、その分自分に集中することができました」と佐藤は言った。「クオーターファイナルに進出できて、とても嬉しいです!最高の気分です!」

 

 

これで4名の日本女子がクオーターファイナルへ勝ち上がった。

 

ここからはマンオンマン。奇しくも日本人同士の準決勝となった。H1で都築虹帆と松永莉奈、H2でページ・ハレブとエラ・マカフレイ、H3でソフィー・マカロックとフィリッパ・アンダーソン、H4で野中美波と佐藤李が対戦する。

 

 

 

男子ジュニアが再開されれば、R2のH1に岩見天獅、H2金沢太規、H3矢作紋乃丞、小濃 来波 H5松原渚生、守城海、H6金沢呂偉、H8寺田文太、石井天使

 

女子ジュニアには、R1からH1池田美来(欠場)、H2馬庭彩、松永莉奈、H3佐藤李、H4川瀬心那、QFから松岡亜音、脇田紗良、都築虹帆、中塩佳那が出場する。

 

 

 

2022年のクルイ・プロは、6月11日から17日までウジュン・ボカールで開催される予定。www.worldsurfleague.com または無料のWSLアプリでライブ視聴できます。

 

https://www.worldsurfleague.com/events/2022/qs/32/krui-pro/