安室丈がJPSA初優勝。松岡亜音がトライアルから勝ち上がり初優勝の快挙。茨城サーフィンクラシック最終日

JPSAショートボード第3戦「さわかみチャレンジシリーズ 第25回茨城サーフィンクラシック さわかみ杯 -Challenge II-」は大会4日目の最終日。女子のR-3からスタートし、男女とも決勝まで行われた。

 

男子優勝は安室丈
女子優勝の松岡亜音

 

今日の会場は予報通りの雨。時折、強く降るが風が弱いので、影響はなし。波は肩から頭サイズ、セットで頭オーバー。大会期間中、4日も波が続くのは珍しい。

とはいえ、この会場のトリッキーな波をどう攻略するか。スキルだけでなく、波を読む目が勝敗を分けた。

 

 

男子優勝:安室丈 2位:西優司
3位:岩見天獅、 仲村拓久未
5位:西慶司郎、辻裕次郎、塚本勇太、松永大輝

女子優勝:松岡亜音 2位:須田那月
3位:池田美来、脇田紗良
5位:西元ジュリ、中塩佳那 7位:西元エミリー、佐藤李

ベストライディング賞(賞金10万円) 男子:岩見天獅(8.47ポイント)
ベストライディング賞(賞金10万円)女子:池田美来(7.17ポイント)

 

安室丈がJPSA初優勝。

 

 

男子ファイナルは西優司と安室丈が対戦。

 

二人は四国の徳島で子供の頃から一緒に切磋琢磨してきた。二人はジュニア時代に日本代表として活躍、今後の日本のサーフシーンを担うサーファーだ。

ファイナルはロータイドの厳しいコンディションが続く中、両選手共チャージを見せるがスコアを伸ばせない。そんな中で安室が掘れたセクションで見事なリップアクションを見せて4.83をスコア。続けてビッグセットを掴んだ安室は、クリティカルなターンで5.77をスコア。

更に安室は再びサイズのある波を掴み、クローズセクションでの物凄いリエントリーをメイク。7.67をスコアしてリードを大きく広げていく。西優司も鋭いリエントリーで5.07をスコアするも、ニード8.37と追い込まれ、そのまま安室が逃げ切り、JPSA初優勝を決めた。

 

 

「これまで自分のライディングをできずに負けていたので、やっと優勝できて嬉しいです。最初の1本目で良いライディングをしたんですけど、こけちゃって、それが悔しかったですね。でも最後にロールイン決めることができて良かったです。中盤で5.77をスコアできて、少し安心できました。あんなにスコアが出るとは思わなかったです。

コーチ(河村海沙)の指示も良かったし、自分も良い波の場所がわかっていたので、それがマッチしました。今年はQSは回れないと思うので、JPSAでグラチャンを狙いたいです。」

 

 

安室丈
ラウンドを勝ち上がるごとに、波とのタイミングが合ってきた安室。決勝ではことごとく失敗していたロールインも決まり、嬉しいJPSA初優勝!今大会の賞金もラウンドアップマネー方式。スポンサーの「さわかみグループ」様から副賞として35万円が贈られ、賞金総額は¥1.127,500 を獲得。おめでとう!

西優司
今大会は絶好調でR-1から全て1位でラウンドアップ。その決勝では決まっていた技もミスが重なり、ワイプアウトが目立った。最後の最後に自身のピークを持ってこれなかったのが悔やまれる。しかし、技のバリエーションは多彩であるから、これから常勝は間違いな無し。

岩見天獅
持ち前のスピードある演技が、波のブレイクとのタイミングに合わず。こちらもインコプリートが続き、快進撃もここまで。それでも今大会の戦い方には目を見張るものがあった。あとはいろんなコンディションで経験を積むこと。その経験値が増えれば、さらに強くなれるだろう。

仲村拓久未
仲村の強さはヒートの戦い方。どんな波でも自分のものにする強さだ。相手に関係なく、自分のペースで試合を進行する。ただ、セミでは波のサイクルが合わず、ベストウェイブを安室に持っていかれたのが敗因か。

 

 

あっぱれ! 松岡亜音がトライアルから勝ち上がりJPSA初優勝。

 

 

 

松岡亜音と須田那月がファイナルで対決。

 

今回のプロトライアルから勝ち上がった松岡亜音と、2019年JPSAグランドチャンピオンの須田那月がファイナルで対決。スローな展開ながら松岡がレフトにチャージを見せて、エンドセクションでリエントリーをメイク。5.33をスコアして好スタートを切る。

 

続けてバックアップを3.50としてリードを広げていく松岡。後半に須田はグッドセットを掴むもワイプアウト。数少ない逆転のチャンスを逃してしまう。それに対して松岡は、バックアップを伸ばしてリードを広げ、そのまま松岡が圧倒的な強さを見せて、JPSA初優勝を勝ち取った。

 

 

「ファイナルは凄く楽しくて。ファイナルでしか味わえない雰囲気や緊張感を久しぶりに味わえたので、とても楽しくできました。全力でトライすることを楽しんでいました。

ファイナルの戦略としては25分のヒートのうち最初の20分は自分のサーフィンに集中しようと思っていました。それで点数が出せたので残り5分はマークしに行きました。家族や友達、支えてくれる人全員に感謝したいです。」

 

お母さんと優勝を喜ぶ松岡亜音。

松岡亜音
15歳。今大会のトライアルでプロ資格を得て、そのまま本戦も勝ち上がって、JPSA初優勝! 試合では並み居るトッププロに臆することなく、気持ちで攻め続けたのが勝因か。パワフルなバックハンドリップも高評価。スポンサーの「さわかみグループ」様から副賞として15万円が贈られ、賞金総額は¥497,500 を獲得。おめでとう!

須田那月
R-3では中塩佳那にノンプライオリティーインターフェアを犯すも逆転してセミへ。そのセミでは池田美来を相手にこちらも逆転ラウンドアップ。追い込まれても冷静に判断できるところが、須田の強さ。

池田美来
コンペの戦い方を実戦で覚えて、すぐさま応用。試合を重ねるごとに強くなっている。あとはいろんな波でサーフィンして、経験を増やすことだな。

脇田紗良
今大会の優勝候補筆頭であった脇田。セミでは自分のペースに持ち込めなかった。波の選択にも迷いがあったか。早い波への対処法をこれで学べたのなら良し。

脇田紗良と松岡亜音 健闘を讃え合う二人。

5位:西慶司郎
QFでは弟の西優司との兄弟対決となった慶司郎。ヒートを後半に豪快なバックハンッドサーフィンでリードするも、最後に追い上げてきた弟優司に逆転されて惜しくもセミファイナル進出を阻まれた。

5位:辻裕次郎
5位:塚本勇太
5位:松永大輝

5位:中塩佳那
ニード1.53という僅差で敗れた中塩。ラストウェイブのテイクオフがあと数秒早かったら逆転できるはずだったのに悔しい敗退となった。

5位:西元ジュリ

7位:西元エミリー

7位:佐藤李
今回優勝の松岡同様にトライアルから勝ち上がった佐藤李。池田美来と同じ御前崎出身。今後の活躍が期待されるルーキーの一人。

 

 

今シーズンもサーフメディアは現地から最新情報をお伝えします。

https://twitter.com/SURFMEDIAJAPAN/

https://www.facebook.com/SURFMEDIA.JP

 

JPSAオフィシャルサイト:http://www.jpsa.com/

 

【Surfing for all がんばろう日本!】
JPSA2021 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ショートボード第3戦 -CS2-

さわかみチャレンジシリーズ
第25回茨城サーフィンクラシック
さわかみ杯 -Challenge II-

期日:9月6日(月) ~ 9月9日(木)
予備日:10日 ※プロトライアル同時開催
会場:茨城県東茨城郡大洗町 磯場ポイント