開会まで18日に迫った東京五輪サーフィン日本代表の大原洋人、都筑有夢路、前田マヒナがオンライン記者会見に参加

新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期された東京五輪・パラリンピックが2021年7月23日に開会式を迎える。開会まで18日に迫った東京五輪サーフィン日本代表のオンライン記者会見が行われ、選手たちが熱い思いを語った。

 

本日の記者会見には大原洋人、都筑有夢路、前田マヒナが出席。参加予定だった五十嵐カノアは、都合で不参加となり後日、単独での記者会見が行われることとなった。

 

 

大原洋人

 

ずっと自分の最大値を高めることを重視してやってきた。

 

「いまはオリンピックに向けて、できるだけ会場でサーフィンするようにしています。また試合が始まるまでは20日間以上あるので、いまの志田(オリンピック会場)の波にフィットしたサーフボードやフィンがどれかを探っている状況です。」

 

「試合では波のサイズも、どのようになるかもわからないですし、どんなコンディションでも、どんな地形で、どんな場所で波が割れるのかを知っておくべき。また毎日ウネリの向きや風向きも違い、潮の満ち引きでコンディションも変わっているので、すべてに対応できるように考えています。」

 

オリンピックまでの道程で厳しかったこと。

 

「ここまでのつらさとかは全くと言っていいほどなかったですね。自分は追いかけている立場だったので、出来るだけトレーニングして自分の出来る最大値を高めることをエルサルバドルの世界戦(オリンピック最終選考試合)まで重視して、ずっとやっていたんです。だから世界戦では、その最大値を出せたヒートもあり、勝ち取れたものだと思います。」

 

 

家族に感謝。

 

「両親に関しては、自分がサーフィンを始めたときから、ずっとサーフィンをやれる環境を作ってきてくれて本当に感謝しています。姉(ボディボードの世界チャンピオンである大原沙莉)に関しては、お互い選手として、日本や海外の試合に出ている中で、互いに刺激しあって、やってこれて良かったと思っています。」

 

 

いまの志田下は、砂が付いて、けっこう掘れた早目の波になっている

 

 

「志田下の波は、少し厚め、でも少し波が早いという印象があるんですけど、最近は波があまり大きくなってないおかげで、砂がすごく付いているので、けっこう掘れた早目の波になっている印象があります。そんな状況で、どんな形で攻め入るべきかを考えています。」

 

 

 

前田マヒナ

 

オリンピックは自分にプレッシャーをかけないようにやっていくつもりです。

 

「自分はいつもハワイでトレーニングをしていて、今月はオリンピックのためにスケジュールを変えてやっています。いまは日本で知り合いのトレーニングジムを借りて、ハワイにいる師匠のキッドさん(ジナスティカ・ナチュラルと柔術を教えている、キッド・ペリグロさん)とオンラインでつないでトレーニングをしています。」

 

これからは水瓶の時代になるって言われたんです。

 

「自分はジャパン・オープンで優勝できると思っていなくて、オリンピックも出れると思っていなかったから、自由にやっていた感じなんです。自分は星座占いが好きで、自分は2月生まれで水瓶座なんですけど。知り合いの人から、これから『水瓶』の時代になるって言われたんです。

 

それで、その人に『願いをはっきり言わないほうがいい』って言われたんです。よく考えるとジャパンオープンのときも優勝したいって思っていなかったのに、優勝できてしまって。プレッシャーを自分に与えてしまうと、緊張して、100パーセントを出せなくなってしまう。だから、オリンピックも自分にプレッシャーをかけないようにやっていくつもりです。」

 

 

 

オリンピックに代表になったことが、そこまですごいことだとは思えない。

 

 

「自分はオリンピックに代表になったことが、そこまですごいことだとは思えないんです。試合はこれからですし。周りの人は、オリンピックで人生が変わるんじゃないの?とか言われるんですけど、自分はオリンピックも一つの試合と考えてます。オリンピックだから優勝しなくちゃという気持ちはありません。ただヒートごと勝ち上がって優勝したい。それだけです。」

 

 

都筑有夢路

 

砂浜で目をつぶって『自分ならできる』って言い聞かせていました。

 

「いまはアメリカから帰ってきて隔離中なんですけど、あと2日で隔離があけるので、オリンピックに向けて練習していこうと思っています。

 

去年2020年、試合が全くできなかったことは自分にとって一番辛いことでした。試合があるから頑張れたし、試合のために頑張ってきたので、自分のサーフィンが披露できる場がなくなったのが一番辛かったです。」

 

「今回、CTのオーストラリア・レッグとサーフランチを回ってみて、一番凄いと思った選手は、カリッサ・ムーアで、オリンピックでもやってくるだろうと思っています。

 

オリンピックでは、プレッシャーに負けず、自分のサーフィンを見せることが出来ればと思っていて、砂浜で目をつぶって『自分ならできるっ』って言い聞かせています。」

 

「今回CTに参加したことで、技術の面でいろいろと見えました。そして、試合の進め方や、自分のメンタルの試合への持って行き方が他のCTのトップ選手と比べて、経験の差があるなって感じました。技術面では、あれをやれば勝てるんだって思えて、自分ならできるっていつも思っていました。」

 

 

チームだけどライバルでもあって、自分の感情をコントロールするのが難しかった

 

 

「今回のエルサルバドルで波乗りジャパンとして参加したのは初めてで、結局チームであるけど、ライバルでもあって、自分の感情をコントロールするのが難しかったです。選ばれなかった選手の気持ちも凄く分かるし、オリンピックでは二人のためにも頑張りたいと思います。

 

今回のオリンピックもチームではあるけどライバルではあるので、エルサルバドルの経験を生かして、自分の感情をコントロールして頑張りたいと思います。オリンピックは金メダルを獲ることが一番なんですけど、コロナ禍で自分が頑張ることで、みんなに元気を与えられたらいいなと思います。」

 

 

オリンピック・デビューとなるサーフィン競技の日程は、コンディションが良ければ4日間で終了予定だが、波のコンディション次第でさらに日程を要する可能性がある。

 

そのため、実際のサーフィン競技日程は、2021年7月25日(日)~8月1日(日)の「オリンピックサーフィンフェスティバル」開催期間内に4日間のスケジュールで行う予定と発表されている。ただ、この先に様々な変更が行われる可能性は残されているようだ。

 

 

がんばれ!日本!

 

https://tokyo2020.org/ja/schedule/surfing-schedule