CTサーファーのコナー・オレアリー は、JPSAグランドチャンピオンの経験もある柄沢明美さんを母に持つハーフのオーストラリア人サーファー。CTツアーへの復帰を果たし今シーズンの活躍が期待されている。
先日のコンテストリポートでも書いたように、今回から彼のゼッケンの右肩にはオーストラリア、左肩には日本の国旗が記されている。そんな彼のストーリーをWSLが掲載したので紹介したい。
コナー・オレアリーの母親である柄沢明美さんは、幼いコナーを毎年オーストラリアの自宅から日本に連れて行っていた。しかし、そんなコナーがオーストラリアのベストサーファーの一人になるとは当時は考えもしなかった。しかし、今にして思えば、それは驚くべきことではなかった。
日本人である明美さん自身が、長年にわたって選手としてサーフィンに打ち込んできた。そして、その情熱は、日本の伝統に対する深い愛情とともに、コナーに受け継がれた。
コナーは、オーストラリアのニューサウスウェールズ州シドニーの南にあるクロヌラという海辺の町で育ったが、日本の友人や家族との交流は欠かさなかった。毎年、少なくとも数ヶ月は日本で過ごし、言葉を学び、オーストラリアへの愛と同じくらい大切にしている日本の文化に触れていた。
コナーは、新しいジャージの片方の袖には母国を代表するオーストラリアの国旗、もう片方の袖には日本の伝統を象徴する日本の国旗が描かれている。「母が日本人なので、日本の文化、国、人々、特に日本のファンとは深いつながりがあります」とコメント。「妻のステフとも相談しました。考えれば考えるほど、自分の中で大きな存在である日本を代表することができたら、どんなに素晴らしいだろうと思ったんです」。
「僕はオーストラリアで育ち、ずっとオーストラリアに住んでいるので、オーストラリアは常に自分が代表する国ですが、自分のもう半分は日本人なのです」。
2つの国旗を付けたことは、彼が日本の伝統をいかに誇りに思っているかを全世界に示す一つの方法なのだ。
今回のジャージ変更は、2017年のチャンピオンシップツアーから経験を積んできたコナーにとって、気になっていたことでもあった。また、日本への感謝の気持ちとともに、競技サーフィンへの愛を教えてくれた母親への敬意でもある。
「自分の母はサーフィンのバックグラウンドが非常に大きく、彼女が20代、30代の頃はプロの試合に出場していたんです。父もサーフィンをしていましたが、競技としてではありませんでした」とオレアリーは続けた。
コナーは今でも毎年日本で過ごすようにしており、特に日本語のスキルをさらに高めたり、友人や家族と連絡を取ったりしています。二重の国旗のジェスチャーは、彼が自分の人生のこの側面をどれほど誇りに思っているかを全世界に示す一つものだ。
「願わくば、多くの若い日本人アスリートに刺激を与えたいですね。制限はない,出来ないことはないんだと。」
「日本人を意識するというか、オーストラリア人とは違うものを自分の中に感じることがあります」とサーフメディアが行ったインタビューで答えていたコナー。彼は、単なるハーフというだけではなく、日本とは非常に密接な関係にある。そんな日本の血を引く彼をひとりのサーファーとして応援して行きたい。
頑張れ!コナー・オレアリー!