日本サーフィン連盟が「サーファーの皆様へ、夏の安全な海岸利用について、ご協力のお願い」を公開。

新型コロナウイルスの影響で、2020年の夏は、全国的に多くの海水浴場が開設されない方向で、海岸が管理者不在の状態になる恐れがある。そんな状況を受けて、一般社団法人日本サーフィン連盟が声明を発表。

 

「私たち海を愛するサーファーとして、海を熟知しているものとして、新しい海岸のルールを守り、指導的立場で海の事故を少しでも無くすことに御協力いただきたいと思います。」と、サーファーとして知っておきたい海の危険とその対応を公式サイトで公開した。

 

ここでは公開された一部を紹介しますが、詳しくは下記のリンクをご確認ください。

 

 

サーファーの皆様へ、夏の安全な海岸利用についてご協力のお願い

 

サーファーとして知っておきたい海の危険とその対応

「海」の特性からみる危険についてと、もし万が一事故に遭遇した場合の対処法について確認!

 

【セルフディフェンス・まずは自分自身の安全確保】

体調管理をする

・体調がすぐれない時は、サーフィンを見合わせる勇気を持ちましょう。

・海に入る前に自分の体調を冷静に判断するようにしましょう。

・十分な睡眠をとり、前日の深酒やサーフィン前の飲酒は禁物です。

・サーフィンはハードなスポーツです。十分な体力と万全な体調で臨むのがベスト。

・風邪気味などの時は、海に入るのをやめてください。

機材の劣化および不備をチェックする

海に入る時は、リーシュコードやカップ、カップとリーシュをつなぐヒモを確認し、

新しいコードや波に合ったボードを使用する等の注意が必要です。

危険性物を知っておきましょう

日本でも、アカエイや、カツオノエボシ等の毒を持った海の危険生物によるサーファーの被害が多数発生していますので注意して下さい。

海のコンディションと海の危険因子を知る

・陸上の目標物を定め、流されているかどうか知るのは基本ですが、一緒に来た友人のポジションも常に気をつけることが必要です。

・切迫した危険な状態以外は、浮力を確保するサーフボードを捨てずに、早めに救助を求めることが重要です。

・ 長時間漂流した時の保温対策として、ウエットスーツの着用はかかせません。

 

 !!! 重 要 !!!要救助者を発見し、その対応をする場合、絶対に一人で行わないでください。1名は通報にまわり、複数で要救助者に対応してください。そして、その対応に直接かかわらない 観察役の人もつけて下さい。

 

【事故発生時の対応・自分自身の安全が絶対条件】

 

初心者サーファーが流されていたり、溺水の状態等に遭遇した場合、救助は確かに大事ですが、あくまでも、自身が二次災害に巻き込まれないことがなによりも重要です。実務の水難救助は、海上保安官や消防官が行います。我々は、その事故に対する初動対応を出来る範囲で行う事を充分に理解してください。以下に挙げる各種の手法は、基本的には訓練が必要です。知っていると出来るとでは大きな違いがありますので、あくまでも出来る範囲で対応いただくよう重ねてお願い致します。

 

サーフボードは要救助者の浮力体として利用する

 

CASE① 意識のある要救助者

まず、要救助者に接近した際パニックで飛び掛かられる恐れがないことを確認し、 落ち着くように話しかけ安全な方向に誘導してあげましょう。離岸流( 沖に流される潮流)を逆行して岸に帰ろうとし、帰れなくなり体力を消耗し流されている場合が多いです。パドリングの体力が残っていない場合は、自分のリーシュをつかませて引っ張ってあげても良いですが、後ろから来た波に押され要救助者が自分に衝突する可能性もありますので、十分に注意しましょう。引っ張って帰るのは、相当な体力を消耗します。やはり、交代も考え監視役と合わせて複数で対応するようにしましょう。

 

CASE② 意識のない要救助者

要救助者が意識の無いように見えても、近づいた時に急に飛び掛かられることも考えられます。 前記のように要救助者に近づくときは、十分に気を付けてください。

 

 

日本サーフィン連盟では、毎年発刊するイヤーブックで「ウォーターレスキュー、サーファーとして知っておきたい海の危険とその対応」と題し、海の事故対応を周知徹底している。

 

異例の夏となる今シーズンを前に、今一度、一読して、自分の力を過信することなく、セルフディスタンスを確保した上で、海の安全に努めたい。

 

海岸のルールを理解し、監視員、ライフセーバーと共に協力し、一般の海水浴客などを優しく見守り、ゆずり合い、人の多いところは避けて、サーフィンを楽しもう。

 

 

NSA YEAR BOOK 2020