村上舜、松田詩野が初代日本チャンピオン。ISA世界戦日本代表が確定。ジャパンオープン最終日

優勝した村上舜と松田詩野

写真&リポート:山本貞彦 2019年5月6日(月・祝)から7日(火)までの2日間にわたり、オリンピックが行われる千葉県一宮町釣ヶ崎海岸において行われた「第1回 ジャパンオープンオブサーフィン」(英名:THE 1st JAPAN OPEN OF SURFING)が終了。

【Final day】JAPAN OPEN OF SURFING MEN’S Highlight

【Final day】JAPAN OPEN OF SURFING WOMEN’S Highlight

男子優勝:村上舜
女子優勝:松田詩野

男子では村上舜、女子では松田詩野が初代日本チャンピオンに決定。同時にこの結果で9月に宮崎で行われる「ISA世界選手権」の日本代表男女6名が決定した。

多く報道陣がその歴史的な瞬間を捉えるためにビーチに並んだ。

大会最終日の会場。朝の波はコシ、セットでハラサイズ。潮が引きに変わり、動き始めるとハラからムネへサイズアップ。昼過ぎからオンショアの北東が強まるもサイズはキープ。ただ、波はワイドで早いコンディションは変わらず。ポジショニングと波の見極めで勝敗は別れた。

 

R-3は3人ヒート。ここから上位2位までが次に進み、3位は敗退。続くQFから先はマンオンマンヒートとなり、勝者が次のラウンドへ。今大会は決勝の前にセミファイナルで敗退した選手同士で戦う3位決定戦も行われた。

 

 

「第1回 ジャパンオープンオブサーフィン」男子結果
優勝:村上舜   金メダル
2位:大橋海人  銀メダル
3位:伊東李安琉 銅メダル

「第1回 ジャパンオープンオブサーフィン」女子結果
優勝:松田詩野   金メダル
2位:中塩佳那   銀メダル
3位:都筑有夢路  銅メダル

 

この結果を踏まえ、「ISA世界選手権」に出場する男女各3名の日本代表が確定。

 

まず、今大会の「ジャパンオープンオブサーフィン」の優勝者として、村上舜、松田詩野。 続いてワールドワンキング(昨年)枠として、五十嵐カノア、前田マヒナ。 NSA協会推薦枠(昨年のISA実績と今年のWSL実績)として、大原洋人、脇田紗良が選出された。

 

 

日本代表選手の松田詩野、脇田紗良、前田マヒナ、村上舜、大原洋人。(五十嵐カノアは海外試合遠征中で欠席) 波乗りピカチュウ 世界選手権大会アンバサダーに就任したオリンピック競泳メダリスト松田丈志氏、吉永修NSA強化本部長

 

 

そして、その先に見えてくるオリンピック。 ISA規定ではCT選手の場合、2019年と2020年の「ISA世界選手権」への参加が必須だが、 それ以外の選手はどちらかに出れば条件は満たされる。

 

また、今後のオリンピックへの道程としては、2019年の「ISA世界選手権」でアジアNo.1になれば内定。 2020年の5月には最後のオリンピック枠をかけた世界選手権が開催され、その前に今年同様のジャパンオープンオブサーフィンが行われ、他の選手にもチャンスが残されている。 

 

オリンピック・クオリファイの優先順位は1がWSL CT、2が2020年ISAワールドサーフィンゲームス、 3が2019年ISAワールドサーフィンゲームスとなっている。

 

 

ISA世界選手権 日本代表選手

男子:五十嵐カノア、村上舜、大原洋人   

女子:前田マヒナ、松田詩野、脇田紗良 

 

この6名が9月7日か宮崎県木崎浜海岸で開催される「ISA ワールドサーフィンゲームス」に出場する。今回も強力なメンバーが揃った。昨年の愛知県田原市で行われた大会では史上初の金メダルを獲得。連覇をかけて Go!Naminori Japan!

 

「昨年のISAは悔いの残るファイナルになってしまったので、再び日本代表として選ばれたので今回はリベンジしたいです。」と宮崎のISAへの意気込みを語った村上舜
「自分の思い通りの試合ができた試合でした。ファイナルでは最初からいいスコアが出せたので対戦相手とは離れて試合を進める作戦にしました。」と試合を振り返る舜

村上舜
ヒートを勝ち上がるごとに舜の強さが際立った。決勝ではスピードとキレ、技のバリエーションも魅せて、8.67、8.80ポイント、トータル17.47ポイント。大橋海人をコンビネーションに追い込んで文句無しの優勝を決めた。おめでとう!

大橋海人
後輩たちにサーフィンの戦い方をわからせ、決勝まで進出。身体がでかくなったことで、テクニックに加えパワーサーフィンも手に入れた。セミでのパフォーマンスは圧巻。波をどう攻略したら良いか、お手本を見せてくれた。

伊東李安琉
ここまでの結果は立派。前戦のWSL QS6000の試合の後とということもあり、集中力に欠けたか。ただ、一度気持ちが入れば、先輩たちを脅かすまでの存在に。この連戦で一番成長した選手となった。

「ラウンド1から勝ち上がって優勝できて本当に嬉しい。代表に選ばれたので、9月までに試合運びやサーフィン自体もレベルアップさせて試合に臨みたいです」

松田詩野
週末に行われたWSL QS1000では、自分のミスからリズムを崩し3位。敗因を分析し、ちゃんとこの短い時間で修正してくるところは見事。コンペティターとしての成長も著しいね。サーフィン日本一!おめでとう!

 

ファイナル終了後は互いの健闘を讃え、松田と抱き合うカナ

中塩佳那
身体が小さいハンディを感じさせないサーフィン。やはり、先週から行われたコンペウィークで一番成長した選手だろう。スピードと技数の多さは頭一つ抜けている。グッドからエクセレントを出せるサーフィンのセンスは持って生まれたもの。今後の活躍を見逃せない。

 

都筑有夢路
前戦の優勝経験をすぐに試せる試合となった。でも、まだ多少迷いがあったか。後半は持ち直し、銅メダル獲得。もっと自信持って良いと思うけど、焦らず、慌てず、着実に。

上山キアヌ久里朱
最後はやられたけど、大舞台に強い印象。持っているポテンシャルは無限大、それがコントロールできれば、常勝は間違いない。

西元ジュリ
地力はあって、2017年JPSAのグラチャンも獲得している17歳。先週のインドネシアで開催されたWSL QS1000「Kuri Pro」でも3位入賞。国際試合を経験増やして急成長中。

大原洋人は村上舜とのクオーターファイナルで村上舜に敗れた。「今回優勝しないとISAの日本代表には選ばれないと思っていたので選ばれて本当に嬉しいです。」

 

■大会概要
大会名称      : 第1回 ジャパンオープンオブサーフィン
(英字:THE 1st JAPAN OPEN OF SURFING)
開催期間      : 2019年5月6日(月・祝)~7日(火) =2日間=
大会会場      : 千葉県一宮町釣ヶ崎海岸
主催        : 一般社団法人 日本サーフィン連盟(NSA)
主管        : ジャパンオープンオブサーフィン実行委員会
出場選手      : 男子16名・女子16名
大会公式ホームページ: https://japanopenofsurfing.jp

 

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