伊東李安琉がラウンドオブ32進出。チャレンジャー・シリーズ第2戦GWMシドニー・サーフ・プロ大会2日目

伊東李安琉 © WSL / Cait Miers 

ノース・ナラビーン、シドニー、ニュー・サウス・ウェールズ、オーストラリア(2024年5月10日金曜日)-ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2024チャレンジャー・シリーズ(CS)第2戦、GWM・シドニー・サーフ・プロ Presented by Bonsoyの2日目はハイレベルな戦いとなった。

 

男子のラウンドオブ64の全16ヒートは、ノース・ナラビーンのクリーンな3~4フィートの波で行われた。ある選手はシーズン序盤の調子を維持することができず、またある選手はゴールドコーストでの不本意なスタートから立ち直るなど、イベントホープたちにとって結果の分かれる一日となった。

 

HIGHLIGHTS Day 2 // GWM Sydney Pro Presented By Bonsoy

 

 

ジェット・シリング(USA)© WSL / Cait Miers

 

ジェット・シリング、ブザービーターを決めラウンドオブ32進出

 

世界ジュニアチャンピオンのジェット・シリング(USA)は、ゴールドコーストでの早期ラウンドでの敗退から立ち直り、シドニーで行われたラウンドオブ64で勝利を飾った。

シリングは終了間際、クローズアウト・レフトにテイクオフ。フルローテーションのエアリバースでフラットなポジションにスムースな着地を披露。パーフェクトに近い9.17(10点満点)をマークした。シリングのスコアは今大会のシングルウェイブの最高スコアであり、勝利を決定付けるに十分なものだった。

 

ジェット・シリング(USA)© WSL / Cait Miers
ジェット・シリング(USA)© WSL / Cait Miers
ジェット・シリング(USA)© WSL / Cait Miers

 

「最初の波は安全運転で、自分の実力通りのサーフィンができていなかったように思います」と語ったシリング。「残り1分くらいになって 、もう頑張るしかないと思うようになっんです。あのエアセクションを見て、『行くしかない、全力を尽くすしかない』と思いました。メイクできたことに興奮しています。去年よりも強く、いい感じ、 このイベントに興奮しています」。

 

シリングの同門であるリーバイ・スローソン(USA)は、大会2日目も好調を維持し、2ウェイブ・トータルで14.17(20点満点)を記録。スローソンは、ラウンドオブ32でイアン・ジェンティル(HAW)、ジョアン・ドゥル(FRA)、マキシム・フスナット(FRA)と対戦することになっており、好調をキープしたいところだ。

 

アリスター・レジナート(AUS)© WSL / Cait Miers

 

サンシャインコーストのサーファー、アリスター・レジナート(AUS)は、今日ノース・ナラビーンで行われたラウンドオブ64の対戦で、5分のヒートを戦い勝利した。

レジナートはヒートの大半を最下位を強いられていたが、最終的にロングランするレフトと多くのバックサイド・スナップを繋ぎ合わせてミッドレンジ・スコアをマーク。シリングと同様、彼はバックサイドの超ロフティなローテーションでそれをバックアップ。エクセレントな8.50(10点満点)をマークして4位から1位となり、ラウンドオブ32進出を決めた。

 

「昨年はエクセレントスコアを出せなかったが、スナッパーでの最初のヒートでエクセレントスコアを出し、そして今、エクセレントスコアを出した」とレジナートは語った。

「正しい方向に一歩一歩進んで、自分の思うようなサーフィンが出来ていると感じている。まだヒートをまとめるのに少し課題があるけど、全体的には自分の思い通りに進んでいる。ただ、もう少し良い判断が必要だし、もっとディープに行けると思う」。

 

シリングとは異なり、ジョシュ・バーク(BRB)、オスカー・ベリー(AUS)、ダコダ・ウォルターズ(AUS)、デイビッド・シルバ(BRA)、そして大原洋人(JPN)は、ゴールドコーストで良い成績を収め、今シーズン好調なスタートを切ったが、今回それをバックアップすることが出来ず、全員がノース・ナラビーンのラウンドオブ64で姿を消した。

 

また元チャンピオンシップ・ツアー・サーファーのジェイコブ・ウィルコックス(AUS)とモーガン・シビリック(AUS)は、チャレンジャー・シリーズの厳しいスタートを続け、共にラウンドオブ64で敗退した。現在ランキングトップのマイキー・マクドナー(AUS)は、今日ノースナラビーンで痛恨の敗退を喫し、ゴールドコーストでの優勝をバックアップすることが出来なかった。

 

ジョージ・ピター(AUS)© WSL / Cait Miers
ジョージ・ピター(AUS)© WSL / Cait Miers

 

マンリーのジョージ・ピター(AUS)は、今日も好調をキープし、ラウンドオブ32進出を決めた。ピターは、ベルズ、スナッパー、マーガレット・リバーでパワフルなライトハンドのウォールにソリッドなパフォーマンスを披露。今日はバックハンドでその実力を見せた。競技再開後、イアン・ゴウベイア(BRA)、オーウェン・モス(USA)とコロヘ・アンディーノ(USA)のアメリカ・デュオに挑む彼は、この調子を継続したいところだ。

 

 

伊東李安琉がラウンドオブ32進出。

 

本日はトップシードのラウンド2となるラウンドオブ64のH4に大音凛太、 H7に伊東李安琉、H13に大原洋人が登場。

 

レフトに果敢にチャージしていた大音。ヒート残り5分で2位に浮上したものの、終盤にコロヘ・アンディーノに逆転されて3位へ。ラストライドの2ターンコンボでバックアップを4,77まで上げるも、惜しくも3位で敗退となった。

 

伊東李安琉 © WSL / Cait Miers

 

伊東李安琉は、モーガン・シビリック、ジェット・シリング、スタートから素晴らしいコンビネーションを披露し、4.67で開始。更にビッグセットを掴み、クリティカルなターンからクリーンなビッグ・プロジェクション・フローターへつなげて5.93をスコアしてトップに躍り出る。

バックアップを5.63まで上げてトップを維持する伊東だったが、ヒート終了寸前にジェット・シリングが巨大なフルローテーションをメイク。9.17をスコアして4位から一気に大逆転1位でラウンドアップ。伊東は2位で勝ち上がった。


男子ラウンドオブ32で伊東李安琉は、H3でエドガード・グロッジア(BRA) アリスター・レジナート(AUS) サミュエル・プポ(BRA)と対戦する。

 

前回のゴールドコーストでは9位に入った大原洋人は、今回も上位に食い込みたいところ。大原はヒート後半にバックハンドで5.50をスコア。バックアップ4.43で2位につける。しかし終盤にケイド・マトソンに逆転されて3位となり惜しくも33位でフィニッシュとなった。

 

明日以降に試合が再開されれば、女子のトップシードが登場するラウンドオブ32H2に都築虹帆、H6に松岡亜音、H8で都筑有夢路。

男子ラウンドオブ32に日本選手で唯一勝ち上がった、伊東李安琉がH3に登場。がんばれ!日本!

 

GWMシドニー・サーフ・プロ Presented By Bonsoy 男子ラウンドオブ64結果:
HEAT 1:イアン・ゴウベイア(BRA)13.83 DEF. アディン・マセンキャンプ(RSA)13.70、ジェイコブ・ウィルコックス(AUS)11.70、カイ・オドリオゾラ(ESP)9.90
HEAT 2:ジョージ・ピター(AUS)11.83 DEF. ジョーディ・マリー(RSA)11.60、キアン・マーティン(SWE)10.83、ジャドソン・アンドレ(BRA)10.56
HEAT 3: リーフ・ヘイズルウッド(AUS)10.60 DEF. オーウェン・モス(USA)8.37、ルーク・スライペン(RSA)8.20、マイキー・マクドナー(AUS)8.13
HEAT 4:ミゲール・プポ(BRA)12.83 DEF. コロヘ・アンディーノ(USA)10.60、大音凛太(JPN)10.27、シオン・クロフォード(HAW)8.80
HEAT 5:エドガード・グロッジア(BRA)13.10 DEF. ディミトリ・プーロス(USA)10.53、ロバート・グリリョ(HAW)10.40、フレデリコ・モライス(POR)9.57
HEAT 6:アリスター・レジナート(AUS)14.83 DEF. アレホ・ムニーツ(BRA)11.90、ラファエル・テイシェイラ(BRA)8.30、デヴィッド・シルバ(BRA)6.56
HEAT 7:ジェット・シリング(USA)15.17 DEF. 伊東李安琉(JPN)11.56、アクセル・クロッタ(AUS)10.86、モーガン・シビリック(AUS)10.47
HEAT 8:ジョエル・ヴォーン(AUS)12.87 DEF. サミュエル・プポ(BRA)12.67、ダコダ・ウォルターズ(AUS)10.70、ジョシュ・バーク(BRB)10.00
HEAT 9:ルエル・フェリペ(BRA)11.84 DEF. イアン・ジェンティル(HAW)11.07、カウリ・ヴァースト(FRA)10.17、ルーク・トンプソン(RSA)9.03
HEAT 10:ジョーダン・ローラー(AUS)11.24 DEF. ジョアン・ドゥル(FRA)9.17、ヘイター・ミューラー(BRA)8.66、マルコ・ミニョ(FRA)6.33
HEAT 11:リーバイ・スローソン(USA)14.17 DEF. カラム・ロブソン(AUS)11.07、ルーカス・シルヴェイラ(BRA)10.66、ジャクソン・バンチ(HAW)9.67
HEAT 12:マキシム・フスナット(FRA)13.67 DEF. イーライ・ハンネマン(HAW)13.60、アラン・クレランド(MEX)10.70、カルロス・ムニョス(CRC)8.94
HEAT 13:ルッカ・メシナス(PER)13.70 DEF. ケイド・マトソン(USA)12.10、大原洋人(JPN)9.93、ミヒマナ・ブレイ(PYF)8.30
HEAT 14:コディ・ヤング(HAW)13.17 DEF. マイケル・ロドリゲス(BRA)10.54、マイケル・ダンフィ(USA)10.06、ナット・ヤング(USA)8.84
HEAT 15:ディラン・モファット(AUS)14.07 DEF. ガティエン・デラヘイ(FRA)13.10、マテウス・ハーディ(BRA)11.50、ノーラン・ラポーザ(USA)7.64
HEAT 16:カイオ・イベリ(BRA)11.93 DEF. タロウ・ワタナベ(USA)10.67、ジャスティン・ベクレ(FRA)9.17、ティアゴ・カリーク(FRA)6.00

GWMシドニー・サーフ・プロ Presented By Bonsoy 男子ラウンドオブ32の組み合わせ:
HEAT 1:イアン・ゴウベイア(BRA) vs ジョージ・ピター(AUS) vs オーウェン・モス(USA) vs コロヘ・アンディーノ(USA)
HEAT 2:アディン・マセンキャンプ(RSA)対ジョーディ・マリー(RSA)対リーフ・ヘイズルウッド(AUS)対ミゲール・プポ(BRA)
HEAT 3:エドガード・グロッジア(BRA) vs アリスター・レジナート(AUS) vs 伊東李安琉(JPN) vs サミュエル・プポ(BRA)
HEAT 4:ディミトリ・プーロス(USA) vs アレホ・ムニーツ(BRA) vs ジェット・シリング(USA) vs ジョエル・ヴォーン(AUS)
HEAT 5:ルエル・フェリペ(BRA) vs ジョーダン・ローラー(AUS) vs カラム・ロブソン(AUS) vs イーライ・ハンネマン(HAW)
HEAT 6:イアン・ジェンティル(HAW) vs ジョアン・ドゥル(FRA) vs リーバイ・スローソン(USA) vs マキシム・フスナット(FRA)
HEAT 7:ルッカ・メシナス(PER) vs. コディ・ヤング(HAW) vs. ガティエン・デラヘイ(FRA) vs. タロウ・ワタナベ(USA)
HEAT 8:ケイド・マトソン(USA) vs マイケル・ロドリゲス(BRA) vs ディラン・モファット(AUS) vs カイオ・イベリ(BRA)

GWMシドニー・サーフ・プロ Presented By Bonsoy 女子ラウンドオブ32の組み合わせ:
HEAT 1:ルアナ・シルバ(BRA) vs. ゾーイ・ベネデット(USA) vs. ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS) vs. モード・ル・カー(FRA)
HEAT 2:ナディア・エロスターベ(EUK) vs ヴァヒネ・フィエロ(FRA) vs 都築虹帆(JPN) vs アン・ドス・サントス(BRA)
HEAT 3: アリッサ・スペンサー(USA) vs テレサ・ボンバロ(POR) vs アリアン・オチョア(EUK) vs ロージー・スマート(AUS)
HEAT 4:エリン・ブルックス(CAN) vs フランシスカ・ベセルコ(POR) vs キラ・ピンカートン(USA) vs エウェレイウラ・ウォン(HAW)
HEAT 5:サリー・フィッツギボンズ(AUS) vs ベラ・ケンワーシー(USA) vs テッサ・タイセン(FRA) vs レイラニ・マクゴナグル(CRC)
HEAT 6:ブロンテ・マコーレー(AUS) vs メイシー・キャラハン(AUS) vs ラウラ・ラウプ(BRA) vs 松岡亜音(JPN)
HEAT 7:インディア・ロビンソン(AUS) vs. エリー・ハリソン(AUS) vs. シエラ・カー(AUS) vs. ケーラ・トモダ・バナート(HAW)
HEAT 8:イザベラ・ニコルズ(AUS) vs. サラ・バウム(RSA) vs. ヨランダ・ホプキンス(POR) vs. 都筑有夢路(JPN)

詳細はWorldSurfLeague.comを参照のこと。

 

 

 

大会オフィシャルサイト:

GWM Sydney Surf Pro  Presented By Bonsoy