女子オリンピック出場者の残り4名確定。男子残り5枠を10名が争う。14歳の中国選手がオリンピック代表権を獲得

スーチー・ヤン(CHN) Photo: Sean Evans

プエルトリコ、アレシボ – 2024年3月1日

2024年ISAワールド・サーフィン・ゲームズ(WSG)7日目は、オリンピック予選における大きな1日となった。ラストリアルでは、2~3フィートの波が強いトレードウインドを受けながらも、ワールド・トップ・サーファーたちが夢を追うためのキャンバスを提供した。

本日は5人のサーファーが2024年パリオリンピックへの出場権を獲得。アロンソ・コレア(PER)がプエルトリコでの男子6枠の最初の1枠を獲得し、さらに4名の女子も出場権を獲得した。

 

 

残り5枠を争う男子は10名。東京2020オリンピック代表のラムジ・ブーキアム(MAR)とリオ・ワイダ(INA)を含む8人がリパチャージに残っている。

 

リオ・ワイダ(INA) Credit: ISA / Jersson Barboza
リオ・ワイダ(INA) Credit: ISA / Pablo Franco

 

フランスは、本戦に残っている2人、ジョアン・ドゥルとマルコ・ミニョの間で、5枠のうち1枠がすでに保証されている。フランスはすでに1人のサーファー(カウリ・ヴァースト)が代表内定しているため、2人のうちランキングの高い方の選手が予選通過となる。

 

ブラジルチームのメディーナとトリードCredit: ISA / Pablo Franco

 

チームランキングではブラジルがフランスをわずかに上回り、首位に立った。スペインは現在3位だが、女子チームランキングでは首位に立っている。

 

一方、男子ランキングではブラジルとフランスが同率首位で決定的な差をつけている。フランス男子3名はメインラウンドに残る6名のサーファーの半数を占めており、男子ランキング最上位のチームに与えられるオリンピック出場枠を獲得するために、最後まで戦うことになる。

 

アナト・レリオール(ISR)Credit: ISA / Pablo Franco
カミラ・ケンプ(GER)Credit: ISA / Pablo Franco
ジャニレ・ゴンザレス・エクスタバリとナディア・エロスターべ(ESP)Credit: ISA / Pablo Franco
スーチー・ヤン(CHN)Credit: ISA / Pablo Franco

 

昨日予選を通過した4人に加え、さらに4人の女子が今日、2024年パリ大会への切符を手に入れた。リパチャージ・ラウンド6を勝ち進んだ唯一のサーファーとして、東京2020オリンピック代表のアナト・レリオール(ISR)、カミラ・ケンプ(GER)、ジャニレ・ゴンザレス・エクスタバリ(ESP)、スーチー・ヤン(CHN)がオリンピック出場権を獲得した。

 

スーチー・ヤン(CHN) Photo: Sean Evans

 

2022年にWSGに初出場して以来、中国のヤンのサーフィンとヒート戦略は年々向上している。今日のヒートで見せた彼女のパワーと正確さは、女子の今日のシングルウェイブの最高得点となる7.50を叩き出し、14歳の彼女をオリンピックでチョープーに挑む24人の女子の1人に選出した。

 

これはサーフィン界における日本以外のアジアの台頭を象徴する出来事だ。サーフィンがオリンピック種目になったことで、中国だけでなくインドネシア · 韓国 · フィリピンなどアジア諸国が国挙げてサーフィンに取り組み初めている。特に中国はサーフィンに対して巨額の国家予算が充てられているという話で、このことは今後起こることの序章に過ぎないのかもしれない。

 

スーチー・ヤン

 

「オリンピックの夢は私の夢、オリンピックに出場することでした」とヤンは言った。「今日、これを達成できて本当に嬉しいし、興奮しています。ここに来ることができたのは、自分を支えてくれた国のおかげだし、ここまで育ててくれたコーチのおかげです。このためにハードなトレーニングをしてきました」。

 

2023年WSGでは、ノア・クラップ(ドイツ)とレイチェル・プレスティ(ドイツ)がが出場権獲得に近づく中で、早々に敗退となったカミラ・ケンプ(ドイツ)。しかし今年、このシナリオは逆転し、ケンプはサーフィンにおけるオリンピック出場権を獲得した初のドイツ人女子選手となった。

 

アロンソ・コレア(ペルー)が男子初の2024年パリオリンピック出場枠を獲得。一方でフレデリコ・モライス(POR)がティム・エルター(GER)に最後の数秒で波を許してしまい、プライオリティのミスで再びオリンピックの夢は打ち砕かれた。

 

ブラジルチーム Photo: Sean Evans
フィリッペ・トリード Credit: ISA / Jersson Barboza

 

フィリッペ・トリード、ガブリエル・メディーナ、ヤゴ・ドラという3人のブラジル男子は、今日もまた最高得点をマークし、躍進を続けた。メディーナはメインラウンドを勝ち続け、トリードとヤゴドラはリパチャージを勝ち上がる。

 

そんな中で今日、トップに立ったのはドラで、これまでのイベントで最も高いシングルウェイブスコア、9.50を記録した。ラストリアルレフトのトレードウインドに向かってストレートに飛び出したドラは、パーフェクトに近いスコアを獲得するフロントサイド・エア・リバースを決めた。

 

ヤゴ・ドラ Credit: ISA / Jersson Barboza

 

「ヒートには少し遅れてパドルアウトしたんだ」とドラは言った。「ヒート前にすでに1分しか残っていなかったので、かなり速くパドルアウトしなければならなかった。ラインナップに着くとすぐにスタート音が鳴り、その波はすぐにやって来た。

リパチャージでもう一度チャンスがあるのは嬉しい。昨日はハードなヒートでリズムがつかめなかったけど、今日は新しい日だし、このチャンスに満足している。もっと多くのヒートでサーフィンをしなければならないことは分かっている。サーフィンはとても好きだから、頑張ります」。

 

都筑有夢路、涙の敗退、パリ切符逃す。波乗りジャパン惜しくもここで全員敗退となっている。 競技は明日現地時間の8:30から男子リパチャージ・ラウンド8で再開される。

 

 

NAMINORI JAPAN 日本代表選手

 

男子:五十嵐カノア、稲葉玲王、コナー柄沢オレアリー
女子:松田詩野、都筑有夢路、前田マヒナ

 

大会名:2024 ISA World Surfing Games
主 催 :国際サーフィン連盟(ISA)
期間. :2024年2月23日〜3月3日
場所. :プエルトリコ

https://isasurf.org/event/2024-isa-world-surfing-games/