パリ五輪の出場枠は残り女子4枠、男子6枠。国別団体でスペインが首位、日本は13位。プエルトリコ大会6日

ガブリエル・メディーナCredit: ISA / Sean Evans

プエルトリコ、アレシボ – 2024年2月29日

2024年ISAワールド・サーフィン・ゲームズ(WSG)の大会6日目は、風の影響を受けた2~3フィートの波は、エル・ピコとラストリアルというツインピークで再び開催。男女メインラウンド4、リパチャージ男女ラウンド4と5が終了。

 

大会6日目が終わり、4人の女子が2024年パリオリンピックへの出場権を獲得。メインラウンド5に進んだナディア・エロスターベ(ESP)、ソル・アギーレ(PER)、タイナ・ヒンケル(BRA)、ヨランダ・セケイラ(POR)の4名が、今大会から2024年パリ五輪に出場できる8名の女子のうちの4名となった。

 

ナディア・エロスターベ(ESP)
ソル・アギーレ(PER)
タイナ・ヒンケル(BRA)
ヨランダ・セケイラ(POR)

 

 

 

本日、リパチャージ2ラウンドとメインラウンド4が終了し、残るは女子24名、男子30名となった。このうち、女子13名、男子10名は2024年パリ五輪の出場権を暫定的に獲得しているか、すでに2名のサーファーが出場権を獲得している国の選手である。

 

このうち、女子13名、男子10名が2024年パリ五輪の出場権を暫定的に獲得しているか、すでに2名が出場権を獲得している国からの出場となり、男女それぞれ残り4枠、6枠の五輪出場枠を狙えるのは、女子11名、男子20名となった。

 

ナディア・エロスターベ(ESP)/ Photo: Jersson Barboza

国別では、スペインが首位。日本は13位

 

国別の団体では、スペインがブラジル、フランス、ペルー、オーストラリアを抑えて首位に立っている。男女別の団体戦では、男子はフランス、ブラジル、スペインが同率1位だが、フランスは3人のサーファー全員が本戦に残っている唯一の国として、明らかに優位に立っている。女子はスペイン、ペルー、ブラジル、オーストラリアが首位に並んでいる。

 

日本は大会6日目を終えて、都筑有夢路を除く選手は全員が敗退してしまったため、国別で13位と大きく後退している。それでもリパチャージを勝ち続ける都筑有夢路の2大会連続での五輪出場の夢に一歩近づいている。

 

 

都筑有夢路

日本最後の砦となった都筑有夢路がリパチャージ6へ勝ち上がる。女子4名のパリ五輪出場者が確定。

 

 

ソル・アギーレ(PER)は、ルシア・マチャド(ESP)とブリサ・ヘネシー(CRC)を抑えて、タイナ・ヒンケル(BRA)と共に重要なヒート勝利を収めた。20歳のペルー人選手は、2日連続でトリッキーなコンディションの中、コントロールし続け、最も重要な場面で冷静さを保った。

 

「ヒートごとにプレッシャーは増すばかりだと思う」とアギーレは言った。「でも、音楽を聴きながら、自分ができる限りのことをコントロールし、どのライバルとも比較せず、自分らしくいようと心がけている。プレッシャーはたくさんあるけれど、それを恐れるのではなく、自分の夢に向かうことだけを考えています」。

 

ヨランダ・セケイラ(POR)は、オリンピックへの復帰を確実にするために、重要なヒートの終盤でプライオリティを利用した。

 

現在WSL世界No.1のモリー・ピックラム(AUS)がスコアリング・ポテンシャルにアクセスするのをブロック。東京2020オリンピアンの彼女は自身のヒート・トータルを伸ばし、3度のWSG金メダリスト、サリー・フィッツギボンズ(AUS)にビッグなヒート勝利を収め、カミラ・ケンプ(GER)と共にピックラムをリパチャージに送った。

 

一方、ナディア・エロスターベ(ESP)は、東京2020オリンピアンのレイラニ・マクゴナグル(CRC)とテレサ・ボンバロ(POR)を抑え、2024年パリへの切符を手に入れた。

 

今日の最終ヒートでは、ジョアン・ディフェイ(フランス)がラストリアルのレフトを難なく決め、この日の女子最高ヒートトータル14.94を記録した。

2位争いはより白熱し、スーチー・ヤン(CHN)がヒート序盤に6.77をマークし、WSLチャンピオンのキャロライン・マークス(USA)を抑え込んだ。

終盤、ヤンは波を掴んが、それを活かすことができず、マークスにプライオリティを譲った。このチャンスをマークスは無駄にせず、6.93をスコアして、マヤ・マテハ(メキシコ)とともに中国のヤンをリパチャージに送り込んだ。

ヤンにはまだリパチャージでチャンスがあるとはいえ、プライオリティをめぐるたったひとつの判断が、五輪出場権を失うことに繋がるなるかもしれない。

 

 

また東京2020オリンピアンのミゲル・トゥデラ(PER)、前田マヒナ(JPN)、レオン・グラッツァー(GER)、そして東京2020補欠出場のカルロス・ムニョス(CRC)を含む、他の多くのトップコンテンダーが今日敗退しイベントから姿を消した。

また、チェルシー・トゥアック(BRA)、ケオニ・ラサ(VEN)、ティアラ・ヴァン・デル・ハルス(NED)、ドワイト・パストラーナ(PUR)、レイチェル・プレスティ(GER)、ルアナ・シルバ(BRA)にとっても痛恨の結果となった。

 

アロンソ・コレア(ペルー)/ Photo: Jersson Barboza

 

シナリオが明らかになるにつれ、オリンピック出場権獲得のさらなる有力候補が現れる。

 

アロンソ・コレア(ペルー)、アンディ・クリエール(ESP)、ケフ・バトラー(NZL)、コディ・ヤング(CAN)、ジョアン・ドゥル(FRA)、ブライアン・トス(PUR)、マルコ・ミニョ(FRA)、セバスチャン・ウィリアムズ(MEX)がそれぞれ、男子のオリンピック出場枠の最有力候補であることがわかった。

 

リパチャージラウンドに残っている8人のサーファーにとって、残りの12人のサーファーがオリンピック出場権を獲得するのはより困難な道となる。現在WSL世界ランキング2位のジャック・ロビンソン(AUS)をリパチャージに送り込んだカウリ・ヴァースト(FRA)と共に、ウィリアムズは現在のポジションを喜んでいる。

 

「僕はベストと戦うサーフィンが大好きなんです」とウィリアムズが言った。「最高のサーフィンをするモチベーションが高くなるし、自分の才能を披露する機会を与えてくれると思う。オリンピック出場権獲得に近づくのはとてもエキサイティングなこと。あと一歩、あと1ヒートか2ヒートだ。ヒートが進むにつれて緊張してくるけど、プレッシャーの中ではとてもうまくやれると思う。相手が誰であろうと、常にベストを尽くすつもりです」。

 

スカイ・ブラウン Photo: Sean Evans
スカイ・ブラウンCredit: ISA / Jersson Barboza

 

スケートボード銅メダリストのスカイ・ブラウンが、サーフィンのオリンピック出場権獲得に近づく。

 

スカイ・ブラウン(イギリス)は、リパチャージ・ラウンド4でジャニール・ゴンザレス・エクスタバリ(ESP)を抑え、2度のISAワールド・ジュニア・チャンピオンで東京2020オリンピック代表の前田マヒナ(JPN)とパリ2024出場サーファーのヴァヒネ・フィエロ(FRA)を退けた。

 

20分間のヒートの最初の15分間、ブラウンはスコアを見つけることが出来なかった。残り5分を切ったところで、パークスケートボードのオリンピック銅メダリストであるブラウンは、7.17をスコアすると、すぐに3.17でバックアップし、4位から1位にジャンプアップした。

 

サーフィンとスケートボードの両方で2024年パリ大会への出場権を獲得するという目標に向け、ブラウンのヒートトップ通過は今大会初となった。今日の2回目のリパチャージ・ヒートで、15歳のブラウンは、資格獲得ラインにプッシュしている。

 

「確かにタフなヒートでした。」とブラウンが言った。「女の子たちはみんなリッピングしていました。波は本当にタフだったけど、超ストークです。最後の2本の波はあそこでゲットしたんだけど、でも何とか切り抜けてストークです。」

 

イーサン・ユーイングCredit: ISA / Jersson Barboza

 

イーサン・ユーイング(AUS)の比類なきテクニックは、2023 WSLワールドランキング2位の彼が、一連の強烈なバックハンド・ターンを披露し、イベントのシングルウェイブ・スコアと9.17をスコアした。信じられないようなサーフィンが披露される中、パーフェクト10が与えられなかった唯一の理由は、最後のワイプアウトだったようだ。

 

ガブリエル・メディーナCredit: ISA / Sean Evans

 

一方、3度のWSLチャンピオンであり、2010年ISA U/18ワールド・ジュニア・チャンピオンのガブリエル・メディーナ(BRA)は、男子メイン・ラウンド4のオープニングで、絶対的なエアショーを披露した。2本のハイエイトで今イベント男子最高のヒートトータル16.94をマークした。初日からメディーナは、自分の目標を明確にし、その計画に忠実であった。

 

「使命感に燃えている」とメディーナは言った。「この大会で優勝したいし、何が起こっても、それはそれでいいんだ。」

 

競技は明日から1箇所で開催。現地時間の午前7時30分(AST)日本時間の20時30分から男子リパチャージ・ラウンド6で再開される。

 

都筑有夢路 ©日本サーフィン連盟

リパチャージ・ラウンド6のヒート1では、日本の都筑有夢路はカミラ・ケンプ GER、レイラニ・マクゴナグル CRC、サノア・オリン CANと対戦。日本時間で今夜23時30分頃の予定。

 

日本最後の砦となった都筑有夢路がリパチャージ6へ勝ち上がる。女子4名のパリ五輪出場者が確定。

 

NAMINORI JAPAN 日本代表選手

 

男子:五十嵐カノア、稲葉玲王、コナー柄沢オレアリー
女子:松田詩野、都筑有夢路、前田マヒナ

 

大会名:2024 ISA World Surfing Games
主 催 :国際サーフィン連盟(ISA)
期間. :2024年2月23日〜3月3日
場所. :プエルトリコ

https://isasurf.org/event/2024-isa-world-surfing-games/