古川海夕がJPSA初優勝、グラチャン川合美乃里が有終の美を飾る。西慶司郎は2度目のグラチャン獲得。

古川海夕、川合美乃里、西慶司郎

宮崎県日向市の小倉ケ浜海岸で行われている JPSA ショートボード第5戦「さわかみ日向プロ」はDAY-3。今日がショートボードの最終日。波は昨日よりもアップのコシハラ。引きが9時20分なので、6時50分に女子のR-2からスタート。

 

 

その波は朝は良かったものの、引きいっぱいから上げに変わって、風がオンショアに。面を乱すと共に、波はサイズダウンという残念なコンディションに変化。セット以外はワイドでタルい波だから、技は入らず。最後は波の選択で勝敗が決まる形になった。

 

西慶司郎

 

まずは男子のグランドチャンピオン争いから。R-4に登場した西慶司郎。3人ヒートだったものの、自分のペースは崩さず、きっちり仕事をこなして1位で勝ち上がる。自力で今年度のグランドチャンピオンを獲得。2021年に続く、2度目のタイトルホルダーとなった。おめでとう!

 

森友ニ

 

その男子の結果。その西慶司郎は次のクォーターファイナルで、森友ニとデッドヒート。森の攻めにも動じず、最後に逆転劇を見せてラウンドアップ。ここ3年で常にグラチャン争いをしてきた経験からか。冷静に対処できるところが、今の西の強さ。

 

古川海夕

 

ところが、その西を止めたのが、セミファイナルで当たった古川海夕。古川は先攻逃げ切りで、ここまで勝ち上がってきた。波があれば、優先権が無くても果敢に攻めるサーフィン。スピードを武器にキレたサーフィンを魅せる。

 

西慶司郎

 

このセミファイナルでも古川がヒートをコントロール。西はニードが8.80ポイントまで追い込まれる展開。しかし、点の出る波を選べば、そこはノートリムで当てこんで追撃開始。しかし、古川は攻めの手を緩めず、再びバックアップを上げて、そのまま西に逆転を許さずタイムアップ。古川が大金星を上げて、ファイナルに進出となった。

 

 

塚本勇太
鈴木仁
増田来希

 

その古川の決勝の相手は、塚本勇太。塚本は鈴木仁、増田来希というスピードマスター相手に、野太いサーフィンで打ち負かしてきた。メリハリあるサーフィンを見せることができる正統派でもある。そのファイナルでは塚本が先に1本目に6.00ポイントを出してリード。

 

塚本勇太

 

ここから古川の攻めのスピードがアップ。ポテンシャルのある波が少ない中、怒涛の攻めを見せて、難なく逆転。塚本のニードは6.26ポイントとコールされる。逆転可能な点ということで、セットを待つ賭けに出た塚本。試合終了が近づく中、待った待った波にテイクオフ。キレイに2発当てこんで拳を握る。

 

古川海夕

 

ジャッジの裁定は試合終了後。海の中で、2人して結果を待つ。そこにMCからの5.75ポイントのコールで、逆転ならず。これで古川海夕のJPSAツアーの初優勝という結果で日向の大会は幕を閉じた。

 

古川海夕

 

その古川、実は腰を痛めていて、この大会には痛み止めの薬と湿布にテーピングと満身創痍で戦っていた。それだけこの大会に賭けていた気持ちの強さの勝利とも言える。おめでとう!そして、お大事に。

 

清水心春

 

続いて、女子。まずはローカルAMシードの清水心春。第1ヒートで川合美乃里、庄司莉花、鈴木莉珠と対戦。ここは川合がぶっちぎりの強さを見せて一抜け。2位争いとなる中、ここのところ成長著しい鈴木莉珠の攻めるサーフィンに軍配。僅差ながら清水はここで敗退という結果。

 

庄司莉花
庄司莉花

 

その庄司莉花。このヒートでは4位で敗退したものの、この同じR-2で芳田花瑚も敗退したために、今年度のルーキーオブザイヤーに決定した。おめでとう!

 

川瀬心那

 

女子の決勝は川合美乃里 vs 川瀬心那。鴨川大会でグラチャンが決まったものの、この大会を優勝して有終の美で終わらせたい川合。片や今シーズン、インドネシアのニアスでWSLのプロジュニアを優勝、先々週の徳之島のプロジュニアでも準優勝と好調をキープ。JPSAでの初優勝も狙う川瀬というマッチアップ。

 

試合は波がプアーな状況の中、川瀬が先に仕掛ける。波がこの状況なので、細かくポイントを積み上げる川瀬。アンダープライオリティでも波があれば乗るという作戦か。一方、川合は乗れば、点が出せるスキルを持つだけに波を待つ。

 

川合美乃里
川合美乃里

 

しかし、川瀬のリードに焦りも見えて、波に手を出すも単発の演技で点は伸びず。ジリジリと時間だけ過ぎて、タイムアップまで2分を切ったところで、川合が肩のある波にテイクオフ。ニードは6.35ポイント。ここで、ファーストはキレイに当てて、波がタルクなるところもつないで、インサイドまで。この演技に7.00ポイントがついて何と大逆転。これで川合は最終戦優勝、グラチャンにも花を添えることとなった。おめでとう!

 

さて、明日の26日からはロングボードの第4戦「さわかみ日向プロ」が28日まで行われる。こちらも今シーズンの最終戦。グランドチャンピオン争いもこの大会で決まる。

 

明日の選手集合は7:00AM。準備出来次第、試合がスタートする予定。ライブはAbemaから。
https://abema.app/k7sJ


 

JPSA ショートボード第5戦「さわかみ日向プロ」結果

 

優勝:川合美乃里、古川海夕
2位:川瀬心那、塚本勇太
3位:大村奈央、鈴木莉珠、西慶司郎、増田来希

 

男子

優勝:古川海夕 (2,000pts, ¥740,000)
2位:塚本勇太(1,720pts, ¥360,000)
3位:西慶司郎、増田来希(1,440pts, ¥210,000)
5位:森友ニ、川俣海徳、西優司、鈴木仁(1,280pts, ¥105,000)

女子

優勝:川合美乃里 (2,000pts, ¥320,000)
2位:川瀬心那(1,720pts, ¥150,000)
3位:大村奈央、鈴木莉珠(1,440pts, ¥85,000)
5位:太田絢、宮坂麻衣子(1,280pts, ¥50,000)
7位:松野杏莉、髙橋みなと(1,120pts, ¥30,000)

 

2023年ショートボードツアー
グランドチャンピオン
男子:西慶司郎 
女子:川合美乃里

2023年ショートボードツアー
ルーキーオブザイヤー:
男子:齋藤祐太朗 
女子:庄司莉花

プレゼンターは、さわかみグループ代表 澤上 龍 氏

 

優勝:古川海夕、川合美乃里
グランドチャンピオン西慶司郎、川合美乃里
ルーキーオブザイヤー:齋藤祐太朗、庄司莉花

 

 

古川海夕が悲願のJPSA初優勝。

 

古川海夕

 

「めちゃめちゃ嬉しいです。最初の2本か3本目まで全然波が分かんなくて、とりあえずプライオリティが回ってきたら、ちょっと待とうかなと思った時に、形良さそうなのが入ってきて、それを乗ったら良いスコアが出せたって感じでした。前のヒートまで(自分のライディングにジャッジが)点数を出してくれていたんで、相手に何点出されても、自信を持ってやろうって思っていました。

 

特に試合前に戦術を考えたり、波をずっと見たりするのをやめて、自分の好きなことをヒート前までやって、ゼッケン着た時にスイッチを入れるようにしたら、以外と気持ちが楽に試合ができるようになって結果につながってきた感じです。

 

去年のJPSAの日向の試合から、自分の勝てない原因を探していて、切り替えてみたら、それがハマったっていう感じですね。

 

 

クオーターファイナルまでは行けてたんですけど、マンオンマンに変な苦手意識があって、今回も心配だったんですけど、1回勝ったら気持ちが上がってきて、行けるかもって思っていました。

 

今シーズンを振り返ると、初戦の種子島で、1コケしちゃって、そこのポイントが結構低くて残り4戦で結果出したいなって思っていたんですけど、新島で3メンの時にエクセレントと7点持っていたのにインターフェアして負けて、で、上手く行かないなって思っていたんですけど、前回の鴨川で自分の調子が戻ってきて、今回もその勢いで頑張ろうと思ってやりました。

 

 

川合美乃里が今季2勝目。ファイナル終了間際の大逆転で有終の美を飾り、グラチャンに華を添える。

 

川合美乃里

 

「正直、もう無理だって諦めていた自分がいて。波も見えていなくて。でも最後の最後にチャンスが来て、波が見えた時には、これしかないって思いました。乗れて本当に良かったです。

最初は2本揃えようと思っていたんですが、もう無理だなって思っていいて。1本で揃えるつもりはなくて、でも初めてです、残り1分半とかで逆転したの。本当に初めてです。

 

あまり覚えていなくて。逆転した時もここなちゃん(川瀬)がプライオリティ持っていたんで、逆転されるかなと思っていました。座ってても意味ないんで、何かアクションは起こさないととは思っていて。漕いで漕いで漕いで、プライオリティがチェンジするのを待つしかないなって自分は思っていました。

 

 

最終戦で優勝できて本当に嬉しいです。お母さんといつも遠征に来ていて、最後良いところを見せれて、お仕事しているお父さんにも見せれて、ファンの方とか。それに麻衣子(宮坂)が靴を濡らしながらも自分のところに来てくれたのが本当に嬉しくて。みんな本当に優しくて嬉しいなと思って。本当嬉しいです。ありがとうございます。

 

去年も一昨年もランキングが2位だったので、今年は絶対に獲りたいという思いが強くて、プレッシャーじゃないですけど、自分で自分の首を絞めていたと思うぐらい追い込みすぎていた部分もありました。でも、やっと取れてお父さんとお母さんに良いとこ見せれて良かったです。ずっと応援してくれている皆様、JPSAのスタッフや運営の皆様に本当に感謝しています」

 

 

西慶司郎、2度目のグランドチャンピオン獲得。

 

西慶司郎

 

西慶司郎「体も凄く動いているのがウオームアップで分かっていて、あとは波に乗りさえできれば、パーフォマンスは絶対発揮できるって状態だったから、あとは波を追いかけに行こうかなって感じでしたね。

 

あまり緊張感とかはなくて、2020年の特別戦で優勝してからの成績が5位以下を取ってないんですよね。ここ3年ぐらい。クオーターに残れば(グラチャン)獲れるって聞いていたので、いつも通り普通に自分のやることさえやっていれば、自然と入ってくるものかなって思っていたので。焦らずやっていました。

 

1回目のグランドチャンピオンの時は、自分のパフォーマンスとか、試合に勝つということだけがグランドチャンピオンを取る近道かなと思って、その時は優勝なかったんですけど、今回2回目のグランドチャンピオンで開幕戦優勝してその勢いでグランドチャンピオンまで辿り着けて本当に形になったかなと自分の中では思っています。」

 

男子優勝:古川海夕
2位:塚本勇太
3位:西慶司郎
3位:増田来希
5位:森友ニ
5位:川俣海徳
5位:西優司
5位:鈴木仁

女子優勝:川合美乃里
2位:川瀬心那
3位:大村奈央
3位:鈴木莉珠
5位:太田絢
5位:宮坂麻衣子
7位:松野杏莉
7位:髙橋みなと

 

 

●ヒート表
  プロ本戦

 

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●ヒート表
ロングボード・プロ本戦

※波のコンディションや進行状況により変更されることがあります。大会当日は随時、会場インフォメーションを確認してください。

 

10月26日(木) DAY1
AM7:00 選手集合 準備でき次第競技スタート予定
MENS  R1 H1~H3
WOMENS R1 H1~H3
MENS  R1 H1~H8
WOMENS R1 H1~H4

10月27日(金) DAY2
AM7:00 選手集合 準備でき次第競技スタート予定
MENS  R3 H1~H8
WOMENS R3 H1~H4
MENS  R4 H1~H4
WOMENS R4 H1~H2

10月28日(土) DAY3
AM7:00 選手集合 準備でき次第競技スタート予定
MENS  QF H1~H4
WOMENS SF H1~H2
MENS  SF H1~H2
WOMENS FINAL
MENS  FINAL

 

 

■10/27 (金) ロングボード2日目
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■10/28(土) ロングボード1日目
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