田岡なつみがケリス・カレオパアを下す大金星。井上鷹もベスト8進出。ベルズ・ビーチ・ロングボード・クラシック

なつみと抱き合うケリス© WSL / Pierucki

ベルズビーチ、トーキー、ビクトリア州/オーストラリア(2023年9月1日金曜日) – バイオグラン・ベルズ・ビーチ・ロングボード・クラシック Presented by Rip Curlは、4~6フィートのスウェルの中、男女両ディビジョンのラウンドオブ16が終了。

 

 

ワールド・サーフ・リーグ(WSL)ロングボード・ツアー(LT)の国際色豊かなコンペティター達は、理想的とは言えないコンディションの中、世界最高峰である理由を見事に証明してみせた。

 

ホノルア・ブルームフィールド(HAW)© WSL / Sloane

 

ファイナルズ・デイ進出を心配する必要のないサーファーは、ホノルア・ブルームフィールド(HAW)で、彼女はLTに参加して以来、2015年の初出場以外、全てのイベントで少なくともクオーターファイナル進出を果たしている。3度の世界チャンピオンに輝いた彼女は、マヤ・グラセナップ(フランス)との対戦で、終始リードを保った。

 

ヒート4では、レイチェル・ティリー(USA)とアヴァロン・ガル(USA)が激しいバトルを展開。ヒートのターニングポイントとなったのは、ティリーのプライオリティーの下でガルが波を拾い、7.33(10点満点)をスコアした時。6.17のバックアップで、ガルは2015年のワールド・ロングボード・チャンピオンに僅差で勝利を収めた。

 

田岡なつみ© WSL / Sloane

 

田岡なつみ(日本)は、初日の調子をそのままに、ランキング・リーダーのケリス・カレオパア(HAW)と対戦。バックハンドでチャージするカレオパアがヒートを先攻。田岡は辛抱強く波を待つことに。

 

ケリス・カレオパア(HAW)© WSL / Sloane

 

ヒート後半にビッグセットを掴んだ田岡はノーズラインドをカービングターンをコンビネーションさせてインサイドまで波をメイク。6.50というヒートベストの高得点をマークし、逆転に成功する。

 

田岡なつみ© WSL / Sloane

 

残り時間は13分。ニードスコア4.01はカレオパアにとっては容易いスコアだ。当然のごとくカレオパアは5.17をスコアして逆転。

 

残り時間は5分。しかし田岡なつみのニードスコアは3.67。3分を切って波を掴んだ田岡は4.27をスコアして再び大逆転でトップに躍り出て、そのままタイムアップ。田岡なつみがハワイの強豪ケリス・カレオパアを倒して、見事クオーターファイナルへ勝ち進んだ。

 

なつみと抱き合うケリス© WSL / Pierucki

 


「勝てて本当に嬉しいです」と田岡。「ヒート前はとても緊張するのですが、自分自身に落ち着いてと言い聞かせて、自分のやりたいことをやりました。ビッグセットを2つほど逃しましたが、良いセットを待つことが出来たので良かったです。最高です。

 

田岡なつみ© WSL / Sloane

 

5ヒート前からヒートを見てたんですが、クリーンなセットも幾つか来ていたので、バンプのないクリーンな波を探していました。本当にこのヒート勝ちたくて、しっかり波を待って良い波を掴むことが出来ました。次も良い波乗って自分のペースで頑張ります

 

女子クオーターファイナルでは田岡なつみは、H3でアリス・リモイン(フランス)と対戦する。

 

井上鷹© WSL / Sloane

 

男子ラウンドオブ16では、H 2で井上鷹(JPN)は、ケビン・スクバーナ(USA)と対戦。スタートからビッグリエントリーで4.33をスコアした井上。パワフルなグーフィーフッターのスクバーナもバックハンドで応戦。4.77 と4.27をスコアして、トップを維持。

 

井上鷹© WSL / Sloane

 

じっくりとセットを待って、残り時間10分を切って、ビッグセットをつかんだ井上はノーズライドのコンビネーションからインサイドのスープセクションでビッグリエントリーをメイク。6.17 をスコアして大逆転。そのままトップでラウンドアップを決めた。

 

井上鷹(JPN)は、男子クオーターファイナルH1で、3度の世界チャンピオンであるテイラー・ジェンセン(USA)と対戦する。

 

井上鷹© WSL / Pierucki

16歳のワイルドカード、ランデン・スマレスがランキング・リーダーのカニエラ・スチュワートを撃破

 

ワイルドカードのランデン・スマレス(AUS)© WSL / Sloane
ランデン・スマレス(AUS)© WSL / Pierucki

 

メンズドローの2大アップセットの一人はランデン・スマレス(AUS)。この16歳のワイルドカードは、初日に現在の世界ランキング3位のトニー・シルヴァーニ(USA)をエリミネーション・ラウンドに送り込み、そして今日、メンズのラウンドオブ16のヒート5で、LTランキング・リーダーのカニエラ・スチュワート(HAW)を破るという衝撃的な番狂わせを引き起こした。

 

カニエラ・スチュワート(HAW)© WSL / Pierucki

 

スチュワートは早い段階でリードを奪い、ヒートの大半をコントロールし続けたが、スマレスの6.00(10点満点)のライディングがこの試合のハイ・マークとなり、30分のヒートの最後の3分の1は若きクイーンズランダーのものに。

 

2023年オープン&U/18オーストラリア・ナショナル・ロガー・チャンピオンのスマレスは、控えめな性格だが、この劇的な勝利の後、彼の顔から笑顔が消えることはなかった。

 

ワイルドカードのランデン・スマレス(AUS)© WSL / Sloane


「カレント・ナンバーワンを倒して、良いベルズでサーフィンできて本当に嬉しいです。「ちょっとトリッキーなコンディションだったけど、何とかやり遂げました。自分の実力を世界に示して、みんなが間違っていることを証明したかったんだと思います。」

 

エドゥアール・デルペロ(フランス)© WSL / Pierucki

 

男子で最も激しいバトルを繰り広げたのはエドゥアール・デルペロ(フランス)とロジェリオ・ジェイアール・エスキベル(フィリピン)。

 

デルペロは、できるだけ長くノーズをキープするためにチーター5を使うなど、序盤の長いノーズライドに集中。一方、エスキヴェルはベルズボウルのミドルセクションをタイトなフットワークで流し、短いノーズライドと力強いフィニッシュを披露。

 

ロジェリオ・ジェイアール・エスキベル© WSL / Pierucki

 

デルペロは勝利し、今日の最高ヒートトータルである14.70(20点満点)をスコア。2017年世界ランキング2位のデルペロは、2022年シーズンの一部を欠場した後、ここにいることに感謝している。

 

「2022年は大きな怪我を負い、サーフィン以外にも大変なことがあったので、コンテストに向けて自分のサーフィンを立て直そうとしています。今ツアーはレベルが高く、どのヒートが自分に有利に働くか、そうでないかは分かりません。でもジェイアール(エスキヴェル)戦は重かった』 とコメント。

 

 

 

ネクストコールは明日、9月2日(土)現地時間7:15am、7:35amスタート予定。現地時間の 2023年9月2日7時35分 は、日本時間の 2023年9月2日6時35分です。

 

 

男子ランドオブ16 結果:
HEAT 1:テイラー・ジェンセン(USA)14.33 DEF. カイ・エリス・フリント(AUS)4.23
HEAT 2:井上鷹(JPN)10.50 DEF. ケビン・スクバーナ(USA)9.04
HEAT 3:トニー・シルヴァーニ(USA)12.16 DEF. カイマナ・タカヤマ(USA)9.76
HEAT 4:カイ・サラス(HAW)12.84 DEF. リッチー・クレイヴィー(USA)9.27
HEAT 5:ランデン・スマレス(AUS)12.03 DEF. カニエラ・スチュワート(HAW)10.43
HEAT 6:エドゥアール・デルペロ(FRA)14.70 DEF. ロジェリオ・ジュニア・エスキベル(PHL)14.17
HEAT 7:デクラン・ワイトン(AUS)14.10 DEF. スティーブン・ソーヤー(RSA)10.87
HEAT 8:ベン・スキナー(イギリス)14.13 DEF. コール・ロビンス(USA)11.27

女子ラウンドオブ16結果:
HEAT 1:ホノルア・ブルームフィールド(HAW)13.17 DEF. マヤ・グラセナップ(REU)6.16
HEAT 2:メイソン・シュレマー(USA)10.20 DEF. ゾーイ・グロスピロン(FRA)8.97
HEAT 3:ソレイユ・エリコ(USA) DEF. キーニ・カヌロ(HAW)
HEAT 4:アバロン・ガル(USA)13.50 DEF. レイチェル・ティリー(USA)13.27
HEAT 5:田岡なつみ(日本)10.77 DEF. ケリス・カレオパア(HAW)10.17
HEAT 6:アリス・リモイン(フランス)9.04 DEF. タリー・ホワイト(AUS)8.50
HEAT 7:ソフィア・カルヘイン(HAW)11.44 DEF. キラ・モルナー(AUS)10.04
HEAT 8:クロエ・カルモン(BRA)13.67 DEF. ケイトリン・ミケルセン(USA)9.60

男子クオーターファイナル・マッチアップ:
HEAT 1:テイラー・ジェンセン(USA)対井上鷹(JPN)
HEAT 2:トニー・シルヴァーニ(USA)対カイ・サラス(HAW)
HEAT 3: ランデン・スマレス(AUS ランデン・スマレス(AUS)対 エドゥアール・デルペロ(FRA)
HEAT 4:デクラン・ワイトン(AUS)対 ベン・スキナー(GBR)

女子クオーターファイナル・マッチアップ:
HEAT 1:ホノルア・ブルームフィールド(HAW)対メイソン・シュレマー(USA)
HEAT 2:ソレイユ・エリコ(USA)対アヴァロン・ガル(USA)
HEAT 3:田岡なつみ(日本)対 アリス・リモイン(フランス)
HEAT 4:ソフィア・カルヘイン(HAW) vs. クロエ・カルモン(BRA)

 

バイオグラン・ベルズ・ビーチ・ロングボード・クラシックは、2023年8月30日(水)から9月2日(土)まで開催。大会の模様は、WorldSurfLeague.com、WSLのYouTubeチャンネル、無料のWSLアプリで生中継されます。

 

Bioglan Bells Beach Longboard Classic

Presented By Rip Curl

Bells Beach, Victoria, Australia