サーフシティ・エルサルバドル – 2023年6月3日 2024年パリオリンピックの選考大会である2023年サーフシティ・エルサルバドルISAワールド・サーフィン・ゲームズ(WSG)は大会4日目。
東京2020オリンピアンで2010年ISAワールド・ジュニア・チャンピオンのガブリエル・メディーナ(BRA)は、ダブルオーバーヘッドの波のオープニング・セクションで巨大なエアリバースで8.83をスコア。4日間を通して、3度目のメンズのベスト・ナンバーを獲得した。メディーナの勢いは止まらない。
また女子では、オーストラリアのエリー・ハリソンがエル・スンザルのロングウォールで素晴らしい演技を披露し、このイベントのシングルウェーブのハイスコアである9.50と、キャロライン・マークス(USA)と並ぶこのイベントのハイエストヒートトータル(17.67)を獲得した。
またエリン・ブルックス(CAN)、カイラニ・ジョンソン(INA)、ルアナ・シルバ(BRA)は、女子のリパチャージ・ラウンドでエル・スンザルの大波の中から最高の波を選び、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、ジョアン・ディファイ(FRA)、松田詩野(JPN)はメインラウンドでラ・ボカナの難しいコンディションを攻略して高得点を手に入れた。
スウェルは一晩で6フィートレンジまでサイズアップ。波乗りジャパンにとっては、ここからが戦いだ。タフなコンディションとなった早朝のラ・ボカナで男子ラウンド3 では、ヒート1で稲葉玲王と脇田泰地 が同じヒートとなり、イド・アーキン ISR、ケオニ・ラサと対戦。
ハワイノースショアで鍛えたビッグウェイブのスキルを持つ稲葉と脇田。オープニングライドをつかんだのは稲葉玲王。レフトのビッグセットを掴み、カービングのコンビネーションでインサイドまでつなぎ、4.33をスコアしてヒートを開始。ノースショアで育った脇田も、しっかりとしたビッグマニューバーを描き、4.83をスコアしてスキルの高さをアピールする。
後半に入り、稲葉は、ライトのダブルオーバーの波をキャッチ。深いボトムターンからポケットで板を蹴り出し、大きなスプレーをあげる。最後はクローズセクションに飲み込まれてしまうも5.67とトップスコアを塗り替え1位に躍り出る。
続けて脇田もアウトサイドからビッグレフトをキャッチ。バンピーセクションをクリアし、クリティカルなターンでインサイドまで繋ぎ3.60をスコアして2位のポジションに。最後までチャージして追い上げる3位のケオニを振り切り、波乗りジャパンの稲葉と脇田がワンツーでラウンド4へと勝ち進んだ。
「波がでかくなって、エンドセクションもパワフルで、メイクするのが難しいんで、できるだけエンドの前でターンするようにしてました。最後バックサイドは間に合わなくて、こけちゃったんですけど。男子全員でファイナル行って、金銀銅をとります。」
五十嵐カノア はヒート12で、ギアロイド・マクダイド IRL、アラン・クレランド MEX、ギルヘルム・フォンセカ PORと対戦。カノアはスタートから5.00をスコア。ヒート後半まで2位を強いられる展開となるも、しっかりと最後は6.33をスコア。トップに躍り出てラウンドアップを決めた。
前田マヒナは、女子ラウンド3ヒート1でCTサーファーのサリー・フィッツギボンズ AUSとソフィー・マッカロク AUS、ガラジ・サンチェス ESPと対戦。ハワイのビッグウェイブでスキルを磨いてきた前田はインサイドの難しいリエントリーをメイクするなど、6.13と5.50をスコアして善戦。しかし二人のCTサーファーを前に3位となりリパチャージへ回った。
オリンピック銅メダリストの都筑有夢路は、ヒート3 で金メダリストのカリッサ・ムーア USA、オリンピアンのレイラニ・マクゴナグル CRC、ドミニク・バロナ ECUと対戦。
都筑はスタートからバックハンドで4.43をスコア。3位でヒート終盤を迎え、優先権を持って掴んだ波でワイプアウト。この時にボードにクラックが入るアクシデントが発生し、満足なライディングができず、4位でフィニッシュ。都筑もリパチャージに回った。
松田詩野は、ヒート9で中国の新星ヤン・スーチー、カミラ・ケンプ GER、ペイジ・ハレブ NZLと対戦。ヒートはヤンがバックハンドでソリッドなターンで2本のスコアを揃えてリード。
松田はビッグセットを掴み、インサイドでソリッドなりエントリーを決めて6.50という高得点でスタート。後半に入り、1本目と同じような素晴らしい波を掴み6.20をスコア。トップに躍り出る。そのままヒートをリードし続けて見事1位でラウンドアップを決めた。
前回は東京オリンピックの最終選考大会として訪れたエルサルバドル。その時は内定を得ながらも日本代表から外れた松田。その悔しさをバネに、血の滲むような努力を重ね、自分のサーフィンをパワーアップしてきた。その成果が本当に現れていると感じる。
「日本チームとして、私たちはとても集中しています 」と松田は言った。「私たちはチーム一丸となっています。みんなエネルギーに満ち溢れていて、チャレンジ精神旺盛です。私たちは良いポジションにいると思います。」
明日も現地時間6/04(日)08:00、日本時間6/04(日)23:00よりラ・ボカナで男子メインラウンド4。エル・スンザルで女子リパチャージラウンド3から再開される。がんばれ!日本!
男子ラウンド4では、ヒート1で稲葉玲王がポルトガルのフレデリコ・モライス、コディ・ヤング(CAN)セバスチャン・エルナンデス(MEX)と対戦
脇田泰地は、ヒート2でブラジルのガブリエル・メディーナ、ビリー・ステアマンド (NZL)、テバ・ブーチュガ (MAR)と対戦。
五十嵐カノアは、ヒート6で南アフリカのジョーディ・スミス、フランスのマキシム・フスノット、カウリ・ヴァーストと対戦する。
女子リパチャージR4ヒート1には前田マヒナ、ヒート4に都筑有夢路にクレジット。(明日は女子のリパチャージR4は行われない予定)
女子ラウンド4 のH5で松田詩野は、CTサーファーのジョアン・ディフェイ、ニカラグアのカンデラリア・レサノと対戦。(明日は女子のラウンド4は行われない予定)
Day5試合開始
現地時間6/04(日)08:00より
日本時間6/04(日)23:00より
稲葉玲王
Main R4 Heat 1 La Bocana Red
現地時間6/04(日)08:00より
日本時間6/04(日)23:00より
脇田泰地
Main R4 Heat 2 La Bocana Blue
現地時間6/04(日)08:20より
日本時間6/04(日)23:20より
五十嵐カノア
Main R4 Heat 6 La Bocana Green
現地時間6/04(日)09:40より
日本時間6/05(月)00:40より
■2023 SURF CITY EL SALVADOR ISA WORLD SURFING GAMES
名 称:2023 SURF CITY EL SALVADOR ISA WORLD SURFING GAMES
主 催:国際サーフィン連盟(ISA)
期 間:2023年5月30日(火)~6月7日(水)※現地時間
開催地:El Sunzal / La Bocana, El Salvador
■日本代表NAMINORI JAPAN 派遣選手
男子
五十嵐カノア
稲葉 玲王
脇田 泰地
女子
都筑 有夢路
前田 マヒナ
松田 詩野
■大会中の情報
大会期間中は下記にて随時経過や結果を更新していきます。
ISA HP https://isasurf.org/event/2023-world-surfing-games/
NSA HP NEWS https://www.nsa-surf.org/news/
NSA Facebook https://www.facebook.com/nsasurf/
NAMINORI JAPAN Instagram https://www.instagram.com/naminori_japan