リベイラ・ド・イーリャス、エリセイラ/ポルトガル(2022年10月3日月曜日)ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2022年チャレンジャー・シリーズ(CS)第5戦「EDP Vissla Proエリセイラ」は大会2日目。
男子のラウンドオブ96ヒート19から再開。女子ラウンドオブ64の12ヒートまでが終了した。
リベイラのグラッシーな3フィートのコンディションでは、女子のトップシードが登場、ラウンドオブ64の最初の12ヒートで勝利を収め、期待通りのパフォーマンスを披露した。またトリッキーなコンディションに逆転劇が多く見られた。
その中でも、昨年のこの場所で最強のパフォーマンスを披露した昨年のイベント勝者のルアナ・シルバ(BRA)とハワイのベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)は、輝かしいディスプレイで自分の価値を証明。
ソフィー・マカロック(AUS)、ケイトリン・シマーズ(USA)、モリー・ピックラム(AUS)もエリセイラでのファースト・ヒートをクルージングし、その圧倒的なフォームをキープし続けた。
また、グーフィーフッターはバックハンド・マジックを見つけ、これまでのイベントの中で最もビッグなスコアを記録。ヴァヒネ・フィエロ(フランス)、松田詩野(日本)、そして特にサラ・バウム(南アフリカ)は、ポケットでのアグレッシブなターンでイベント初のエクセレントナンバーを獲得した。
男子ラウンド1のヒート22に登場した小林 桂は、ガティエン・デェラヘイ、ジョエル・ヴォーン、マイカイ・バーダインと対戦。小林 桂はスタートから得意のレイバックスナップを炸裂させ、6.33 をスコア。5.77でバックプアップし2位でラウンドアップ。
ヒート21の稲葉玲王、ヒート23の脇田 泰地はハイタイドのソフトウェイブに手を焼き、良い波を掴めずに、両者ともまさかの初戦敗退となった。
女子のラウンド1ヒート2で前田マヒナと黒川日菜子が、ヴァヒネ・フィエロ、レティシア・カナレス・ビルバオと対戦。
黒川は前半から好調にサイズのある波を掴み的確な技を組み入れてスコアを重ね、2位のポジションをキープ。前田は波とのリズムが合わずに3位から4位へ。
タヒチのヴァヒネが頭ひとつ抜け、僅差の2位争いの展開となった黒川とビルバオ。ラストウェイブで黒川がミスする一方でビルバオはスコアを伸ばして逆転。黒川は3位に転落して悔しい敗退となった。
ヒート3で松田詩野は、ソフィー・マッカロク、キーリー・アンドリュー、ポーリン・アドと対戦。松田はスタートから好調なバックハンドサーフィンを披露。エリセイラの波が松田のサーフィンにフィットしている。
7.67というエクセレント・レンジのスコアでヒートを開始した松田はすぐにバックアップを5.50としてヒートを終始リード。しかしヒート終盤にソフィに逆転されて2位となるも、そのままラウンドアップを決めた。
ヒート7で都筑有夢路は、サラ・バウム、ゾーイ・ベネデット、チェルシー・トゥアックと対戦。都筑はヒート後半に入り、インサイドでダブルアップする波を掴み、ビッグスナップと素晴らしいカービングで7.17をスコア。2位となるも、逆転され3位へ。
ニード4.86で掴んだラストウェイブでは4.13と僅かに足らず惜しくも3位敗退。33位でフィニッシュ。現在ランキング16位というポジションをキープしているだけに手痛い敗退となった。
ヒート9で脇田紗良は、モリー・ピックラム、アリアンヌ・オチョア、アン・ドス・サントスと対戦。ヒートはピックラムが7.00という高得点でヒートを開始。ヒート後半に4位を強いられた脇田は、カービングとリエントリーのコンビネーションで5.77をスコア。
僅差ながら残り時間10分を切って脇田がトップに躍り出る。しかし残り3分ピックラムが3位からトップに。2位となる脇田。そしてオチョアが終了間際のラストウェイブで6.17 をスコアして逆転。脇田も波を掴むもスコアを伸ばせず。脇田は3位で悔しい敗退となった。
ヒート11で野中美波が、ブロンテ・マコーレー、ラウラ・ラウプ、ガラジ・サンチェス=オトゥンと対戦。CTサーファーのブロンテがヒート前半を苦戦する中、野中美波はカットバックとリエントリーをコンビネーションさせて5.10と3.67をスコアしてトップに躍り出る。
後半に入り、トップスコアを5.83と塗り替えて順調にリードを広げていく野中。しかしヒート終盤に入り、マコーレーがバックハンドで素晴らしいマニューバーを披露。6.83をスコアして一気にトップに躍り出て巻き返す。
野中もそれに対抗してシャープなレイバック・スナップで6.00をスコア。再びトップに躍り出る。しかしマコーレーがCTサーファーの意地を見せて6.90をスコアして逆転。
最終的にマコーレー1位、野中2位で勝ち上がったと思った。しかしガラジ・サンチェスがラストウェイブでまさかの6.70 をスコア。野中は終了間際の激しい戦いに敗れ、今大会から姿を消すこととなった。
今日は、終了間際の逆転負けを食らった日本女子。それぞれが好調なサーフィンを見せていたが、蓋を開けてみたら松田詩野だけのラウンドアップという悔しい結果となった。
ノーマークの選手の最後まで諦めないハングリーな戦い方にやられた日本。今後の課題となるのか。
明日試合が再開されれば、ヒート13で松永莉奈が、ニッキー・ヴァン・ダイク、テッサ・タイセン、カミラ・ケンプと対戦。
また男子ラウンド2がスタートとなれば、H6に五十嵐カノア。H7に和井田理央、H10に村上舜、H12に小林桂が登場する。がんばれ!日本!
結果と今後のヒートについてはイベントサイトをご覧ください。