浜瀬海、開幕3連勝で3度目のグラチャン確定。井上桜がJPSA初優勝。茅ヶ崎ロングボードプロ最終日

優勝した井上楓と浜瀬海

JPSA ロングボード第4戦「クリオマンション 茅ヶ崎ロングボードプロ」DAY-3。昨日までの日程で終了できなかったため、予備日を使用して本日が大会最終日。

会場は秋晴れの晴天。午前中の風は北東のサイドオフ。波は台風14号からの南東ウネリがバッチリ入って、モモコシでセットでハラというサイズ。セット間はあるもののクリーンな波も入る。

 

ただ、昼前にはオンショアに変わり、面を乱す。さらに干潮に向かうことで、ブレイクは続いているものの波は様変わり。つながり気味のインサイドブレイクに選手も翻弄される結果となった。

 

カリフォルニア、プーケットと海外遠征をこなし仕上げてきた吉川広夏。
昨日パーフェクト10をスコアした田岡なつみだったが

 

まずは女子から。ファイナルに進んだのは、吉川広夏、田岡なつみに井上楓、桜の姉妹。グランドチャンピオン経験者で今は女子のツートップに、新鋭の井上姉妹が挑んだ。

 

兄直伝のソールアーチを見せる井上楓
ファイナルは後半に調子を上げていった井上桜

 

その決勝は吉川、田岡の優勢かと思いきや、井上姉妹が後半から追撃する混戦模様。戦いは6点台の攻防となり、6点後半を2本揃えた井上桜がリード。吉川、田岡も試合終了直前にセットをつかんで仕掛けるが、逆転はならず。井上桜のJPSA初優勝が決まった。

 

ファイナルはスタートから9ポイントをスコアし、下位の選手をんコンボに追い込んだ浜瀬海
ラストライドで8.33をスコア。最後まで浜瀬を追い詰めた井上鷹。

 

男子決勝は浜瀬海、井上鷹に堀井哲、武川慎の4人。ここは浜瀬が試合開始でエクセレントの9.00ポイントを叩き出してリード。さらに浜瀬は4本目に7.43ポイントで、トータル16.43ポイントとして、ほぼ試合を優位に進める。

 

今回、得意のヴァーティカルを封印しネオ・スタイルが波に完全にマッチしていた堀井哲
戦術を学んでいるという武川慎。磨かれたテクニックにタクティクスが加わり今後が戦いが楽しみだ

 

後半にエンジンのかかった井上鷹がグッドスコア、エクセレントを立て続けに出すもニードには届かず。これで浜瀬の優勝が決まり、開幕3連勝とぶっちぎりの強さを示した。

 

 

優勝:井上桜、浜瀬海
2位:、吉川広夏、井上鷹
3位:田岡なつみ、堀井哲
4位:井上楓、武川慎

プレゼンター:1位は 左から明和地所(株)原田英明社長、柾木太郎 茅ヶ崎市議会議員、佐藤光 茅ヶ崎市市長。4位、3位、2位は 明和地所(株)原田英明社長

 

男子
優勝:浜瀬海 (¥350,000)
2位:井上鷹 (¥170,000)
3位:堀井哲 (¥100,000)
4位:武川慎 (¥ 80,000)
5位:中山祐樹、小熊海ノ介(¥ 60,000)

女子
優勝:井上桜 (¥ 90,000)
2位:吉川広夏 (¥ 50,000)
3位:田岡なつみ (¥ 40,000)
4位:井上楓 (¥ 30,000)
5位:小林恵理子、菅谷裕美(¥ 20,000)

 

また、優勝者にはスポンサーの明和地所様から10万円の商品券が授与された。

 

 

浜瀬海、開幕3連勝で3度目のグラチャン確定。

 

浜瀬海

どんなセクションでも技を仕掛けることができるのが、強さの秘訣。開幕から3戦続けての優勝で、今年度のグランドチャンピオンが確定。2017年、2018年に続く3回目となる栄冠だ。おめでとう!

 

 

「最後、巻き返されたかなと思ったんですけど、良かったです。1本目から9.0はラッキーでした。ファイナルはとにかく波を見つけて、自分のサーフィンをして、良い波に乗ろうと思っていました。

 

 

ファイナル最後の井上選手とのやりとりに関しては

「自分がサードプライオリティを最後に持っていて、井上選手がフォースプライオリティで、自分が行くか行かないか迷ったんですけど、海の中では伸びてきそうな感じで、井上選手に乗らせたら(点数を)出されちゃうだろうなって思って、自分が行ったら、今度は井上選手がファーストプライオリティになっちゃって、最後に井上選手が良い波乗られちゃいました。」

 

「自分の中でもモヤモヤ感というか、そこが完璧じゃなかったのかなって思ってます。あそこは自分が波を乗らないほうが良かったですね。」

 

 

 

今大会に関しては「やってた自分が楽しかったです。宮崎ももちろん行きます。今回3回目のグランドチャンピオンを獲得できました。みなさんのおかげです。ありがとうございました。最終戦も優勝して、4連覇が目標です。引き続き応援よろしくお願いします。」と熱いメッセージで締め括った。

 

 

14歳の井上桜、JPSA初優勝の最年少記録を更新

 

本当に仲の良い井上3兄弟。妹の桜の初勝利を祝う


井上桜

天性の才能か。荒削りながらもハングファイブ、テンを引っ張ることができるのも、バランス感覚が長けているから。さらにエンドセクションの処理も上手くリカバリーできるようになったことが勝因。JPSA初優勝!おめでとう!

 

 

「最初は全然乗れなかったんですけど、最後に乗れて良かったです。姉と二人でワンツー行こうかなって思ったんですけど、姉の方が上手く乗れなかったようなので、一人で頑張ろうかなって思いました。

今年の最終戦で優勝できて良かったです。(SUPの世界選手権に出場のため、国内の試合は今回が最後)皆さん本当にありがとうございました。」と喜びのコメント。

 

今回5位となり復活の狼煙を上げた菅谷裕美。ノーズライドの安定感が増した。

 

ここ数年、JPSA女子ロングは田岡なつみ、吉川広夏という二大巨頭の大きな壁が立ちはだかっていた。その差は明らかで、どちらかが優勝するという試合が続いてきたが、今回、井上桜がついにその牙城を崩した。

 

しかも14歳。姉の楓も4位入賞を果たし、素晴らしい戦いを見せてくれた。菅谷裕美も5位入賞し、復活の狼煙を上げ、女子ロング全体のレベルもアップして今後が非常に楽しみだ。

 

 

最後は赤いバンダナで登場しスタイルを見せた小熊海ノ介。今回SFで敗れ5位でフィニッシュ。
長身を生かしたサーフスタイルで今回SFまで勝ち上がった中山 祐樹。浜瀬と井上の前に敗れた。

 

浜瀬海のグラチャンが開幕3連勝で決まってしまったが、男子に関してもたの選手たちのレベルがアップして、非常に見応えのあるヒートが多かった茅ヶ崎。

 

今回ファイナル進出を果たし、ルーキーオブザイヤーが確定した武川慎をはじめ、中山祐樹、小熊海ノ介が活躍。ベテラン勢を脅かす存在となり、男女共シーズン後半戦に入り盛り上がりを見せている。次回の宮崎での最終戦も楽しみになってきた。

 

昨年の茅ヶ崎ではファイナルまで勝ち上がった小林恵理子。今回は5位でフィニッシュ。
茅ヶ崎最後の砦となった増山 翔太だったが惜しくR5で敗退。
昨日のラウンド4ではエクセレントをスコアした柳本 聖真。惜しくもR5敗退。

 

 

 

【Surfing for all がんばろう日本!】
JPSA2022 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ロングボード第3戦

クリオマンション 茅ヶ崎ロングボードプロ

期日/9月14日(水) ~ 9月15日(木) 予備日:16日(金)
会場/神奈川県茅ヶ崎市 茅ヶ崎パーク(ヘッドランドビーチ)
JPSAオフィシャルサイト:http://www.jpsa.com/