2022 ISA World Surfing Games 並びに2024パリオリンピックに向けた、日本サーフィン連盟の強化部記者会見が行われた。

2022 ISA World Surfing Games 並びに2024パリオリンピックに向けた、日本サーフィン連盟の強化部記者会見が2022年9月6日(火)にオンラインで行われ、2024パリオリンピックの出場資格クオリフィケーションについて日本サーフィン連盟 副理事長    井本公文氏から説明があった。

 

一般社団法人日本サーフィン連盟 井本公文副理事長

 

○出場選手は、男子24名、女子24名。東京オリンピックから男女と4名増えて、24名。男女合わせて48名が選出される。IOCの当初の発表では、22名だったが、ヒートは4人ヒートで割り切れないため、24名ということに変更になった。

○各国オリンピック委員会(NOC)ごとに、男女各2名のサーファーが上限。しかし、2022年、2024年のWSGの優勝チームにはこの制限に例外が設けられ、1つの出場枠が獲得できる。

 

2024年パリオリンピックのクオリファイの優先順位は8つあり、東京五輪同様にトップはCTの上位選手。東京五輪のクオリファイプロセス同様、階層順で決定される。

○それぞれの国内NFによって代表ームに選ばれた全てのサーファーは、オリンピック出場資格を得るために、2023年と2024年のWSGに出場する必要がある。要件の最終的な詳細は、ISAとIOCによって検討されている段階。

 

2024パリオリンピック・クオリファイの優先順位

 

○1. 2023年CTの上位選手、男子10名、女子8名

○2. 2023年WSGの大陸別に選出された男女各4名。アフリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニアの男女各上位入賞サーファー。

○3. 2023年パンアメリカンゲームスの男女各1位

上記2 . 3は同じ大陸枠となるが、アメリカ大陸はパンアメリカンゲームスからの選出。東京大会では、この大陸枠の優先順位が低かったため、WSGでの大陸枠では暫定決定となっていたが、2023年の大陸別枠を獲得した選手は、その場でパリ五輪出場が決定する。

○4. 2024年WSGの男子1位〜5位、女子1位〜7位。

東京大会では、男子4名女子6名だったが1名ずつ追加になっている。

 

○5. 2024年WSGの男女別の優勝チーム。
○6. 2022年WSGの男女別の優勝チーム。

通常 ワールドサーフィンゲームス(WSG)では、男子3名女子3名男女6名の合計で国別順位を決定するが、2022年のWSGからは、男子女子別々の選考となり、男子の優勝チームには1枠、女子の優勝チームに1枠が与えられることとなる。

この5 . 6は選手でなく各国に1枠与えられ、国が出場選手を決めることになる。

 

○7. 開催国枠。開催国であるフランスは男女各1枠が保証される。しかし、1~6までの階層でフランス選手がクオリファイした場合、その枠は2024年WSG参加資格のあるサーファーの中で最もランクの高い選手に割り当てられる。

 

○8. ユニバーサリティ枠。今回初めて資格を有するNOCに男女各1名の出場枠が与えられる。この出場枠の資格基準はチョープーの波質を特別であるといこうとから設置されたもの。

的確なサーファーがいない場合、選手枠は2024年WSGから最高ランクの適格なサーファーに再分配される。この枠の完全なプロセスと選考基準は後日IOCが通知される。

 

 

2022WSGの男女別優勝チームを目指して取り組んで行きたい。

 

 

宗像富次郎氏

 

副理事長 宗像氏 からクオリフィケーションの感想が述べられた。「クオリフィケーション基準は複雑である状況ではありますが、よく読んでいきますと1-6が日本に与えられる出場枠。その中で最大で男女各3枠と機会が増えたと感じています。

 

最終的にパリオリンピックでは、合計6人を日本から送り出していくための強化を進めていきたい。まずは6番の2022WSGの男女別優勝チームを目指して取り組んで行きたい。」

 

特定強化指定選手を中心にタヒチ合宿を行う予定

 

NSA副理事長の井本公文氏

 

副理事長 井本氏が、このクオリフィケーションに対して、どのように強化していくのかについて説明。

 

「2024年パリ大会で開催されるタヒチ・ チョープーは、6フィート(約4メートル)くらいの恐ろしく底ボレする巨大なスラブ波として知られている場所です。

 

その波に対応すべく2024、2028に向けた強化戦略プランをJOCとともに作成しております。その強化戦略プランに則って、行っているのが現状でございます。

 

まずは枠の獲得が絶対条件です。東京大会は違い、タヒチの場合は、波への対応が非常に重要で海外経験値を上げることが重要だと思っております。

 

 

2024、2028に向けた強化戦略プランをJOCとともに作成

 

特にタヒチの波に乗れる選手の選定と、波に慣れる事が早急に求められます。しかしタヒチの波にチャレンジした選手が少ないのが日本の現状です。そのためにタヒチを含めた海外派遣、多くの経験値を積む、そして、その場所でのトレーニングを行う事がメインとなっています。

 

2024に向けた特定指定選手の絞り込みを2023年に行い、その絞られた特定強化指定選手を中心にタヒチ合宿を行う予定となっております。また同軸で2028年に向けた強化指定選手を揃え、海外遠征と育成を行っていきたいと思っています。」

 

 

 

 

2022 ISA WSGについて副理事長 井本氏 が説明。「オリンピックの選考大会ということで50カ国以上の参加を予定しています。ブラジル、アメリカなど多くの国が、この出場枠を取るために、開催地として立候補したのですが、ISAの決定により、アメリカ ハンティントンでの開催が決定しました。

 

アメリカ ハンティントンは2028年ロス五輪の誘致を行っている。市が全面的にバックアップを行って行う大会です。USオープンまでではないんですが、2019年の宮崎で行った宮崎サーフィンゲームスISAのような大会設計をしているということです。枠を取るための多くの有望選手がでると聞いております。」

 

名 称:2022 ISA World Surfing Games
主 催:国際サーフィン連盟(ISA)
期 間: 2022年9月16日(金)~9月24日(土)※現地時間
開催地:Huntington Beach, California, USA
出場選手:各国男女3名まで
放送:ISA特設サイトでLIVE放送

 

 

ISA日本代表チーム 派遣メンバー選考基準

 

 

 

「今回、男子:五十嵐カノア、村上舜、上山キアヌ久里朱、女子:松田詩野、都筑有夢路、前田マヒナが、サーフィン日本代表NAMINORI JAPANに決定しました。

 

目標はあくまでも今回の世界選手権で、国別の男女1位を取り、1枠づつ増やしていくことを目標にしており、今考えられるベストな選手団となっております。今回の選考基準は3つのカテゴリーで選考しています。」

 

1つ目のカテゴリーは2021年度WSLトップの選手として、五十嵐カノア CT8位、松田詩野 CS17位。

2つ目のカテゴリーは 第3回ジャパンオープン優勝者として村上舜、都筑有夢路。

最後は、強化部推薦。ISAの過去実績や現状をみて、上山キアヌ久里朱は、現時点 CS77位、ハンティントンで2018年に行われたISA世界ジュニアで優勝しており、現場の波、環境に慣れている。

前田マヒナは、昨年のISAで日本人トップの8位。今年のCSランキング20位と上位の成績であることで6名が選考された。

大原洋人は内定を出していたが、本人より腰の怪我が完治しないという、本人からの申し出により辞退することになった。

 

 

下記にて随時経過や結果を更新していきます。