イマイカラニ・デヴォルトが最高得点をマーク。五十嵐カノアは惜しくも敗退。USオープン大会4日目。

イマイカラニ・デヴォルト(HAW)は、今日素晴らしいパフォーマンスを披露した。Credit: © WSL / Morris

カリフォルニア州ハンティントンビーチ(2022年8月2日火曜日)-ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャレンジャーシリーズ(CS)の第4戦である「VANS USオープン・オブ・サーフィン 」は大会4日目。

 

ハリケーン・フランクが5~7フィート、時にはそれ以上のスウェルでパワーアップし、ハンティントンのサウスサイドピアは強力なカレントが発生し、ハードなコンディションとなった。

 

本日は男子のR2のラウンドオブ48とR3のラウンドオブ24がヒート4まで開催。女子の試合は予定通りオフとなった。

 

 

 

午後のラウンドオブ24では、元チャンピオンシップ・ツアー(CT)のイズキール・ラウ(HAW)とイマイカラニ・デヴォルト(HAW)が、ワールドクラスの才能を持つマテウス・ハーディ(BRA)と対戦し、ハイレベルな戦いを演じた。

 

イマイカラニ・デヴォルト© WSL / Ryder

 

マウイ島出身のデヴォルトは、ハンティントンビーチのウォールにヘビーフットなフォアハンドを繰り出し、エクセレントの8.17(10点満点)を含む15.17(20点満点)のヒートトータルをスコアした。

 

 

イマイカラニ・デヴォルト© WSL / Ryder

 

「2つの良いスコアを出せて、解放されたような気分でした」とデヴォルトは言った。「今日の最高得点とは、驚きです。あのヒートでは、5点台のライディングを2本決めた選手を見ただけで、何も期待せずに臨んだので、より大きなセットを狙っていた。それが作戦で、運良く2本見つけることが出来ました」

 

リアム・オブライエン© WSL / Ryder
リアム・オブライエン© WSL / Ryder

 

また、レオナルド・フィオラバンティ(ITA)、マテウス・ハーディ(BRA)、ガティエン・デラヘイ(FRA)など、チャレンジャーシリーズのトップ10選手が敗退する中、1年目は怪我に悩まされ出場できなかった元CTルーキーのリアム・オブライエン(AUS)は、コール・ハウシュメンド(USA)、ラムジ・ブキアム(MOR)、イアン・ジェンティル(HAW)、イーサン・オズボーン(USA)らと共にその実力を発揮した。

 

 

男子ラウンド2では、日本勢が登場。H2に小林桂(USA)、H6五十嵐カノア、H8村上舜、上山キアヌ久里朱、H11脇田泰地がクレジットされた。

 

H2の小林桂は後半にバックハンドでロングバレルを狙うも、あと一歩のところでメイクできず。終盤にはフォアハンドのレイバックスラッシュで4.00をスコアしたが4位で敗退となった。

 

五十嵐カノア© WSL / Morris

 

H6の五十嵐カノアは、コール・ハウシュマンド、トリスタン・ギルボー、カイアス・キングと対戦。カノアはスタートからバックハンドで5.33をスコア。続けてバックハンドのロングフローターとインサイドのスラッシュバックで4.60をスコア。ヒートをリードする。

 

コール・ハウシュマンド© WSL / Morris

 

後半に入りギルボーがバックハンドでピアに接触ギリギリのライディングで7.33 をスコア。一気にトップへ。残り10分でコールとカイアスが6点台をマーク。3位に追い込まれたカノア。

 

ニード5.51でレフトの波をつかんだカノアは、バックハンドでキレのあるターンを連発し、インサイド・セクションもキッチリとメイク。しかし、ジャッジの評価は低く5.03と僅かに逆転ならず。そのままタイムアップとなり、カノアは、ここでまさかの敗退となってしまった。

 

 

 

 

これで五十嵐カノアは、8月11日からタヒチで行われるチャンピオンシップツアー第10戦目となる最終戦「Outerknown Tahiti Pro」で、世界王者決定戦の「WSLリップカールファイナル」に出場できるトップ5入りを目指し調整に入っていく。

 

現在カノアは世界ランク6位。5位のグリフィン・コラピントとの差は僅か1275ポイント。過去のタヒチ大会では2016年が13位、2017年が13位、2018年が9位、2019年が17位。

 

今回のタヒチで良い結果を残して、カリフォルニアで行われるチャンピオン決定戦に出場する、世界チャンピオンのチャンスを掴んでほしい。がんばれ!カノア!

 

 

村上舜
上山キアヌ久里朱

 

H8では村上舜と上山キアヌ久里朱が、ジョエル・ヴォーンとアレホ・ムニーツと対戦。今回カリフォルニア在住の戸祭氏のコーチングを依頼した上山は前半に3.43と2.33をスコアして2位で後半戦へ。

 

村上は4位を強いられる展開となったが、後半に入り、アウトサイドでフォアハンドのビッグリエントリーを決め、インサイドではバックハンドに切り返して2ターンコンボ。4.50をスコアしてトップに躍り出る。

 

ジョエル・ヴォーン© WSL / Morris
アレホ・ムニーツ© WSL / Morris

 

しかし、アレホが5.23をスコアして逆転。2位となる村上。残り5分で3位だったヴォーンがクローズセクションへのワンターンでまさかの6.83をスコア。一気にトップへ躍り出て村上は3位へ。

 

 

村上のラストライドも終了ホーンのあととカウントされず。村上3位、上山4位で敗退となった。

 

脇田泰地 © WSL / Ryder

 

脇田泰地は、かつてCTで活躍したジュリアン・ウィルソン(AUS)とライアン・カリナン(AUS)を相手に土壇場で見せた勇姿に大きな喝采を浴びた。

 

脇田は南アフリカのバリートでは9位となり、今大会でもアグレッシブなフォアハンドと戦術的な強さをアピール。

 

「自分の限界に挑むしかなかったけど、超疲れました(笑)」と脇田が言った。「厳しい戦いになることは分かっていたので、今朝はいつもより長くサーフィンして、波のブレイクポイントを確認しました。それが功を奏して、波にもまれながらも、自分がどこにポジショニングすればいいのかが明確になりました」

 

 

H11脇田泰地の活躍のフルリポートはこちら。

 

 

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ネクストコールは、明日8月3日午前7時5分(PDT)に行われ、男子R3ラウンドオブ24ヒート5は午前7時35分(PDT)にスタートする予定。

 

ラウンド3は3人ヒートで、脇田はH7でブラジルのジョアン・キアンカとエドガルド・グロッジアと対戦する。

 

サーフィンもキレがあり好調な仕上がりを見せている脇田は、前回の南アフリカでは9位でフィニッシュしている。今回も更なる上位を目指して突き進め!

 

明日は、その後の男子のラウンド4、女子のラウンド3が予定されており、R3のヒート1では都筑有夢路と野中美波が対決する。

 

今回も彼らの活躍を期待して、日本からエールを送り続けたい。がんばれ!日本!

 

 

https://www.worldsurfleague.com/events/2022/cs/23/vans-us-open-of-surfing/

https://www.vansusopenofsurfing.com/