サーフシティ・エルサルバドルISAワールドジュニア選手権でチームハワイが圧勝。日本団体メダルならず6位。

チームハワイが圧勝 Photo: ISA / Pablo_Franco

サーフシティ、エルサルバドル – – 2022年6月5日  「2022年サーフシティ・エルサルバドルISAワールド・ジュニア・サーフィン・チャンピオンシップ」大会最終日。

 

エルサルバドルでノンストップで行われた9日間の今大会には、記録的な419人のアスリートと45のナショナルチームが参加し、ハワイが圧倒的な強さを見せて2014年以来4度目のチームゴールドを獲得し幕を閉じた。

 

 

 

 

2019年の銀メダリストであるチームハワイは、4つの個人メダルを獲得し、再び金メダルを手に入れた。オーストラリアが銀メダル、アメリカが銅メダル、フランスがカッパーを獲得した。

 

メインラウンド3で敗れたエウェロイラ・ウォンは、リパチャージの敗者復活戦を7ヒートを戦い抜き、ガールズU-18の表彰台の頂点に立った。

 

コーチのシェーンドリアンと優勝したウォン Photo: ISA / Pablo_Franco

 

ファイナルでは、圧倒的な強さを見せたハワイアン。ルシア・マチャド(ESP)、ヒナ・マリア・コンラディ(FRA)、そしてディフェンディング・シルバー・メダリストのゾーイ・ベネデット(USA)が、全く追いつけないほどのリードを奪っての勝利だった。

 

「これまでの努力が報われた気がします」とウォンは言った。「すべては、チームハワイのコーチであるシェーン・ドリアンとクリス・マーティンのおかげだと思っています。」

 

ルーク・スワンソン – Hawaii. Photo: Isa / Sean Evans

 

ボーイズU-18ファイナルでは、2人のハワイアンの接戦となった。ルーク・スワンソン(HAW)は、念願のエアセクションを見つけ、2つのバックハンド・テイルハイ・エアリバースでゴールドを獲得した。またシオン・クロフォードは、卓越したレールワークで彼の後を追った。

 

 

シオン・クロフォード(HAW) Photo: ISA / Mike Rodriguez

ルーク・トンプソン(RSA)とコビー・クレメンツ(AUS)は、他のコンペティションで見られたようなフォームを見つけることができなかった。

 

ルーク・スワンソン Photo: ISA / Pablo_Franco

 

「選手達はとても上手なので、自分自身の努力と最高のサーフィンが必要だと分かっていた」とスワンソン。「優勝できたことが信じられない。自分の目標でした。なんて言っていいかわからない。自分を信じることの証なの だと思います。

 

エリン・ブルックス Photo: ISA / Jersson_Barboza

 

エリン・ブルックス(カナダ)が金メダルに輝くことは、ほぼ予想されたことだった。競技経験がほとんどないにもかかわらず、この14歳の少女は、ガールズU-16でずっと無敵のようだった。

 

ベラ・ケンワーシー(USA)はファイナルを7.17でスタートし、7.57で追い上げた。しかし、ブルックスのクリティカルなテクニックには及ばなかった。

 

Erin Brooks – Canada. Photo: ISA / Mike Rodriguez

 

ファイナルでは、今大会で初めてラ・ボカナのライトに目を向けたブルックスは、リエントリーを連発して8.60をマーク。その後レフトにスイッチしてフォアハンドで8.17をスコアした。

 

フォアハンドでクローズセクションでのビッグリエントリーを決めて6.90をスコアして応戦する池田。Photo: ISA / Jersson_Barboza

 

池田美来(日本)と11歳のタイ・ゼブロウスキー(フランス)は印象的なキャンペーンを展開したが、彼女の勢いを止めることはできなかった。

 

「すべてのコーチが、何があってもカナダ初のメダルを獲るんだと言っていたんです。」とブルックス。「でも、私は金メダルを取りたかったんです。」

 

エリン・ブルックスPhoto: ISA / Pablo_Franco

 

イベント全体を通して、ハンス・オドリオゾラ(ESP)はボーイズU-16で注目のサーファーであるように見えた。ファイナルが始まってもそれは変わらず、オドリオゾラはすぐに2本のスコアを出してリードした。

 

ウィリス・ドルーマー(AUS) Photo: ISA / Pablo_Franco

 

ウィリス・ドルーマー(AUS)はフォアハンドの3ターン・コンボで7.83をマークし、イニゴ・マディーナ(FRA)はビッグ・フォアハンド・クラックからのシングル・エア・ドロップで7.27をマークした。

 

ルーク・テマ(HAW)は、ミッドレンジの6を見つけたが、本当の意味で放つことができなかった。ファイナルが進むにつれ、オドリオゾラは完全に調子を崩し、ドルーマーが7.67を出し、優勝を決めた。

 

「今までで最高のイベントだったし、自分自身だけでなく、オーストラリアとイルカンジーのために金メダルを持って帰れて本当に嬉しいです。」とドゥルーマーは言った。「大きな目標であり、プレッシャーもあります。しかし、トップに立つことに興奮しました。」

 

波乗りジャパン Photo: ISA / Jersson_Barboza
波乗りジャパン Photo: ISA / Jersson_Barboza

 

波乗りジャパン、池田美来がU16ガールズで3位。渡邉5位、中塩6位。

 

波乗りジャパンでファイナルデイまでメインラウンドを勝ち進んだのは、U18ガールズの中塩佳那、U16ボーイズの渡邉壱孔、U16ガールズの池田美来の3名。

 

渡邉壱孔 Photo: ISA / Sean Evans

 

渡邉は今日のファーストヒートに登場。渡邉らしくないヒートでリパチャージへ。そこでまさかのインターフェア。2本目のスコアが半分に削られる。そんな中でも攻めの姿勢を崩さなかった渡邉は、9.33をスコアし、トップに躍り出る。しかし最後はインターフェアが響いて惜しくも今大会5位でフィニッシュとなった。

 

中塩佳那 Photo: ISA / Sean Evans

同じく調子の上がらないままリパチャージを強いられ、激しいデットヒートを最後まで戦い抜いた中塩佳那だったが、惜しくも4位敗退となり、今大会を6位でフィニッシュした。

 

U16池田美来 Photo: ISA / Pablo_Franco

 

U16ガールズの池田美来は、強豪エリン・ブルックスらを相手に全く引けを取らないパフォーマンスでファイナル進出。フォアハンドでクローズセクションでのビッグリエントリーを決めて6.90をスコアするなど善戦し、波乗りジャパンで唯一の表彰台で3位入賞となった。

 

波乗りジャパンのジュニアチームは、過去3回大会で団体3位、1位、3位と表彰台が続いており、個人でも好成績を残してきた。今大会も十分に期待できる最高の布陣で挑んだが、今回は池田のメダルのみで終了となった。

 

オリンピックの影響もあり、参加国、参加人数が過去最大となった今大会。アメリカやオーストラリア、ハワイといったサーフィン大国と言われる国以外からも選手育成や移籍などサーフィンの競技に力を入れている傾向がみられた。

 

オリンピックを見据えた本腰を入れてきた各国の戦い方に、日本も今後、新しいジュニアを含めた選手の育成が求められてくる。カノアやアムちゃんに続くメダリストを日本から出すためにも、次のレベルへと進んでいくしかない。

 

がんばれ!波乗りジャパン!がんばれ!日本!

 


結果発表

チームランキング
金メダル:ハワイ
銀メダル – オーストラリア
銅メダル – USA
カッパー – フランス
5 – スペイン
6 – 日本
7 – ブラジル
8 – ポルトガル
9 – カナダ
10 – 南アフリカ

男子U-16
金メダル:ウィリス・ドゥルーマー
銀メダル:イニゴ・マディーナ
銅メダル:ルーク・テマ
カッパー:ハンス・オドリオゾラ

 

女子U-16
金メダル:エリン・ブルックス
銀メダル:ベラ・ケンウォーシー
銅メダル:池田美来
カッパー:タイ・ゼブロウスキー

男子U-18
金メダル:ルーク・スワンソン
銀メダル:シオン・クロフォード
銅メダル:ルーク・トンプソン
カッパー:コビー・クレメンツ

女子U-18
金メダル:エウェレイラ・ウォン
銀メダル:ルシア・マチャド
銅メダル:ヒナ・マリア・コンラディ
カッパー:ゾーイ・ベネデット

 

NAMINORI JAPAN日本代表
U18ボーイズ
岩見 天獅 17位
鈴木 一歩 33位
佐藤 利希 49位

U16ボーイズ
渡邉 壱孔 5位
長沢 侑磨 21位
寺田 文太 33位

U18ガールズ
中塩 佳那 6位
松岡 亜音 19位
川瀬 心那 22位

U16ガールズ
池田 美来 銅メダル
高橋 花音 43位
鈴木 莉珠 16位

 

ライブ中継、詳細スケジュールなどは、大会オフィシャルサイトにてご確認ください。

https://isasurf.org/event/2022-el-salvador-isa-world-juniors-surfing-championship/