日本サーフィン界のパイオニアで、ドジ井坂として多くの人に愛されてきた井坂啓美氏が2022年3月18日、朝に亡くなった。74歳だった。
昨年8月に胃がんが判明したドジさん。海を愛し、サーフィンを愛し続け、理想のビーチライフを目指して「俺は絶対にみんなのところに戻るんだ」と闘病を続けてきたが昨日の朝、天国へと旅立った。
14歳からサーフィンを始め、1970年、日本人で初めて、ハワイで行われた世界プロ・アマサーフィン選手権に出場し、プロサーファーデビュー。初代全日本チャンピオンになるなど、82年まで現役選手として活躍した。
またシェイパーとしても自らのブランド「コスミックサーフボード」を立ち上げて、日本サーフィン界の草創期を支えた人物のひとりとして知られる。
現役引退後もASP(現在のWSLの前身)イベントの日本での開催、常任理事として貢献。さらにその多彩なタレント性と親しみやすいキャラクターで人気の深夜番組「オールナイトフジ」にレギュラー出演するなどメディアで大活躍。
80年代のサーフィンブーム時に、サーフィンを知らない人々に解りやすい的確な表現でサーフィンの素晴らしさを伝える伝道師となった。
マリン企画の「月刊サーフィンライフ」では、独自のテクニック理論で、創刊時から「ドジ井坂のサーフィンスクール」を30年近く連載。その後は、サーフィンスクールの実践と座学を各地で開催。
また、その活動はサーフィンだけにとどまらず、ビーチ・マリン・プロデューサーとして、数多くのプロジェクトを成功。そして、海岸の通年利用を促進していく「ビーチクラブ構想」を打ち上げ、全国ビーチクラブネットワークを構築した。
またひとり、日本のサーフィン界は偉大なレジェンドを失った。まだまだ、これからやりたいことが、たくさんあったドジさん。本当に無念だと思う。自分のサイトに関しても、色々とアドバイスして下さって、これから一緒に何かやっていきたいと思っていた。本当に残念でならない。
葬儀は家族葬として執り行うことなっており、お別れ会を4月末頃に予定しているようだ。ご冥福をお祈りいたします。そして天国でも良い波乗ってください。
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