五十嵐カノアが準々決勝に進出。村上舜は9位、脇田紗良は5位。USオープン大会6日目ハイライトまとめ。

五十嵐カノア

カリフォルニア州ハンティントンビーチ(2021年9月25日土曜日) – ワールド サーフ リーグ(WSL)のチャレンジャー シリーズ(CS)イベントのオープニングを飾る「USオープン・オブ・サーフィン・ハンティントンビーチ presented by Shiseido」は大会6日目。

 

ハンティントンビーチは、3~4フィートのセットが続き、女子のクオーターファイナル、男子のラウンド4が行われ、それぞれのファイナルデーのドローが決定した。

 

大会6日目ハイライト映像。

 

女子のQFではプロジュニアで2度の優勝経験を持ち、チームUSAのオリンピアンでもあるキャロライン・マークスが、新進気鋭のガブリエラ・ブライアン(HAW)に敗れる大番狂わせが発生。

 

脇田紗良

 

そんな中で脇田紗良は女子QFのH3でアメリカの新鋭ケイトリン・シマーズと対戦。ヒートはスタートからシマーズが、波を見極めるかのように波に乗り続ける。ミスも多くハイスコアではないが、このスコアがボディブローのように効いてくる。

 

脇田はレフトを掴み、アウトで2ターン。インサイドまで繋ぎリエントリーを試みるもインコンプリート。逆にシマーズはバックハンドで鋭いリエントリーを決めて6.00をスコア。少しづつ脇田との差を広げていく。

 

 

脇田紗良はCS初戦で5位でフィニッシュ

 

 

残り時間10分を切り、ピタリと波が止まってしまう。優先権を持ったまま脇田はニード7.16と追い込まれる。シマーズはラストウェイブで5.43をスコア。完全に後手に回ってしまった脇田は惜しくもここで敗退となった。それでも今回のCS初戦で5位でフィニッシュと大健闘。貴重な5,000ポイントを獲得した。

 

 

 

村上舜

 

男子R4のH1で村上舜はカリフォルニアのジェイク・マーシャルと対戦。ヒートは村上舜の目の覚めるようなバックハンドでスタート。アウトとのインサイド2発のリエントリーを決めて4.33をスコアしてヒートを開始する。さらに村上はインサイドのソリッド・マニューバーで3.17をスコア。マーシャルもバックハンドで5.67をスコアして村上を追撃する。

 

 

このヒートも波数が少なくヒートはあっという間に残り10分となり、マーシャルが6.00をスコアして逆転トップに躍り出る。ヒート終盤にニード7.34と追い込まれた村上は優先権を持って波を待つ。

 

そしてセットのレフトを掴んだ村上は、アウトでクリティカルなビッグターンを決め、5.80をスコア。ニード5.88まで追い上げる。

 

 

村上舜は9位でフィニッシュ

起死回生のラストウェイブでチャージを見せた村上だったが5.10と僅かに届かず。接戦の末、惜しくもここで敗退となった。とはいえCS初戦で9位でフィニッシュし、貴重な3500ポイントをゲット。次のポルトガル大会につながる結果を残した。

 

 

五十嵐カノアは準々決勝進出。

 

五十嵐カノアPHOTO: © WSL / Kenny Morris

 

R4のH8で五十嵐カノアは、サンクレメンテの新鋭ケイド・マトソンと対戦。オンショアでトリッキーなコンディションとなる中、スタートから良い波を掴み素晴らしい2発のフォアハンド・リエントリーを見せたカノアはエクセレントに近い7.50をスコア。マトソンも6.17をスコアして応戦する。

 

五十嵐カノア

 

後半に入り、優先権を持たずに小ぶりな波を掴んだカノアは、アウトでエアリバース、リフォームしてくるインサイドで2つのリエントリーを決めて6.10をスコア。マトソンを大きく引き離す。最後はテールハイのエアリバースを決めて完全にマトソンを制圧。五十嵐カノアは準々決勝に進出を決めて3度目のUSオープンタイトル獲得に向けて躍進する。

 

 

試合後のインタビューでカノアは「ハンティントンでサーフィンをするのが大好きで、こんなコンディションでは自分をコントロールできなかった」と笑いながら言った。 「興奮して、自分の中のリトル・カノアが出てきたんだと思います。」

「ハンティントンビーチとサンクレメンテの間には確かにライバル関係があり、それは友好的なものですが、それ以上に勝ちたいと思うものです。最終的にはすべてが愛なのですが、ケイド(マトソン)のサーフィンはとても良かったので、勝てて良かったです」とコメント。

 

 

WSLが試合前に行ったインタビューでカノアは、「これまでUSオープンに出場したときは、シーズンの途中だったので、ペース配分を気にしたり、直後のヨーロッパ大会に集中したりしていました。

 

しかし、今年は1年で最後の大会なので、思い切り自分を追い込むことができ、この大会にとても期待しています。全力を尽くして、地元の皆さんにショーを見せれると思いますし、友人たちも歓迎してくれるでしょう。

 

これまでUSオープンで優勝した年でも、頭の中が別の所にあったので、最高のハンティントンをサーフィンできたとは思えませんでしたが、ギアを入れて頑張りたいと思います」とコメント。

 

世界ランキング8位に入り、オリンピックでは銀メダルを獲得するなど今年は大活躍の年だったカノア。そんな今年を締めくくる自分のホームで開催される試合で有終の美を飾るのか。五十嵐カノアはQFヒート4でルーカス・シルベイラと対戦する。がんばれ!日本!

 

大会最終日となる現地時間9月26日(日)は、午前7時30分(PDT)のコールにより、男子の準々決勝、女子の準決勝が午前8時5分(PDT)に開始され、2名の優勝者が決定する。

 

男子:US Open of Surfing Huntington Beach presented by Shiseido

女子:US Open of Surfing Huntington Beach presented by Shiseido