村上舜と松田詩野がトップ通過の大躍進。脇田紗良、都筑有夢路、大原洋人もアップ。USオープン大会3日目

村上舜と松田詩野

 

カリフォルニア州ハンティントンビーチ/アメリカ(2021年9月22日水曜日)-2021年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャレンジャー・シリーズ(CS)の開幕戦である「USオープン・オブ・サーフィン ハンティントンビーチ presented by Shiseido」は大会3日目。

 

 

2~3フィートのウインディ・コンディションの中、女子のラウンド1ヒートと男子のラウンド2ヒート8までが行われた。

 

本日は日本の村上舜と松田詩野が強豪CTサーファーを押さえてトップ通過。また大原洋人、脇田紗良、都筑有夢路も2位でラウンドアップを決めた。

 

 

ISAの悔しさをバネにCSのために頑張ってきた村上舜

 

村上舜 WSL/ Morris

 

村上舜(JPN)は、二人のCTサーファーのジャック・ロビンソン、ミシェル・ボレーズと元ジュニアチャンプのヴァスコ・リベイロと対戦。

 

 

2020年のコロナ・オープン・チャイナで優勝した村上舜(JPN)は、CTルーキーのジャック・ロビンソン(AUS)とCTベテランであるミシェル・ボレーズ(FRA)を下し、見事ラウンド3に進出を果たした。

 

 

 

 

村上舜は、コロナの影響でイベントが休止する前にはQSのトップ10に入っていたが、フォアハンドとバックハンドの攻撃力が全く失われていないことを証明。スタートからクリティカルなフィニッシュを決めて7.67という素晴らしいスコアをたたき出した。その後、逆転されるも最後にバックアップを4.97に塗り替えて、見事1位で勝ち上がった。

 

 

 

 

「波は少ないことはわかっていたので、クイックスタートを意識していました。1本目であの良いインサイドセクションで良いスコアが出せたので、落ち着いて出来たかなと思います。

 

「ISA(エルサルバドルのオリンピック最終予選)で負けてからすごく悔しくて。去年のスタートは良かったんですけど、その後の試合がコロナの影響で無くなったりとかあったんで、このCSのために体とかも整えてきて、ベストな状況で臨めそうなので頑張ります」

 

 

「1本目の波が良くて、インサイドセクションが良くて2ターンが入れられました。バックアップも良かったので、自分にとっては良いヒートでした。この後もCSは3つの大会があるので、集中力を切らさないようにすることがクオリファイにつながると思います。オフタイムに一生懸命練習してきましたが、このヒートで自分の実力を証明できたので、このまま頑張りたいと思います」。

 

ISAではオリンピック代表を目前にして敗れた。その悔しさをバネにこの試合のために努力してきた村上舜の逆襲が今始まる。

 

 

松田詩野も圧倒的なサーフィンで1位通過

 

笑顔でインタビューに答える松田詩野  WSL/ Nichols

 

女子のラウンド1で松田詩野は、CTサーファーのブリサ・ヘネシー、フレイア・プリュム、マケナ・バークと対戦。

 

松田はQSで2勝を挙げており、ハンティントンビーチでのチャレンジャーシリーズでの大勝利を目指して、厳しいコンディションに見事に対応した。

 

松田も村上同様にISAのエルサルバドルで目前のオリンピック代表を逃し、涙を飲んだ選手である。今回のサーフィンを見れば彼女がどれだけ悔しい思いをして、努力をしてきたのかが理解できるはずだ。

 

 

湘南茅ヶ崎で育った松田は、スタートから7.33のスコアを出して、完全にヒートをリード。バックアップも5.60を揃え、CT選手のブリサ・ヘネシー(CRI)を完全に抑えて見事1位でラウンドアップを果たした。

 

「私のホームは、このように小さいコンディションのことがあります。かなりスローなヒートだったけど、緊張しませんでした」と松田が言った。「このヒートでは、運良く良い波に乗れました。お気に入りのEPSのボードは、このようなコンディションでもとてもよく機能しました。このまま良い結果を残せることを願っています」とコメントした。

 

 

脇田紗良、都筑有夢路、大原洋人も2位でラウンドアップ。

 

 

H11 の脇田紗良は、CTサーファーのレイキー・ピーターソン、ジュニアサーファーのケイトリン・シマーズ、エヴリン・フートと対戦。ヒートはシマーズがスタートから6.83をスコア。脇田もバックハンドとフォアハンドでスコアを重ねていく。

シマーズがバックアップを5.67として他を圧倒。3点台を2本揃えた脇田が2位につける。ヒート終盤に脇田はアウトサイトで2つのカービングでインサイドにつなぎ、クローズセクションでリエントリーを決めて5.50をスコア。3位の選手を大きく引き離し、そのまま2位でラウンドアップを決めた。

 

 

かなりスローなヒートとなったH12で 黒川日菜子は、レティシア・カナレス・ビルバオ、インディア・ロビンソン、ゾーイ・マクドゥーガルと対戦。ヒートはマクドゥーガルとロビンソンが6点台の高得点をマークして開始。後手に回った黒川は、スコアリング・ウェイブを見つけられず、ヒート後半に入りインサイドでリエントリーを決めて3.43をスコアするも、3位で惜しくも敗退となった。

 

 

H13の 都筑有夢路は、CTサーファーのコートニー・コンローグ、レイチェル・プレスティ、ブリアナ・コープと対戦。ヒートはプレスティが貴重な最初のうねりをゲット。4.67をスコアしてスタートする。その後、海はフラットとなり、凪の状態が続く。優先権を持って、ようやく波を掴んだ都筑だったが、サイズはあったがインサイドまでつながる波ではなかった。

 

ハイタイドで本当に波がブレイクしない。都筑は3位で時間だけが過ぎて行く。都筑はワンライドのみ。終盤に2位のコンローグと都筑が同じ波にレフトとライトに分かれてテイクオフ。バックハンドで5.10をスコアした都筑は2位となり、1位のコンローグとともに勝ち上がった。

 

 

ヒート4で大原洋人は、シェルドン・シムクス、パトリック・グダウスカス、ジョーディ・マリーと対戦。オンショアでコンディションが悪化する中、大原はヒート後半まで2位をキープしていたが終盤に逆転されて4位に転落。追い込まれながらも最後に逆転2位でラウンドアップを決めた。

 

明日の大会4日目は、現地時間午前7時30分、日本時間の23時30分にファーストコール。男子ラウンド2のヒート9は午前8時5分(PDT)に開始される予定で、男子ラウンドと女子ラウンド2はスタンバイ。

 

ヒート12では、五十嵐カノア、リーフ・ヒーズルウッド、エヴァン・ガイゼルマン、ケイド・マトソンと対戦する。がんばれ!日本!

男子ラウンド3ヒート

明日の男子R2 H12には五十嵐カノア。R3からは3人ヒートの2アップ。H1に村上舜、H4 大原洋人。

女子ラウンド2ヒート

女子R2では、H5に脇田紗良、H8に都筑有夢路と松田詩野が同じヒートで対戦

 

 

男子:US Open of Surfing Huntington Beach presented by Shiseido

女子:US Open of Surfing Huntington Beach presented by Shiseido