WSL-APACが2021年リージョナルカレンダーを発表。コロナ禍の新システムで日本開催のQSトップ4がCS出場。

都筑有夢路 WSL / Tim Hain 村上舜 WSL/ Nichols

クイーンズランド州クーランガッタ/オーストラリア(2020年12月2日水曜日)-ワールド・サーフリーグ(WSL)APACは本日、クオリファイ・シリーズとジュニア・クオリファイ・シリーズを含む2021年のリージョナル・イベントカレンダーを発表した。

 

今年の初めに、WSLは2021年の新しいフォーマットを発表。これにはQS、チャレンジャーシリーズ、チャンピオンシップツアーの3層に明確なシーズン分けを行うことが含まれていた。

 

新しいツアー構造は、新進気鋭のサーファーが過度な経済的負担をすることなく、自分たちのエリアで競い合うことで、WSLアスリートにさらに合理化された手頃なキャリアパスを提供することが出来るというもの。

 

アスリートは、チャレンジャーシリーズ(CS)、そして最終的にはチャンピオンシップツアーへのクオリファイを目指し、各地域リージョナルのQSツアーに参加。これにより、サーファーと彼らのスポンサーへの経済的圧力が軽減され、ローカルスターの活躍する機会が増えるというもの。

 

 

QSは2021年1月から7月まで、CSは2021年8月から12月まで開催。

 

QS(クオリファイシリーズ)は2021年1月から7月まで行われ、CS(チャレンジャーシリーズ)に出場できる選手を決定。CSは2021年8月から12月まで開催。各地域には、リージョナルツアーを通じてCSの出場資格を得ることができるサーファーが割り当てられる。

 

また選手は、2020年のQSイベントから、2021年のシーズンにポイントをロールオーバーできるので、本年度前半に行われた試合のポイントは無駄にはならない。

 

 

日本で開催のQSランキング・トップ4がCS出場が確定。

 

 

現在、海外渡航が許可されていないため、選手は国を跨ぐ移動なしに参加できる自分の所属するリージョンで開催されるQSイベントに出場することになる。

 

今回はAPACから、QSからクオリファイできるチャレンジャーシリーズの人数も公表された。オーストラリアは、リージョンのQSランキングに基づいて、チャレンジャーシリーズに男子10名と女子8名のスポットが割り当てられる。

 

アジア・リージョンではリージョンのQSランキングで男女ともトップ6名、チャレンジャーシリーズのスポットが割り当てられることになった。

 

 

日本はアジア枠のうち男女とも4枠

 

 

サーフメディアが、WSLに問い合わせたところによれば、日本とインドネシアは別のサブリージョンであり、コロナが収束し、誰もが再び海外トリップが可能となれば、日本、インドネシア、中国、韓国、台湾がアジア・リージョンになるという。

 

「今回、アジアでは男女トップ6がCSにクオリファイ出来ることになったが、日本はアジア枠のうち男女とも4枠を手に入れることになる」とWSL-APACのマシュー・ピッツ氏がサーフメディアの取材に応えた。

 

要するに日本人選手は、来年日本で開催されるQSイベントに出場して男女共トップ4に入れれば、CSイベントに出場することが可能になるということだ。

 

 

村上舜と都筑有夢路

 

 

また、村上舜と都筑有夢路に関しては「シュンはワールドトップ10ランカーであり、日本男子トップ4の選手の1人としてCSに出場、アムロもワールドQSのトップ10ランカーであり、日本女子のトップ4ランカーの1人としてCSに参加します。」とコメントした。

 

 

村上舜 Credit: WSL/ Nichols

 

4つの枠のうち村上と都筑がCS確定となり、日本のランキングで事実上、男女共トップの3名がCSにクオリファイする計算になる。

 

コロナの影響を受けた二人にとって、非常に嬉しいアナウンスである。しかしオフィシャル・アナウンスとはいえ、これは来年の夏の話。

 

都筑有夢路  WSL / Tim Hain

 

コロナ禍において、日本のWSLの試合がどのように開催されるかも不確定な状況でもあり、変更の可能性も否定はできない。これらの件に関しては、日本での試合日程などが明確になってくる頃に、再び確認し情報をお伝えしたいと思う。

 

 

補足記事

これはWSLの意向で、2020年インターナションルQSランキングの男子上位10名と女子上位6名は、自動的に2021 CS出場が容認される。これに村上舜は適合しており、また2020年にCTにクオリファイした都筑有夢路がCSの出場が決まったということだ。

 

WSL側は、「コロナ禍の混乱が生じる中、各国の行き来が再開した場合は再び再考となるだろう。 日本で試合が行われなかった場合や1戦しか行われない時などその都度、状況に応じて決めて行くとのこと。来年の状況を見ながらミーティングを重ねていきたい」とも語った。

 

 

これまで世界中のQSイベントでポイントを稼ぎ、100番以内に入れないと、このチャレンジャーシリーズに値するQS10000には出場すら出来なかった状況を考えると、今回のリージョナルの上位になるとCSに出れるということは選手にしてみると非常に嬉しいシステムであることは間違いない。

 

QS(クオリファイシリーズ)は、1000、3000、5000のレイティング・イベントで構成され、選手のランキングはシーズンの上位5つの結果によって決定される。

 

オーストラリア/オセアニアでは、現段階で2021シーズンに4つのQSイベントが確定しており、今後数週間および数か月以内にさらに多くのQSおよびJQSイベントが確定される予定。アジア・リージョンでは、今後数か月以内にイベントが確定する予定だ。

 

ちなみにオーストラリアに住んでいる日本人選手は、オーストラリアのQSイベントに出場可能だが、これらのイベントで獲得したポイントは日本のランキングには反映されない。

 

男女 Great Lakes Pro QS1,000、2月16 – 19日
男女 Mad Mex Maroubra Pro QS1,000、2月 26 – 28日
男女 Vissla Central Coast Pro QS3,000、3月2 – 7日
女子 Port Stephens Women’s Pro QS3,000、2月21 – 23日

 

また1月29日 – 2月10日のウエイティング期間で、毎年日本人サーファーも多く出場する「Volcom Pipe Pro」も決定しているようだ。今シーズンのハワイはどのようなシーズンとなるのか予想もつかない。

 

 

詳細については、WSLのWebサイトにアクセスしてください。

 

 

ジュニアは各リージョンの男子トップ3と女子トップ2がWJCへクオリファイ

 

ジュニアについても発表があり、リージョナルのジュニア予選は年間を通して開催され、そこで獲得したすべてのポイントは、2021年12月に開催されるワールド ジュニア・タイトルのクオリファイに充てられる。

 

過去数年と同様に、各リージョンの男子トップ3と女子トップ2がWJCワールド・ジュニア・チャンピオンシップにクオリファイすることになる。日本のトップジュニアも世代交代。経験の少ない若い選手たちが、少しでも試合経験を積んで、成長してくことを願いっている。

 

 

現段階で発表された、すべてのツアーの開催場所と日程は、渡航制限などのコロナ関連の規制により変更される場合があるので注意しよう。

 

スケジュール詳細については、WorldSurfLeague.com / eventsを確認してください。