前田マヒナがベスト16進出。都筑有夢路は初戦敗退。QS6000「ポート・スティーブンス・トヨタプロ」

前田マヒナはベスト16へ勝ち上がる。© WSL / Tom Bennett

ポート・スティーブンス、ニューサウスウェールズ州、オーストラリア(2019年11月16日、土曜日)今シーズンの女子QSイベント最終戦となるQS6000「ポート・スティーブンス・トヨタプロ」は大会2日目。本日はオンショアのタフでトリッキーな厳しいコンディションでラウンド5までが終了ベスト16が決定した。

 

9ポイントをたたき出したモリー・ピックラム © WSL / Tom Bennett

 

昨日のタフな戦いを生き残った橋本恋は、ラウンド4のH1に登場。スタートからオーストラリアのモリー・ピックラムが9.00というエクセレントをスコア。サマー・マセードが2本のグッドスコアでヒートをリードする中、厳しい戦いを強いられた橋本はヒート終盤まで4位のポジション。ラストウェイブで3位に浮上するも惜しくもここで敗退となった。

脇田紗良 © WSL / Tom Bennett

 

H2の脇田紗良のヒートはスロースタート。トリッキーなコンディションで全く波とリズムの合わない脇田は自分のサーフィンを出せないまま4位で敗退。

 

H4の都筑有夢路は、スローな展開ながら、ヒートスタートからリード。僅差だがヒート後半までトップを続けた。優先権を持って波を探し続けた都筑。残り10分を切ってタヒチのヴァヒネ・フィエロがトップに。2位となった都筑だったが、残り5分でレイラ・リコブアノが逆転。優先権を持ちながら波を掴めない都筑は3位へ転落。

 

だが逆転に必要なスコアは僅か2ポイント。ライディングを繰り返す都筑だがショートライドが続く。そのまま終了ホーンが鳴り、まさかの3位で初戦敗退となった。これで都筑の自力でのクオリファイは消え、他の選手の成績に委ねることとなった。

 

前田マヒナ

 

H5の前田マヒナは、ヒート中盤でフォアハンドの2ターンコンボで5.17をスコアしてトップへ。残り5分バックアップを探してた前田はバックハンドで鋭いターンを見せ、3.47をスコア。ハワイのケアラニ逆転されるも2位でラウンドアップ。

 

 

ラウンド5の3人ヒートでも前田は、素晴らしいウェイブセレクションを見せ、鋭いバックハンドで7.83の高得点をマークしてヒートを開始。CTサーファーのブリサがエクセレント・レンジ2本を揃えて独走。残り10分を切ってバックアップを5.87と上げた前田は2位でラウンドアップ。明日のファイナルデイにつなげた。

 

ここまでの最高得点15.60をスコアしたニッキ・ヴァン・ダイク© WSL / Tom Bennett

 

明日のファイナルデイに残りラウンド6進出を果たしたサーファーは、昨年のイベント優勝者のCTサーファーのニッキー・ヴァン・ダイク(AUS)。

 

そしてハイスコアをスコアし続け、本日は巨大なフロントサイド・パワー・ターンで9.00ポイント・ライドを披露したセントラル・コーストの神童モリー・ピックラム(AUS)。

 

ブリーサ・ヘネシー

 

CTサーファーであるキーリー・アンドリュー(AUS)、メイシー・キャラハン(AUS)、ブリーサ・ヘネシー(CRI)の3名も勝ち上がった。

 

そして日本の前田マヒナ(JPN)、ケアラ・トモダ・バナート(HAW)、ザーリ・ケリー(AUS)、フィリッパ・アンダーソン(AUS)、レイラニ・マクゴナグル(CRI)、ホリー・ウォン(AUS)、ブロンテ・マコーレー(AUS)、ポーリン・アドゥ(FRA)モード・ル・カー(FRA)ミアー・コリンズ(USA)イザベラ・ニコル(AUS)の16名。

 

明日のファイナルデイ。QSの最終ランキングが決定する。本日負けてしまった都筑有夢路は、25位でフィニッシュ、700ポイント獲得で、14,080ポイントが今年のQS最終獲得ポイントとなった。

 

あとはこの都筑のポイントを超えてくる選手が現れるかどうかということに彼女のCTクオリファイがかかってくる。

 

QSランクはベスト5の試合の獲得ポイントの合計で競われるもので、現在QSランク17位の前田マヒナは、ベスト5の合計で10,900ポイントを持っている。そこから最低の900を引き、10,000ポイントに今回の成績を加えたものが最終獲得ポイントとなる。

 

現在5位の都筑を前田が追い越すためには4080ポイント以上が必要で、それが得られるのはファイナル進出し優勝か2位しかないが、クオリファイの望みが消えたわけではない。

 

前田の17位を上回るランキングの選手で、今回ベスト16に残っている選手の中で注意しなければならないのは、

 

  • キーリー・アンドリュー(AUS)。彼女はQS11位でCT15位。クオーターファイナル進出で14,250ポイントでアムロを逆転する。
  • ザーリ・ケリー(AUS)はQS9位、クオーターファイナル進出で14,450ポイントでアムロを逆転する。
  • ブリーサ・ヘネシー(CRI)はQS8位でCT10位。ベスト16の時点でアムロを逆転となっているがハワイのCT最終戦で好成績を残しCTからクオリファイする可能性がある。
  • メイシー・キャラハン(AUS)はQS18位でCT17位という微妙なライン。彼女もファイナル進出のみでアムロを逆転できる。

 

現在、都筑有夢路は、QSランキング5位でCTクオリファイ圏内。だが明日の最終戦のファイナルデイでライバルたちが、どんな成績を残すかで彼女の運命が決まる。

 

世界を目指す彼らの活躍を期待し、エールを送り続けたい。頑張れ!日本!

 

 

2019年のQS6,000イベント最終戦「ポートスティーブンス・トヨタプロ pres. by Sisstrevolution」は11月15〜17日で開催。イベントのライブ中継は、www.worldsurfleague.comにアクセスするか、無料のWSLアプリをダウンロードしてください。

 

https://www.worldsurfleague.com/events/2019/wqs/3167/port-stephens-toyota-pro