田中英義、息子の前で見せた6年ぶりの勝利。川瀬心那がJPSA初優勝。夢屋サーフィンゲームス 田原オープン

写真、リポート:山本貞彦 愛知県田原市伊良湖ロコポイントで開催中のJPSAショートボード第2戦「夢屋サーフィンゲームス 田原オープン」大会最終日。会場の波はヒザサイズ。昨日の夕方よりはまだマシで、張ってくるセットが何本か入る。ただ、潮が引きに向かうとともに力なくダラダラのブレイクに変化。

 

勝つためにはセットの波で力を入れすぎず、かつ上手くヒットさせることができるか。緩急つけた上でノンストップサーフィン。ある意味、テクニックを魅せる小波勝負の戦いとなった。

 

優勝した田中英義と川瀬心那

 

男子
優勝:田中英義
2位:河谷佐助
3位:西修司
4位:河村海沙

女子
優勝:川瀬心那
2位:庵原美穂
3位:都築虹帆
4位:須田那月

 

田中英義、息子の前で見せた6年ぶりの勝利。

田中英義
待つことができるメンタルの強さ。技の一つ一つにパンチがあるから、波さえつかめば文句なしの演技を見せる。

 

優先権の使い方も上手く、アンダープライオリティーの時はすかさずピークから離れ、別のピークに移動。

試合時間も計算して駆け引きすることで、リズムを作った。全てが揃って、何と6年ぶりの優勝。おめでとう!

 

自分の戦う姿を息子に見せたいと家族で会場入りしていた英義。優勝という最高の結果を見せることができた。お父さん、カッコいい!

 

 

「あれが僕のスタイルです! 」と。田中英義がヒーローインタビューで答えた。「優勝は6年ぶりなんで、実感が湧かないんですが、スポンサーの皆さんや地元の人たち、家族や友達の応援のおかげなので、本当に感謝しかないです。ありがとうございます。

優勝はホント嬉しいですけど、今日はたまたま勝てただけであって。何が言いたいかというと、これまでたまたま負けていただけだと思うし。勝負はそんなもんかなと思うんです。

結果というのはコントロールできないから。これからも一生懸命やります。今回は9歳の息子を連れてきたんですけど。この子に『やるときはやる』っていうのを見せたくて。こいつの前で優勝できて本当に良かったです。みなさん、本当にありがとうございました。」

 

河谷佐助
試合での経験に加え、フリーでもいろんなポイントに出向く積極性。リップのスピードはカミソリのごとく、切れ味抜群。バーティカルに攻めるのもオリジナルスタイル。2試合連続のファイナル進出でランキングトップに躍り出た。

西修司
波を見つけるのが上手い。ライトが多い波の中で、左にポジショニングしたかと思えば、すぐさまレフトのセットを掴む。会場の入る波を全体的に把握するのは、俯瞰しているからできること。これも才能。

河村海沙
最近ではコーチとしての評価も高く、コーチングする選手に帯同し試合会場にいる機会も増えたカイサ。長身を活かしたスムース&ソフトなサーフィン。柔軟だからこそ、こういうコンデイションでも対応できる。レールの使い方が上手いから、技が大きく見えるのも有利。

 

川瀬心那がJPSA初優勝。

川瀬心那
小さい波が得意と言うも、とにかく本数乗る乗る。波を掴むのが上手いことは、勝つための重要な要素。線が細いのはこれからの課題として、あとは流さずヒットさせることができれば、常勝は間違いない。JPSA初優勝!おめでとう!

庵原美穂
やはりベテランの強さを見せた。今できることを100%試合の中でやる。これは一朝一夕にできることではない。長いコンペ生活の中で培ってきたからこそできること。

都築虹帆
試合で強くなるタイプ。バリの初戦に続き、今回も決勝に残り3位とコンスタントに結果を出す。ただ演技は決まる時は決まるけど、ワイプアウトも多い。でも、恐れずどんどん挑戦してほしい。それが強くなる秘訣だから。

須田那月
小波には苦戦するも、ボードをコントロールできているから技のキレは良かった。まだ波に翻弄されることもあるけど、これができればもう一つ上のステップへ。開眼はもうすぐだ。

 

加藤嵐
迷いがあると結果、思い通りのサーフィンができなくなる。自分の戦い方があるからこそ、待てるし、仕掛けられる。

塚本勇太
湘南のファイナル進出に続き、今回も小波でのパワフルなパフォーマンスでセミファイナルまで勝ち上がった。前半リードするも最後は優先権を持って波を待ったが、惜しくもタイムアップとなった。

小嶋海生
クオーターファイナルでは、ヒート終盤に優先権を持ち、じっくりと波を待って大逆転でセミファイナルへ勝ち上がった小嶋だったが、惜しくもファイナル進出ならず。

宮城和真
沖縄で4人目となる18年ぶりのプロサーファー宮城和真。
沖縄期待の星は、今回セミファイナルまで勝ち上がったが、ファイナル進出を前に惜しくも敗退し7位でフィニッシュ。

宮坂麻衣子
今回はセミファイナルで敗退したが、開幕戦のバリ島での優勝からの5位でランキングトップを維持。まだシーズンは始まったばかりだが、昨年末から一番勢いが感じられるマイコ。今シーズンは更なる活躍に期待したい。

 

 

 

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