野中美波がジュニアとQSでダブル優勝の快挙。QS1000「ネルソン・マンデラ・ベイ・サーフプロ」

ダブル優勝の快挙を成し遂げた野中美波 WSL / Thurtell

南アフリカのポートエリザベス、ポロックビーチで現地時間4月18日から開催されていたWSL 男女QS1000「ネルソン・マンデラ・ベイ・サーフプロ」がファイナルデイを迎え、日本の野中美波がジュニア・ディビジョンとQSイベントでダブル優勝の快挙を成し遂げた。

 

素晴らしいパフォーマンスを見せた野中美波 WSL / Thurtell
メンズQS優勝のジョシー・フォークナーと野中美波 WSL / Thurtell

 

強いオフショアが吹くなか行われた女子QSセミファイナルのヒート1には、大村奈央、松田詩野、西元ジュリが登場。大村はスタートからビッグセットのレフトをキャッチ。バックハンドで素晴らしいマニューバーを描き4.50をスコアする。

 

西元はバックハンドで掘れたセクションで2つのリエントリーをメイクし7.00をスコア。3.50でバックアップしてトータル10.55でヒートをリードする。ミドルの緩慢なセクションを如何に処理するかが高得点の鍵となった。

 

西元ジュリ WSL / Thurtell

 

後半に入り松田詩野がレフトでフォアハンドのカーヴィング・ターンからリエントリーをコンビネーションさせて5.00をスコアして2位に浮上する。3位となった大村はビッグセットにチャージするもワイプアウト。

 

しかし大村はそれを挽回するライディングを決めて逆転2位に浮上。追い込まれた松田詩野だったが終了間際にライトブレイクをキャッチし5.05をスコアして逆転。西元1位、松田2位でファイナルへ勝ち上がった。

 

橋本恋 WSL / Thurtell

 

野中美波と橋本恋がセミファイナルのヒート2で南アフリカのティール・ホッグ、ケイラ・ノゲイラと対戦。スタートからチャージを見せたホッグが4.50をスコア。野中美波はそれに対し5.50をスコアしてトップに躍り出る。

 

今大会の最高得点をマークした橋本恋も2本の3点台を揃えて3位につける。ヒート後半に入り橋本はバックアップを塗り替え大逆転でトップに浮上。さらに4.90をスコアしてトップスコアを塗り替えてリードを広げる。そのまま橋本1位、野中2位でファイナルへ勝ち上がった。

 

 

女子ジュニアのファイナルには、西元ジュリ、野中美波が進出。野中はスタートからバックハンドで5.5をスコアしてファイナルをリード。ヒート後半に5.25をスコアした野中はさらにリードを広げて独走。ブラジルのジュリア・カマラゴが2位、全く波を掴めなかった西元も5.25をスコアして3位に浮上。

 

野中は残り10分を切ってファイナルのベストウェイブをキャッチ。インサイドまで深いボトムターンとトップターンを繰り返し駄目押しとなる7.45をスコア。圧倒的なサーフィンを披露した野中美波がジュニアで圧勝した。

 

松田詩野 WSL / Thurtell

 

女子QSファイナルは松田詩野、西元ジュリ、野中美波、橋本恋というオール・ジャパニーズ・ファイナルとなった。

 

ジュニアのファイナルの疲れも全く感じさせない野中美波は、スタートからライトブレイクでお手本のような素晴らしいマニューバーを描き、インサイドのクローズセクションでは、激しいリエントリーをメイクしエクセレントの.8.00をスコア。ファイナルを最高の形で開始する。

 

野中とともにジュニアのファイナルを戦った西元は5.25をスコアして2位につける。今大会では高得点を連発した橋本恋と松田詩野だが、ファイナルは精彩を欠く。

 

しかしヒート終盤に逆転トップに立った橋本でも、野中の勢いを止めることは出来なかった。

 

残り時間10分を切って、優先権を持った野中は、再びライトブレイクにテイクオフ。カットバックでパワーポケットに戻り、切り立つリップに2発のリエントリーをメイク。そのスコアは7.00となり、再び野中がトップへ。最後はバックアップを7.25まで伸ばした野中美波がジュニアに続きQSでも勝利し、初のダブル優勝を決めた。

 

 

 

日本を代表するジュニアサーファーである野中美波は17才。昨年10月のカリフォルニアで行われたISA世界ジュニアサーフィン選手権に日本代表選手として出場。女子U18で銅メダルを獲得し日本の団体金メダルに大きく貢献した。

 

日本国内でも昨年はJPSAでグランドチャンピオンを獲得して乗りに乗っている日本期待の強化指定選手。今季はQSイベントにも参戦。今後の活躍が本当に楽しみだ。

 

野中美波は、このあとも南アフリカに残り、4月22-24 日まで行われるWSL女子QS1000「Royal St Andrews Hotel Port Alfred Classic」に参戦予定。こちらには今回出場した5名の日本選手が出場する予定だ。

 

 

世界を目指す彼らの活躍を期待し、エールを送り続けたい。頑張れ!日本!

JQS Women結果

  1. Minami Nonaka
  2. Ceara Knight
  3. Julia Camargo
  4. Julie Nishimoto

Women QS 1,000結果

  1. Minami Nonaka
  2. Julie Nishimoto
  3. Ren Hashimoto
  4. Shino Matsuda

 

https://www.worldsurfleague.com/events/2019/wqs/2971/nelson-mandela-bay-surf-pro