ライアン・カリナンがパイプ・インヴィテーショナル優勝。2位のベンジ・ブランドも本戦出場決定。

ライアン・カリナン(AUS)とベンジ・ブランド(HAW)がワイルドカードをゲット。Credit: © WSL / Sloane

バンザイ・パイプライン、オアフ/ハワイ(2018年12月12日水曜日)2018WSLチャンピオンシップ・ツアーの最終戦となる「ビラボン・パイプ・マスターズ in Memory of Andy Irons 」の出場権をかけたトライアル「パイプ・インヴィテーショナル」が終了。オーストラリアのライアン・カリナン(AUS)が優勝。2位のベンジ・ブランド(HAW)とともにワイルドカードを獲得して本戦出場が決定した。

 

 

6~8フィートのNWスウェルのコンディションで、本来のパイプ・コンディションではないものの、32名の男子トライアル・イベントに出場したパイプのスペシャリストたちはトリッキーなコンディションの中でバレルを幾つも見つけ出してメイクした。

 

来季は再びCTに戻るライアン・カリナン。活躍が期待されているPHOTO: © WSL / Cestari

 

元CTサーファーのカリナンにとって、今回のパイプマスターズは、今シーズンのクイックシルバー・プロ・フランスとMEOリップ・カール・プロ・ポルトガルに続く3度目のCTイベントとなる。

 

シーズン後半から大活躍を見せたカリナンは、来年のエリート・トップ34へのリクオリファイが確定しており、ビラボン・パイプ・マスターズでのプレッシャーのないパフォーマンスで大暴れしてくれることだろう。

 

ライアン・カリナン(AUS)PHOTO: © WSL / Cestari

 

「最高です!」と、カリナンは言った。「正直なところ、今日は自分にとってのベスト・ヒートを組み立てることは出来ませんでした。ファイナルが今日のベスト・ヒートスコアだったと思う。でも、ラウンドアップを続けられて、誰もいないパイプでサーフすることは楽しかったです。そして、メインイベントが本当に楽しみですね。良い波でやりたいですね。数日後にパイプがオンになってくれると願ってます。」

 

 

今日のパイプラインでファイナルがスタートしたときに強い風が吹き荒れ、ファイナリストの4人の選手にとって非常に難しいコンディションになり、バレルもほとんどならない状況だった。アベレージ・ウェイブの戦いで誰が勝ってもおかしくない状況。しかし、カリナンは2本のバレルをパイプでメイクして勝利をつかんだ。

 

ベンジ・ブランド Credit: © WSL / Sloane

 

フォアハンドのクイックチューブと、バックハンドターンの2つを組み合わせたベンジ・ブランドは、イベントでハワイアンのベストサーファーとして2位となり、ワイルドカードを手に入れた。彼がパイプでワイルドカードを得たのは昨年に続き2年連続。

 

「非現実的な感じです。これは昨年僕に起きたことと同じですから。」と、ブランドは言った。「信じられませんね。同じフィーリングです。最高です!リーフには異なった小さなゾーンがたくさんあって、複雑なんです。だから、ここで多くの時間を費やすことは間違いなく正しい波を選ぶことが出来るようになるんです。」

 

脇田貴之が大逆転でセミファイナル進出。PHOTO: © WSL / Cestari

 

今年も日本人で唯一、パイプ・インヴィテーショナルに出場した脇田貴之は、ラウンド1でカラニ・デイヴィッド、メイソン・ホーらと対戦。カラニがバックドアでスコアを揃える中、残り時間5分を切ってアンダープライオリティだった脇田はパイプのバレルにチャージ。見事メイクして4.27をスコア。4位から一気にトップへ。最後にカラニに逆転されるも2位でラウンドアップ。

 

 

QFでもじっくりと波を待った脇田は後半に1.77をスコア。そして終了間際残り1分を切ってラストウェイブをキャッチ。バレルにプルインして、ドギードアから抜け出して見事メイク。4.10をスコアしてトップに躍り出てセミファイナルへ勝ち上がった。しかしセミファイナルでは波を見つけられず、ファイナルを前に最後は惜しくも敗れたが、日本が誇るパイプライナー脇田貴之の侍スピリットが世界に示された瞬間だった。

 

「いつも皆んながやっている場所は砂が溜まってしまって良くなかったので、奥のリーフだけの場所に的を絞ってやったんです。ラウンド1とQFは割と気楽にやっていたんですが、セミファイナルは緊張して、行かなくてもいい波に行ってしまった。それが敗因でした。」と、脇田がコメントした。

 

明日コンテストが開催されるかどうかの次の決定は、現地時間の12月13日木曜日、午前7時30分(HST)、日本時間の12月14日2時30分です。

 

好調だったイーサン・ユーイング(AUS)は足首捻挫して、SFを棄権した Credit: © WSL / Sloane

 

 

パイプマスターズ日本語放送
http://www.worldsurfleague.com/posts/364645/its-on-day-1-of-the-billabong-pipe-masters?language=jp

オフィシャルサイト

http://www.worldsurfleague.com/events/2018/mct/2856/billabong-pipe-masters

 

 

パイプ・インヴィテーショナル・ファイナル結果:
1-ライアン・カリナン(AUS)9.67
2-ベンジ・ブランド(HAW)5.47
3-トリー・マイスター(HAW)4.67
4-ソリ・ベイリー(AUS)2.80

パイプ・インヴィテーショナル・セミファイナル結果:
SF 1:トリー・マイスター(HAW)8.30、ライアン・カリナン(AUS)4.84、
イアン・ウォルシュ(HAW)3.76、脇田貴之(HAW)1.30

SF 2:ベンジ・ブランド(HAW)13.14、ソリ・ベイリー(AUS)7.43、
ノア・ミズノ(HAW)6.87、イーサン・ユーイング(AUS)怪我で欠場。

パイプ・インヴィテーショナル・クォーターファイナル結果:
QF 1:脇田貴之(HAW)5.87、イアン・ウォルシュ(HAW)4.90、
マカイ・マクナマラ(HAW)3.87、イマイカラニ・デヴォルト(HAW)3.47

QF 2:ライアン・カリナン(AUS)7.47、トリー・マイスター(HAW)6.20、
ネーサン・フローレンス(HAW)5.87、カラニ・デイビッド(HAW)1.86

QF 3:ベンジ・ブランド(HAW)9.77、ノア・ミズノ(HAW)5.20、
ビリー・ケンパー(HAW)3.87、ジョシュア・モニーツ(HAW)2.17

QF 4:イーサン・ユーイング(AUS)16.50、ソリ・ベイリー(AUS)10.40、
フィン・マギル(HAW)5.00、ジャスティン・ベクレット(FRA)4.74

パイプ・インヴィテーショナル:ラウンド1結果
ヒート1:マカイ・マクナマラ(HAW)9.13、ライアン・カリナン(AUS)7.97、
ジェイミ・オブライエン(HAW)3.00、ブルース・アイアンズ(HAW)2.83

ヒート2:イマイカラニ・デヴォルト(HAW)5.06、ネーサン・フローレンス(HAW)3.53、
シェルダン・パイション(HAW)3.43、キロン・ジャボー(HAW)2.83

ヒート3:トリー・マイスター(HAW)10.94、イアン・ウォルシュ(HAW)4.73、
イアン・ジャンティル(HAW)4.60、バロン・マミヤ(HAW)1.77

ヒート4:カラニ・デイビッド(HAW)6.33、脇田貴之(HAW)5.24、
メイソン・ホー(HAW)5.13、マイケル・オウショーニッシ(HAW)5.06

ヒート5:ノア・ミズノ(HAW)6.83、ソリ・ベイリー(AUS)6.46、
ワイアット・マクヘイル(HAW)4.10、ハンク・ギャスケル(HAW)2.66

ヒート6:ジョシュア・モニーツ(HAW)11.26、フィン・マギル(HAW)7.17、
ラヒキ・ミナミシン(HAW)4.40、エヴァン・ヴァリエール(HAW)1.87

ヒート7:ジャスティン・ベクレット(FRA)9.17、ベンジ・ブランド(HAW)8.63、
ジャック・ロビンソン(AUS)8.44、カイル・ラミー(HAW)3.40

ヒート8:イーサン・ユーイング(AUS)11.00、ビリー・ケンパー(HAW)4.97、
ダスティー・ペイン(HAW)3.87、コア・ロスマン(HAW)3.84