
千葉は南房総市千倉で行われている JPSA さわかみ S.LEAGUE 24-25 ロングボード第3戦 「さわかみ千倉プロ」は、DAY-2が最終日を迎えた。
本日は、雲の合間からわずかに日差しが差し込む曇り空。予報通り気温は下がり、冷たいオンショアの風が会場を吹き抜けた。波はハラムネぐらいか。朝はまだ潮が上げていて、昼に向け干潮へと向かうコンディション。
本日は男子のR-4からスタートして、男子のクォーターファイナルへ。そして、男女ともセミファイナル、ファイナルまで行い「さわかみ千倉プロ」の優勝者を決める。








まずは男子から。セミファイナルに進出したのは浜瀬海、上木達也、石井乃亜、増山翔太、森大騎、塚本将也、中井晴、秋本祥坪の8人。


ランキング2位の堀井哲、4位の田岡遼平はクォーターファイナルで敗退し、グランドチャンピオン争いから一歩後退。また、昨日まで調子が良かった櫻井鳳二、米本好希、柳本聖真らも接戦の末に敗れる結果となった。


男子の決勝にはランキング1位の浜瀬海。セミファイナルでは7.83、7.50でトータル15.33ポイントを叩き出す優勝候補筆頭。ランキング2位の森大騎、4位の秋本祥坪。そして、自信初のファイナル進出を決めた石井乃亜という組み合わせ。

ここまでそれぞれの持ち味を活かし勝ち上がってきた4人だったが、試合が進むにつれ会場のコンディションは悪化。

強いオンショアにより波面は乱れ、潮が引いたことで張る波がほとんど入らなくなった。アウトからの波はダラつき、インサイドではすぐに崩れる難しい波。
それでもここまで勝ち上がっただけのことはあり、わずかなチャンスを見逃さず、攻めのサーフィンを展開。


しかし、この厳しいコンディションの中でも、圧倒的な強さを誇る浜瀬でさえ6点台が限界。森と石井も6点台をキープし、バックアップ勝負に持ち込まれた。
秋本一人が4点後半だったが、今日のシングルハイエストの8.00ポイントをセミファイナルで出しただけに、誰にも優勝するチャンスはあった。

そんな中、こんなコンディションでも波の変化にも対応できるスキルと余裕を持ち合わせていたのが浜瀬。最後にバックアップとして6.13ポイントを叩き出し、そのまま逃げ切って優勝。
これにより、最終戦を待たずして2024-2025 S.LEAGUE 初代チャンピオンの栄冠を手にした。
さらに、これまで2017、2018、2022、2023の4回グラチャン。3連覇の5度目のグランドチャンピオン獲得という記録尽くしの優勝となった。おめでとう!
浜瀬海が3連覇の5度目のグランドチャンピオン獲得
浜瀬海
「チャンピオンをまた取れて嬉しいですね。最高です。ヒート振り返ると不完全燃焼。選手みんな不完全燃焼だったと思うですけど。もっとやりたかったことあったし、力を出しきれなかったといのが正直な思いなんですけど。でも2本スコアをもらえて良かったです。ありがとうございます。

「優勝した時、タイキ君(森)に海の中で『チャンピオンじゃん』って言われて。あっそうだったみたいな感じで、そんなに考えてなくて、今日の試合に優勝することだけフォーカスしてたんで、言われて思い出した感じでした。笑
トレーニングしたり、数少ない時間の中で自分なりに努力した結果が出たのかなって思います。一番じゃなきゃ自分の気持ちが許さないんで、毎回絶対優勝の気持ちを持っていました。選考会とか出なくて休んだ期間とかあったりして、調整していたんですけど。今回優勝できて良かったです。」
結婚後の初の試合で優勝した気持ちを聞かれると「結婚した勢いのまま優勝できたと思います。笑。」と笑顔で締め括った。
続いて女子の決勝戦。今年のISA世界ロングボード選手権大会の日本代表である田岡なつみ、吉川広夏。前日にルーキー・オブ・ザ・イヤーを決めたばかりの新鋭・宮崎友祈子とコンテストに戻ってきた実力者・菅谷裕美が対決。


しかし、吉川はセミファイナル終了後にトラブルが発生。怪我に加え、ウイルス性胃腸炎による嘔吐に見舞われたという。それでも、少し休んだ後の決勝で最初に演技を決めた彼女の姿には、驚かされた。


コンディションは女子にとっても厳しく、思うように演技ができない展開が続いた。これまで好調だった宮崎は田岡に対してインターフェアを取られ、菅谷も波選びに苦戦し単発の演技が続く。
試合は田岡と吉川の一騎打ちの様相を呈し、そのまま吉川がリードを保ったまま試合終了かと思われた。
しかし、終了5分前、田岡がレフトの波を掴み、ハングファイブでノーズを引っ張る見事なライディングを披露。これに5.17ポイントが付き、なんと大逆転。そのままタイムアップとなり、劇的勝利となった。
この優勝で、田岡も開幕3連勝を達成し、浜瀬と同様にこの大会で2024-2025 S.LEAGUE 初代グランドチャンピオンの座を確定。さらに、グランドチャンピオン獲得は2017年、2018年、2021年に続き4度目となる。おめでとう!
田岡なつみが開幕3連勝、4度目のグランドチャンピオン獲得
田岡なつみ
「難しいコンディションだったので(大会に勝てて)本当に嬉しいです。」3連勝で掴んだSリーグ初代チャンピオンについて「Sリーグ初代チャンピオンは絶対に一人しかなれないと思っていたので凄く嬉しいです。」
「海に入る前にポジションとかを決めていたんですけど、実際海に入ると海自体が動いていて、自分が斧っているよりハードな波でいい波を見つけられず苦戦しました。」
「スコアが全く聞こえずに、どのライディングに何点ついているのかが全くわからない状況だったので、1本1本ハイスコアが出せるように頑張っていました。
応援ありがとうございます。優勝できて、Sリーグ初代チャンピオンも獲得できました。この後も試合がたくさん続くんですけど、この調子で頑張っていきたいと思います。」
最終戦の「S.LEAGUE Grand Final」へ
ロングボードは全3戦のランキングで、男子 24位以内、女子 12位以内が最終戦の「S.LEAGUE Grand Final」へ出場することができる。
ツアーランキングの計算は対象となる各試合の獲得ポイントの内、最低ポイントの1戦分をカットした合計ポイント。対象の試合が3試合以下の場合は、全戦のポイント合計となる。
順位は下記からチエック!
https://sleague.jp/24-25/ranking.php
次戦はついに今シーズン24-25ツアーの最終戦「グランドファイナル」が、4/16-19の日程にて千葉県一宮市釣ヶ崎海岸(志田下)で行われる。カテゴリーはショートボード、ロングボード、マスターズ、ボディボードの4カテゴリー。
この最終戦の結果で、来シーズンの25-26 シーズンのS1ツアー出場規定が決まる。ロングボードの順位は男子:22位以内、女子:10位以内となり、規定順位外の選手は、S2ツアー出場権を獲得となる。
こちらの最終戦もライブ放映されるので Don’t miss it !
JPSA さわかみ S.LEAGUE 24-25
ロングボード第3戦「さわかみ千倉プロ」




男子
優勝:浜瀬海(2000pt ¥500,000)
2位:森大騎(1720pt ¥250,000)
3位:石井乃亜(1440pt ¥150,000)
4位:秋本祥坪(1360pt ¥ 100,000)
女子
優勝:田岡なつみ(2000pt ¥ 150,000)
2位:吉川広夏(1720pt ¥70,000)
3位:宮崎友祈子(1440pt ¥50,000)
4位:菅谷裕美(1360pt ¥30,000)
プレゼンターは
南房総市 商工観光部長 石井克仁氏
さわかみグループ代表 澤上 龍 氏
日程:3/14-15
場所:千葉県南房総市 南千倉海岸
・大会 / HP
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・S.LEAGUE
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・S.LEAGUE / Tour
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・JPSA / HP
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