フランス領ポリネシア、チョープー – 2024年7月27日 フランス領ポリネシアの南太平洋に浮かぶタヒチ島で、サーフィンの2度目のオリンピック競技大会が本日、幕を開けた。
五十嵐カノアとコナー・オレアリーがラウンド1でまさかの敗者復活ラウンドに回ることになった波乗りジャパン。二人のヒートはどちらもスウェルが首尾一貫しないトリッキーな厳しいヒートだった。
しかし、男子の最終ヒートに登場した稲葉玲王は、故・小川直久プロの魂の宿ったヘルメットを着用。まさに銀の弾丸(シルバー・ブレット)を彷彿させるバレルライドをメイク。
小川プロが乗り移ったようなライディングで日本男子で唯一ラウンド3へ1位で勝ち進んだ。
男子のラウンド1に続き女子のラウンド1が行われ、本日の最終ヒートとなるヒート8で松田詩野が、東京オリンピックの金メダリストであるカリッサ・ムーア(USA)、テレサ・ボンバロ(POR)と対戦。
今日は一日中オフショアの風が吹きクリーンなコンディションをキープした。そんな中で松田はスタートからチャージを見せて次々と波を掴んでいく。
速い波を掴んだ松田はリスキーな高速バレルをドギードアでメイクしガッツポーズ。8.33というエクセレントを叩き出し、トップに躍り出る。
ヒート終盤まで僅差ながらトップキープした松田。ヒート後半は波が止まり、どの選手もスコアを上げられない。
しかし、辛抱強くセットを待ったカリッサは、世界チャンピオンを証明するかのような圧倒的なディープバレルをメイク。9.00をスコアして松田を逆転。
バックアップがない松田はニード8.18と追い込まれそのままタイムアップ。
リスペクトするカリッサと互角の戦いをした松田。敗れたものの、次のラウンドでのパフォーマンスが楽しみになる素晴らしい戦いだった。松田詩野がこの場所でどれだけ練習してきたのかが理解できるヒートだった。