メディーナがブラジルをチーム金メダルに導き、サリーがISA-WSGで前人未到の4個目の金メダルを獲得。日本は11位

メディーナとサリーCredit: ISA / Pablo Franco

プエルトリコ、アレシボ – 2024年3月3日

ガブリエル・メディーナ(BRA)とサリー・フィッツギボンズ(AUS)が2024 ISAワールド・サーフィン・ゲームズ(WSG)で優勝。ラストリアルのリーフブレイクにヒットした4~6フィートのスウェルは、国別の団体戦、オリンピック出場枠、そして個人の金メダルがかかった、信じられないほどエキサイティングなファイナルデーのキャンバスとなった。

 

 

 

3度のWSLチャンピオンであり、2010年ISA U/18ワールド・ジュニア・チャンピオンでもあるガブリエル・メディーナ(BRA)は、コンディションが変化する長い1週間を通して、イベント期間中、出場したすべてのヒートで圧勝した。

 

彼の勝利は、ディフェンディング・チャンピオンのタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)の銀メダルと共に、ブラジルにトリプル・クーデターをもたらし、ブラジルはチーム・ワールド・チャンピオンと、男女別に分けられた最高ランクのチームに与えられるオリンピック出場枠の両方を獲得した。

 

今大会の結果でブラジルは、2024年パリオリンピックで男子3名、女子3名という最大のサーファーが出場することになる。

 

サリー・フィッツギボンズ(AUS)は、前人未到の5個目のISA金メダル(ISAワールド・サーフィンゲームス4個、ISAワールド・ジュニア1個)を獲得し、ISA史上最多優勝記録をさらに更新した。ファイナルまでメインラウンドを戦い抜いた33歳は、グランドファイナル前の最後のステップでリパチャージとなり、今日3ヒートを戦い抜いた。そして大事な場面でピークを迎え、彼女の名を歴史に刻み、オーストラリアにチーム銅メダルをもたらした。

 

ガブリエル・メディーナ(BRA)がワールド・サーフ・ゲームズ初の金メダルを獲得し、ブラジルのオリンピック出場枠を勝ち取った。

 

ガブリエル・メディーナ(BRA) Credit: ISA / Pablo Franco

 

ヤゴ・ドラ(BRA)が最終日の最初のヒートで敗退したため、ガブリエル・メディーナ(BRA)は、ブラジルがオリンピック出場枠を獲得するためには、極めて厳しい条件が必要だった。ファイナルでは、メディーナが優勝し、ラムジ・ブーキアム(MAR)が2位になる必要があった。それ以外のシナリオがあれば、フランスが出場枠を獲得していただろう。

 


フランスのチームメイトであるジョアン・ドゥル(フランス)とカウリ・ヴァースト(フランス)は、1週間を通して信じられないようなパフォーマンスを見せ、両選手ともファイナルに進出し、オール・グーフィーフッターの戦いとなった。

 

メディーナはフォアハンドの巨大なエアリバースを決め、エンドセクションで9.00のライディングに成功した。ヴァーストは、ミドルレンジのスコアしか出せなかったが、キープビジーで動き回った。

 

 

ガブリエル・メディーナ(BRA) Credit: ISA / Jersson Barboza

 

 

一方、ブキアムはパワフルなフォアハンドを武器に8.17をマークし、さらに7.17を叩き出して中盤までにリードを奪う。残り時間5 分が経過した時点、 メディーナは僅差でリードしていたものの、バーストは徐々に点数を伸ばし、2位のブキアムに肉薄。しかし、終了のブザーが鳴る頃には、メディーナがさらに得点を伸ばし、金メダルを獲得した。

 

ブキアムは2位をキープして銀メダル、ヴァーストは僅差の3位で銅メダル、ドゥルは4位となり、ブラジルのパーフェクトストームで幕を閉じた。メディーナはワールド・サーフ・ゲームスの金メダルに加え、2010年には16歳で獲得したISAワールド・ジュニアの金メダルも獲得している。

 

ガブリエル・メディーナ(BRA) Photo: Sean Evans

 

「終わった後は本当に感情的になりました。」とメディーナは言った。「ラムジが良いスコアを2つ持っていたから、ヒートの途中で、よし、もう1本欲しいかもと思ったんです。僕は神のサプライズを待っていたんです。

まさかカウリやジョアンが2位になることはないだろうと。でも、とにかく、自分には神の導きがあるのだから、楽しんでやろうと思いました。だから他の選手のことは気にせず、ヒートを楽しもうとしたんです。自分の戦いはわかっていたし、サーフィン以外にできることはなかったから。」

 

サリー・フィッツギボンズ(AUS)はワールド・サーフィン・ゲームズで4個目の金メダルを獲得。

 

サリー・フィッツギボンズ(AUS)がワールド・サーフィンゲームスで4個目の金メダルを獲得。Credit: ISA / Pablo Franco

 

女子のファイナリスト4人全員に、自国のオリンピック出場枠を獲得するチャンスがあったが、そのシナリオは男子よりもはるかに複雑だった。ディフェンディング・チャンピオンのタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、2度のメダリストであるジョアン・ディフェイ(FRA)、最近2024年パリ大会の出場権を獲得したナディア・エロスターベ(ESP)、そしてISA史上最多の優勝回数を誇るサリー・フィッツギボンズ(AUS)は、自分自身と自国のために何がかかっているのかを理解し、全力を尽くした。

 

サリー・フィッツギボンズ(AUS)Photo: Sean Evans

 

今週最も安定したパフォーマンスを見せたディフェイは、オープニングで6.00をスコアし、序盤のアドバンテージを保ったが、すぐにウェストン-ウェブのバックハンドでの力強い2ターンコンボの6.77に逆転され、フィッツギボンズもダイナミックなサーフィンが6.83をスコアした。

 

ディフェイの2本目の6.00が彼女をリードし続け、フィッツギボンズとウェストン-ウェブは当初スコアをバックアップすることが出来なかったが、ヒートが進むにつれてフィッツギボンズは6.27をスコアしてリードを固め、前人未到の4個目のWSG金メダルを獲得した。

 

サリー・フィッツギボンズ(AUS)Credit: ISA / Pablo Franco

 

「信じられない気持ちです。」と2007年のISA U/18ワールド・ジュニアの金メダリストでもあるフィッツギボンズは言った。この波は、この1週間ずっと自分に課題を与え続けてきたし、このヒートを戦い抜き、ファイナルに進まなければならないと思っていました。 リラックスしてサーフィンに集中し、大きなセクションを探すようにしました。それは、それが一番楽しいし、目立った派手なサーフィンがファイナルで勝つことになると考えていたんです」。

 

エロスターベが良い結果を残せなかったため、ウェストン-ウェブとディフェイの結果次第で女子チームランキングの勝敗が決まることになった。ディフェイが1位になればフランスが、ウェストン-ウェブが2位か3位になればブラジルが優勝する。

 

フィッツギボンズは自国の出場枠を獲得するために全力を尽くしたが、ウェストン-ウェブが銀メダルを手に入れてブラジルが3つ目の出場枠を獲得した。ディフェイは銅メダル、エロスターベは銅カッパーメダル。ウェストン-ウェブは、ブラジルに6つのオリンピック出場枠をもたらしたことに大喜びだった。

 

ウェストン-ウェブは、「この2つのスポットを獲得することが、ここに来た目標でした。チームはこの1週間、本当に集中していました。それこそがブラジルなのです」と言った。

 

 

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今大会では、目標とした結果を手に入れることが出来なかった波乗りジャパンだったが、多くの感動をありがとう。お疲れさまでした。波乗りジャパンのオリンピックへの旅路はこれからも続いていく。がんばれ!日本!

 

 

団体優勝はブラジルチームTeam Brazil / Photo: Pablo Jimenez

結果

チームランキング
金メダル – ブラジル
銀メダル – フランス
銅メダル – オーストラリア
カッパメダルー – スペイン

日本-11位

 

女子
金メダル – サリー・フィッツギボンズ(AUS)
銀メダル – タティアナ・ウェストン-ウェブ(BRA)
銅メダル – ジョアン・ディフェイ(フランス)
カッパーメダル – ナディア・エロスターベ(ESP)

男子
金メダル:ガブリエル・メディーナ(BRA)
銀メダル:ラムジ・ブキアム(MAR)
銅メダル:カウリ・ヴァースト(FRA)
カッパーメダル:ジョアン・ドゥル(FRA)

 

オリンピック追加枠を獲得した国

2024年WSG
女子 – ブラジル
男子 – ブラジル

2022年WSG
女子 – USA
男子 – 日本

 

スーチー・ヤン(CHN)Credit: ISA / Jersson Barboza

 

2024年WSG枠からの出場権獲得選手

女子
アナト・レリオール(ISR)
カミラ・ケンプ(ドイツ)
ジャニレ・ゴンザレス・エクスタバリ(ESP)
ナディア・エロスターベ(ESP)
スーチー・ヤン(中国)
ソル・アギーレ(PER)
タイナ・ヒンケル(BRA)
ヨランダ・セケイラ(POR)

男子
アロンソ・コレア(PER)
アンディ・クリエール(ESP)
ジョアン・ドゥル(FRA)
ラムジ・ブーキアム(MAR)
和井田リオ(INA)
ティム・エルター(GER)

 

予選通過選手

女子

2023年ISA WSG枠からの出場権獲得選手
サフィ・ヴェット(NZL)
サラ・バウム(RSA)
松田詩野(JPN)
ヴァヒネ・フィエロ(フランス)

WSLチャンピオンシップ・ツアー枠からの出場権獲得選手
ブリサ・ヘネシー(CRC)
カリッサ・ムーア(USA)
キャロライン・マークス(USA)
ジョアン・ディフェイ(FRA)
モリー・ピックラム(AUS)
タティアナ・ウェストン-ウェブ(BRA)
テレサ・ボンバロ(POR)
タイラー・ライト(AUS)

男子

2023年ISA WSG枠からの出場権獲得選手
アラン・クレランド・ジュニア(MEX)
ビリー・ステアマンド(NZL)
カウリ・ヴァースト(フランス)
稲葉玲王(JPN)

WSLチャンピオンシップ・ツアー枠からの出場権獲得選手
イーサン・ユーイング(AUS)
フィリッペ・トリード(BRA)
グリフィン・コラピント(USA)
ジャック・ロビンソン(AUS)
ジョアン・チアンカ(BRA)
ジョン・ジョン・フローレンス(USA)
ジョーディ・スミス(RSA)
マシュー・マクギリブレイ(RSA)
五十嵐カノア(JPN)
レオナルド・フィオラバンティ(ITA)

 

 

NAMINORI JAPAN 日本代表選手

 

男子:五十嵐カノア、稲葉玲王、コナー柄沢オレアリー
女子:松田詩野、都筑有夢路、前田マヒナ

 

大会名:2024 ISA World Surfing Games
主 催 :国際サーフィン連盟(ISA)
期間. :2024年2月23日〜3月3日
場所. :プエルトリコ

https://isasurf.org/event/2024-isa-world-surfing-games/