JPSA ロングボード第3戦「クリオマンション 茅ヶ崎ロングボードプロ」。湘南の茅ヶ崎パーク(ヘッドランドビーチ)で行われている今大会も本日が最終日。男子、女子ともセミファイナル、ファイナルを残すのみ。
会場のコンディションは曇りで、雨も混じる天気。風はサイドオフのおかげで、面は問題ない。波のサイズはヒザ。やはり北が吹くと波のサイズはダウン。ただ、時折、入るセットがモモあるか。風波の残りなので、パワーは無い。だから、セットをつかむことが勝つ条件。
今大会は一人MAX10本という制限があったが、波数も少ないということで、この制限は無し。さらにセミファイナルは25分、ファイナルは40分と試合時間も延長すると運営からオフィシャルコールが告げられた。
プライオリティルールがあるものの、4人ヒートで波の取り合いは厳しいかと予想されたが、今日まで勝ち上がった選手はやはりプロ。そんな厳しい条件の中、それぞれが個性溢れる素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれた。
男子セミファイナルヒート1
まずは男子から。セミのヒート1では浜瀬海がセットをつかんで、小波ながらパワーゾーンをキープ。ノーズを絡めた演技でエクセレントを出して一抜け。
秋本祥坪はパワー無い波をボードコントロールで上手く攻略して、ラウンドアップ。小熊海ノ介は多くの波に手を出すも、ポイントは伸びず3位。高貫佑麻は開始すぐにインターフェアを取られて脱落で4位という結果。
男子セミファイナルヒート2
ヒート2は波数がさらに少なくなると予想したか、先攻したのが西口京佑。この作戦が功を奏して1本の演技で 7.33ポイント。増山翔太も沖からのセット1本を大事に乗って6.67ポイント。2人とも、これをベースにバックアップで2本まとめる。
塚本将也、堀井哲も1本乗るけど、その後が続かず。波を最後まで待つもタイムアップで、このラウンドで姿を消した。
男子ファイナル
決勝は浜瀬海、秋本祥坪、西口京佑、増山翔太の4人。やはり、浜瀬のスキルは突出している。どうやったら、あの長いボードでこの小さな波を攻略できるのか。やはり、類まれなセンスとバランス感覚を持ち合わせているから、乗りこなすことができるのだ。
いきなりエクセレント9.33ポイントを出したかと思えば、最後の演技で自己でも初という10ポイントライドで、トータル19.33ポイントで圧勝。4本乗った全ての波で、エクセレントを出すというおまけ付き。これでこの茅ヶ崎の大会は2019年から負けなし(2020年はツアー中止)の4連覇。おめでとう!
唯一、その浜瀬を追い込んだのが秋本。こちらもセットからノーズを引っ張り、さらにインサイドまでつないで、9.50ポイントとエクセレントの出だし。2本目も7.60ポイントと急追するも浜瀬のエクセレント攻撃に加え、最後まで待った波が入らず試合終了で準優勝。
増山も沖から、ミドルから、さらにインサイドでも波にアタックするも、そこまで点は伸びずで3位。西口はセミで見せた波を探すも、見つからず4位という結果。
浜瀬海、茅ヶ崎大会4連覇。
浜瀬海
「いやー嬉しかったですね。10ポイントって、今まで出場した中でなかったんで、人生初めてのオール10もらっちゃったんで、自分でアピールもしちゃったんですけど。
あれはもう自分の中でも、あれ以上ないでしょうというアピールで、テン!ってやったんですけど。今回の目標としては、10を2本という気持ちで行ってたんですよ。20点を狙っていたんで、次20点出せるように頑張りたいです。」
10が出た波について「見えちゃったんです。あそこにレフトが。アンダープライオリティーだから、居たわけじゃないんですけど、あそこにレフトが来るのはわかっていて。たまたま、そこにレフトが来て、見えちゃったって感じですね。応援も平塚のローカルのみんなとか、あとはスクール生とかボーイズ達も来てくれていて、めっちゃ嬉しかったです。」
最終戦を前にグラチャンに王手。最終戦の戦い方は。「昨年は最終戦でやらかしているんで、まさかのことをやっちゃたんで。(R-5で痛恨のインターフェアで敗退)今年はやらかさないように。あまり攻めすぎないようにします。でも20点を目指します。」
女子セミファイナルヒート1
続いて女子。セミファイナルの第1試合は大村結衣、菅谷裕美、古家伸子、小林恵理子のヒート組。ここは今大会、好調の大村が9.33ポイントと小さい波でも強さを発揮。ノーズをかっちり決めて決勝へ。2番手争いは菅谷と小林。
しかし、菅谷が痛恨のインターフェアでベスト1カウントになったことで、小林が逃げ切る形で決勝へ。菅谷は3位。古家は波をつかむもショートライドオンリーで得点を積み上げられず、このヒートは4位で終了。
女子セミファイナルヒート2
第2ヒートは大池裕美子、関口海璃、吉川広夏、瀬下絵里子という組み合わせ。ここはやはり、吉川が波を探りながら確実に点を伸ばしていき、1位で勝ち上がり。
2位はノーズを決めた後、インサイドのフィニッシュまで丁寧な演技でを繰り返し、僅差の戦いを制した関口。満面の笑みで海から上がって来た関口に、ギャラリーからも歓声が上がる。瀬下、大池はバックアップが揃えられずここで敗退。
女子ファイナル
女子の決勝は大村結衣、吉川広夏、小林恵理子、関口海璃。それぞれが持ち味を出す試合展開。特に関口は今大会でマニューバーだけでないところを見せつけ、ノーズの演技で7.17ポイント。
小林も華麗な足捌きでメリハリある演技で点を加算。ただ、大村はインサイドで左足を石にぶつけ負傷。思うような演技ができない上に、インターフェアまで取られて万事休す。
ここで最後に馬力を上げたのが吉川。乗れば乗るほど、波の癖をつかんでロングライドになっていく。結果、エクセレントの8.33に、こちらも最後の演技で、自身初の10ポイントライドで締めくくり。トータル 18.83ポイントにして全員をコンボに追い込む無双の勝ちっぷり。この茅ヶ崎大会は2021年以来の優勝。おめでとう!
吉川広夏、人生初のパーフェクト10で優勝
吉川広夏
「本当に嬉しいです。JPSAで10ポイント出すのも人生初めてですし、こんなに良いスコアで終われたのも初めてなので、優勝してスコアも伸びて本当に嬉しかったです。
(10ポイントライドの映像を見終わって)振り返るとまだまだ改善点はあるのかなと思います。また一つ目標の10点満点でしたが、さっき浜瀬選手がパーフェクト出して、私も負けてられないと思って、もっとやる気が出たので良かったです。
グラチャンに関し「最終戦の日向はもちろん出ます。ここまで来たので完全優勝を狙います。宮崎ではもっとパワーアップした姿を見せられるように頑張ります。」
これでロングボードツアーは全4戦で、3戦まで終了。次戦は10/26-28(予備日29)までの予定で「さわかみ日向プロ」が宮崎県日向市お倉ヶ浜で開催。次回で本年度のグランドチャンピオンが決まる。次戦もお楽しみに。
JPSA ロングボード第3戦「クリオマンション 茅ヶ崎ロングボードプロ」結果
男子
優勝:浜瀬海(2000pt ¥300,000)
2位:秋本祥坪(1720pt ¥150,000)
3位:増山翔太(1440pt ¥100,000)
4位:西口京佑(1360pt ¥ 70,000)
女子
優勝:吉川広夏(2000pt ¥ 80,000)
2位:小林恵理子(1720pt ¥50,000)
3位:関口海璃(1440pt ¥40,000)
4位:大村結衣(1360pt ¥30,000)
プレゼンターは
明和地所株式会社 代表取締役社長 原田 英明氏
茅ヶ崎市長 佐藤光氏
茅ヶ崎市議会議長 柾木太郎氏
会場では選手の素晴らしい演技に拍手と歓声で盛り上げる。
今回は選手の入場ゲートを作成。Abemaライブ放映では、選手紹介とともに一人一人がボードを持って登場。高貫 佑麻
ReWaveの活動で、今大会も選手、スタッフ、ギャラリー総出でビーチクリーン。
今回は明和地所、三井住友建設の社員の方々も参加。
大会の表彰式の最後には大抽選会。特賞は自転車!
吉川広夏に駆け寄りハグは妹も未来。
一瞬を切り撮ると、まるで湖。ウネリ待ちでこの状態が続く時も。10ポイントのコールに腕を上げ歓声に応える浜瀬海。
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【Surfing for all がんばろう日本!】
JPSA2023 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ロングボード第3戦
クリオマンション 茅ヶ崎ロングボードプロ
- 期日/9月21日(木) ~ 9月23日(土) 予備日:24日(日)
- 会場/神奈川県茅ケ崎市 茅ヶ崎市パーク(ヘッドランドビーチ)
- 【ABEMA LIVE配信URL】
■9/21 (木) 大会1日目
https://abema.tv/channels/world-sports-3/slots/8ZS9ECJ7CYLVQK
■9/22 (金) 大会2日目
https://abema.tv/channels/world-sports-3/slots/8dATKaFw8QYSQX
■9/23 (土) 大会3日目
https://abema.tv/channels/world-sports-3/slots/8dATJyRAjLGU1m