男女ともベスト8決定。コナー・オレアリー、ブザービーターでフローレンスを逆転。イタロは怪我で途中退場

ジェフリーズ・ベイ、イースタン・ケープ、南アフリカ(2023年7月18日火曜日)-ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2023チャンピオンシップ・ツアー(CT)第9戦「コロナ・オープンJベイ」は、南アフリカの有名なポイント・ブレイクに6フィートのパーフェクト・ライツが打ち寄せるクラシックなスーパーチューブ・コンディションの中、再開。

 

 

このイベントは、パーフェクト・コンディションを生かし、女子のオープニング・ラウンドの残り2ヒート、男女のエリミネーション・ラウンド、そして男子のラウンド・オブ16が行われ、イベントのクオーターファイナル進出者が決定となった。

 

現世界ランキング1位のトリードがWSLファイナル5進出決定

 

 

世界チャンピオンのフィリッペ・トリード(BRA)は、素晴らしい17.56のヒート・トータルを記録し、ルーキーの和井田リオ(INA)を抑えてクオーターに進出。

 

この時点で5位が保証されたトリードは、9月にトレッスルズで開催されるリップカールWSLファイナルズでワールド・タイトルを防衛する機会を得るために、WSLファイナル5のスポットを正式に手に入れた。

 

フィリッペ・トリード© WSL / Ryder

「そのコールをずっと待っていました」と笑顔を隠しきれないトリードが言った。「すべてのハードワーク、すべての犠牲、何時間もの旅、すべての飛行機、そして費やしたすべてのお金は、特別なものです。リオ(ブラジル)での怪我から復帰して、まだ膝にテーピングを巻いて、ここで結果を残せるように頑張ってきました。あと少しで決まることはわかっていたけど、その気持ちを抑えるのに必死だった。」

 

 

フィオラバンティ、2024年パリオリンピック出場権を暫定獲得。

 

 

レオナルド・フィオラバンティ(ITA)は、WSL CT枠から、2024年パリ・オリンピックへの代表権を暫定的に獲得。コロナ・オープンJベイで9位に入賞したフィオラバンティは、WSL CTで暫定クオリファイする18名のサーファーの1人となることが決定した。

 

現在世界ランキング9位の25歳は、2度目のオリンピック代表として出場。2020年の東京オリンピックでは、ジョーディ・スミス(RSA)の怪我人代役として出場した。

 

「オリンピック選手になることは夢のようです」とフィオラバンティ。「次のオリンピックで母国を代表するチャンスがまた巡ってきて、メダルを持ち帰ることができたらいいですね。イタリア連盟は私をサポートしてくれています。

エイドリアーノ・デ・スーザをコーチに迎えてくれたことは、私にとって大きな助けとなり、より良い選手になるために自分自身について多くのことを学ばせてくれました。次のオリンピックに出場することは、私の夢というだけでなく、私を応援してくれる国を代表して出場することでもあり、彼らの誇りになれることを願っています」

 

 

コナー・オレアリー、ブザービーターでフローレンスを逆転

 

 

ワールド・チャンピオンのジョン・ジョン・フローレンス(HAW)とフィリッペ・トリード(BRA)は、別々のヒートでラインアップをシェアしながら、フォアハンドで絶対的なクリニックを披露。

 

両者ともジャッジはパーフェクトに近く、トリードが9.63、フローレンスが9.23。しかし、トリードがまたもや高得点をマークして勝ち進んだのに対し、フローレンスはヒート終了間際にコナー・オレアリー(AUS)に敗退した。

 

コナー・オレアリー© WSL / Ryder

 

朝のヒートでも、バックハンドでビッグスコアをたたき出したコナー・オレアリーは、午後も勢いを続け、ラスト1秒の猛攻でフローレンスを破り、2つのエクセレントスコアをマークし、今年5度目のクオーターファイナル進出を決めた。

 

オリアリーは今シーズンこのラウンドを勝ち上がっておらず、イベント再開後にイーサン・ユーイング(AUS)と対戦する大きなハードルに立ち向かうことになる。

 

コナー・オレアリー© WSL / Ryder

 

「自分の出来る全てを出し切りましたが、トリッキーな波でした。」とオレアリーが言った。「最後のターンはかなり攻めて、すごく良い感じでしたが、本当に分からないものですね。全体的に良いヒートだったので、どちらに転んでも満足です。今は本当にいい状態で、 自分がいるべき場所にいるし、もっと楽しみたいと思っています。」

 

 

五十嵐カノアとコナー・オレアリーがCT第9戦「コロナ・オープンJベイ」でクオーターファイナル進出。

 

 

物斬りジェンティル、パンピングJベイで自分のグルーヴを発見

 

 

ミッドシーズン・カットに入った3人のルーキーのうちの1人、ハワイのイアン・ジェンティル(HAW)は、シーズン後半、特に今日の素晴らしいJベイで自分のグルーヴを見つけたようだ。

 

ホノルア・ベイでサーフィンをして育ったジェンティルのスタイルとアプローチは、本当に波のリズムに合っていた。彼はエリミネーション・ラウンドで元世界チャンピオンのイタロ・フェレイラ(BRA)を破り、その後現世界ランキング2位のグリフィン・コラピント(USA)を退けてクオーターファイナルに進出を決めた。

 

イタロ・フェレイラは怪我を負い病院へ

 

イタロ・フェレイラ(BRA)© WSL / Van Gysen
救助されるイタロ・フェレイラ(BRA)© WSL / Ryder

 

ジェンティルとの試合中にビッグフローターの着地で右膝を痛めてしまったイタロ・フェレイラは試合を途中棄権。救命ボートから救急車で病院に搬送された。本人のインスタにも担架で運ばれる映像がアップされているが、まだ病状もはっきりとはしていない。彼の1日も早い復帰を祈りたい。

 

「ミスをして右膝を痛めてしまい、ヒートを断念して病院に直行しました。
昨年とは違い、かなりの痛みを感じた後、競技を続けることができませんでした。このような怪我をしないよう、努力してきましたが、残念ながらリスクはあります! 大事に至らず、できるだけ早く復帰できることを願っています!」とコメントしている。

 

 

女子では、元イベント勝者のステファニー・ギルモア(AUS)が絶好調。現在WSLファイナル5カットオフぎりぎりのランキング6位タイにつけている2人のサーファーによるマストメイクのエリミネーション・ラウンド・ヒートで、好調のタティアナ・ウェストン-ウェブ(BRA)を撃破。ブラジリアンが8.00のハイエスト・スコア・ライドをマークするも、ギルモアの完璧なフローとロング・ライツでのテクニックが、14.37(20点満点)という高いヒート・トータルを記録した。

 

またモリー・ピックラム(AUS)とツアー・ベテランのレイキー・ピーターソン(USA)もクオーターファイナルへのスポットを獲得。この日、キャロライン・マークス(USA)は、バックハンドに火をつけ、スーパーチューブの最もクリティカルなセクションを見つけ、パーフェクトに近い9.63をマーク。

 

 

五十嵐カノアとコナー・オレアリーがCT第9戦「コロナ・オープンJベイ」でクオーターファイナル進出。

 

 

コロナ・オープンJベイ女子オープニング・ラウンド残り
HEAT 3:タイラー・ライト(AUS)14.90 DEF. タティアナ・ウェストン-ウェブ(BRA)14.36、ジョアン・ディフェイ(FRA)13.10
HEAT 4:キャロライン・マークス(USA)17.80 DEF. ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)15.00、ステファニー・ギルモア(AUS)10.50

 

男子エリミネーション・ラウンド結果:
HEAT 1:イーサン・ユーイング(AUS)14.73 DEF. アディン・マセンキャンプ(RSA)8.50
HEAT 2:コナー・オレアリー(AUS)18.24 DEF. カラム・ロブソン(AUS)10.33
HEAT 3: ジャック・ロビンソン(AUS)13.00 DEF. ケリー・スレーター(USA)12.76
HEAT 4:バロン・マミヤ(HAW)11.33 DEF. マシュー・マクギリブレイ(RSA)11.23
HEAT 5:ライアン・カリナン(AUS)15.60 DEF. セス・モニーツ(HAW)12.73
HEAT 6:ジョーディ・スミス(RSA)17.50 DEF. カイオ・イベリ(BRA)15.03
HEAT 7:イアン・ジェンティル(HAW)14.70 DEF. イタロ・フェレイラ(BRA)13.47
HEAT 8:五十嵐カノア(JPN)15.73 DEF. リアム・オブライエン(AUS)14.90

 

女子エリミネーション・ラウンド結果:
HEAT 1:カリッサ・ムーア(HAW)16.27 DEF. ジョアン・ディフェイ(FRA)13.63
HEAT 2:レイキー・ピーターソン(USA)13.67 DEF. ケイトリン・シマーズ(USA)8.33
HEAT 3:モリー・ピックラム(AUS)14.90 DEF. ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)12.74
HEAT 4:ステファニー・ギルモア(AUS)14.37 DEF. タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)12.40

 

男子ラウンドオブ16結果
HEAT 1:イアン・ジェンティル(HAW)15.43 DEF. グリフィン・コラピント(USA)14.30
HEAT 2:ガブリエル・メディーナ(BRA)16.83 DEF. ライアン・カリナン(AUS)16.03
HEAT 3:イーサン・ユーイング(AUS)16.23 DEF. ジョーディ・スミス(RSA)14.37
HEAT 4:コナー・オレアリー(AUS)17.47 DEF. ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)17.23
HEAT 5:フィリッペ・トリード(BRA)17.56 DEF. 和井田リオ(INA)11.67
HEAT 6:ジャック・ロビンソン(AUS)14.00 DEF. レオナルド・フィオラバンティ(ITA)13.54
HEAT 7:五十嵐カノア(JPN)13.74 DEF. ジョアオ・チアンカ(BRA)12.67
HEAT 8:ヤゴ・ドラ(BRA)14.00 DEF. バロン・マミヤ(HAW)11.03

 

女子クオーターファイナル組み合わせ
HEAT 1:タイラー・ライト(AUS)対ガブリエラ・ブライアン(HAW)
HEAT 2:キャロライン・マークス(USA)対レイキー・ピーターソン(USA)
HEAT 3: カリッサ・ムーア(HAW カリッサ・ムーア(HAW)対サラ・バウム(RSA)
HEAT 4:モリー・ピックラム(AUS)対ステファニー・ギルモア(AUS)

 

男子クオーターファイナル・マッチアップ
HEAT 1:イアン・ジェンティル(HAW)対ガブリエル・メディーナ(BRA)
HEAT 2:イーサン・ユーイング(AUS)対コナー・オレアリー(AUS)
HEAT 3: フィリッペ・トリード(BRA)対 ジャック・ロビンソン(AUS)
HEAT 4:五十嵐カノア(JPN) vs. ヤゴ・ドラ(BRA)

 

WSLオフィシャルサイト

Jeffreys Bay, Eastern Cape, South Africa