男子ミッドシーズン・カットの全22名が確定。どうするケリー。マーガレット・リバー・プロ大会3日目。

ケリー・スレーター© WSL / Hughes

オーストラリア・ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー(2023年4月22日(土))ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2023チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第5戦、ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ大会3日目。

 

 

本日は24ヒートが行われ、ミッドシーズン・カットラインを超え、2023CTの後半戦に残り戦う13人の選手の運命が決定した。

 

メインブレイクでは、6~8フィートのクリーンな波が打ち寄せ、男子22名全員がミッドシーズン・カット入りを決めたが、女子はまだ全員の決定はしていないないが、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)のみが決定となった。

オブライエンに敗れたスレーターは、ミッドシーズンカット入りを逃す

 

ケリー・スレーター© WSL / Hughes

 

歴史的なヒートで、CT2年目のリアム・オブライエン(AUS)は、GOATケリー・スレーター(USA)を退け、スレーターのミッドシーズン・カット入りの可能性を終わらせた。両者ともエクセレントスコアに近い7.83(10点満点)をマークしたが、オブライエンは7.70というソリッドなバックアップを得た。

 

 

両者ともマーガレット・リバーで今年一番の調子を見せていたサーファーで、その期待を裏切らないヒートとなった。残り1分を切ったところで、スレーターにもう1度チャンスが訪れたが、逆転ならず。ミッドシーズンカットもクリアすることは出来なかった。しかし、スレーターの競技者としての将来は、ファンにとって依然として疑問のままである。

ケリー・スレーター© WSL / Hughes
ケリー・スレーター© WSL / Hughes
ケリー・スレーター© WSL / Miers
パートナーのカラニとハグするケリー© WSL / Hughes

 

「マジックが起こるヒートの1つだと本当に感じたよ」とスレーターは言った。「10点以内なら、波が来ればチャンスはある。気分も良かったし、ルーズな感じもしたし、状況に対してのストレスも感じなかった。今日は本当に楽しかった。いい天気だし、呼吸も合っていたしね。」

 

リアム・オブライエン© WSL / Miers

 

「僕は本当に良い波を選ぼうとしていました。」 とオブライエンは言った。「少しでもまともそうな波があれば、彼(ケリー・スレーター)を寄せ付けないようにしたんです。そして最後の方で、彼にもう1回チャンスがあったんだけど、ビーチ全体が沸き立つような音がして、『やばい』って思った。幸運にも、うまく逃げ切ることができました

 

 

でも、彼は本当に素晴らしい選手で、これまでで最高の選手の一人です。このヒートは非常に重要なヒートなので、勝てて本当にうれしいです。ランキングのことは考えず、サーフィンに集中し、良い波を何本かゲットするために何をすべきかを考えるようにしています。 」

 

 

ラウンドオブ32で、バブルの渦中にあるサーファーたちの運命が決まる

 

世界チャンピオンのイタロ・フェレイラ(BRA)とファイナル5に出場した五十嵐カノア(JPN)は、共にランキング17位と必勝の状況でマーガレット・リバーにやってきた。

 

 

僅差の勝負となったが、ヒート終了間際にフェレイラがバックサイド・エアリバースを成功させ、エクセレントな9.03(10点満点)をスコア。さらに、2つの爆発的なターンで8.50をマークし、この日の最高得点となる2ウェーブ・トータルをたたき出した。このヒートでフェレイラは、正式にメイド・ザ・カットを果たした。

 

イタロ・フェレイラ© WSL / Miers

 

「カット入りは、とても良い気分です。」とフェレイラは言った。「この数日間、分からないことが多くて、友達にも悲しい思いをさせてしまいました。でも、それはそれとして、僕はただ愛のためにやっているんです。確かに素晴らしいヒートだった。

 

オーバーラップして早めにスコアを出したかったので、プライオリティを得た後にビルドすることができた。プライオリティ・ヒートになってからは、エアに挑戦して失敗してしまったので、最後にあのセクションでライドアウトできたのは最高の気分だった。あのセクションを見たときは、”行くぞ “って感じだった」。

 

サミュエル・プポ© WSL / Miers

 

一方で、本日の結果で、ツアー後半の出場権を得た選手もいれば、ツアーから去り、再びチャレンジャーシリーズを戦いツアー復帰を目指すことになった選手もいた。

 

サミュエル・プポ、ジャクソン・ベイカー、イズキール・ラウ、コロヘ・アンディーノはチャレンジャーシリーズに降格し、2024年のチャンピオンシップツアーに復帰を目指す。

 

レイキー・ピーターソン© WSL / Hughes

 

ラウンドオブ16の4ヒートが行われた女子では、カリフォルニアのレイキー・ピーターソン(USA)が、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)に勝利し、ミッドシーズン・カットに生き残る夢を持ち続けた。彼女はランキング15位からカットライン上に上がるために、大きな結果を必要としている。ツアーへのスポットを確実にするために、さらにヒート勝利を収めなければならない。

 

ラウンドオブ16で敗れたものの、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)はウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロで同率9位となり、ミッドシーズン・カットをクリアしたことが発表された。

 

ブロンテ・マコーレー© WSL / Hughes

 

その他にローカルワイルドカードのブロンテ・マコーレー(AUS)がフォームサーファーのベティルー・サクラジョンソン(HAW)を倒し、カリッサ・ムーア(HAW)も、ヒート・トータル15.93ポイント(20点満点)を記録し、好調のソフィー・マカロック(AUS)に勝利した。

 

 

ミッドシーズン・カットの確定情報

 

 

本日の大会終了後、メンズ・チャンピオンシップ・ツアー後半戦の全22名の出場選手が確定した。本日の女子はラウンドオブ16の最初の4ヒートを終え、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)が、正式にカットをクリアした唯一の選手としてリストに加えられた。

 

女子CT:ミッドシーズンカットを通過した選手
モリー・ピックラム(AUS)
タイラー・ライト(AUS)
カリッサ・ムーア(HAW)
ケイトリン・シマーズ(USA)
タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)

女子の2023年CTランキングを見る。

 

男子CT:ミッドシーズンカットを通過した選手
ジョアン・チアンカ(BRA)
ジャック・ロビンソン(AUS)
フィリッペ・トリード(BRA)
イーサン・ユーイング(AUS)
グリフィン・コラピント(USA)
ライアン・カリナン(AUS)
カイオ・イベリ(BRA)
ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
ヤゴ・ドラ(BRA)
レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)
ガブリエル・メディーナ(BRA)
ジョーディ・スミス(RSA)
マシュー・マクギリブレイ(RSA)
イタロ・フェレイラ(BRA)
リアム・オブライエン(AUS)
和井田理央(INA)
Tied between (in rankings seed order):
五十嵐カノア(JPN)
バロンマミヤ(HAW)
セス・モニーツ(HAW)
イアン・ジェンティル(HAW)

男子2023年CTランキングを見る。

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ メンズ・エリミネーション・ラウンドの結果:
HEAT1:ジェイコブ・ウィルコックス(AUS)13.30 DEF. カイオ・イベリ(BRA)13.13、ジャック・トーマス(AUS)10.26
HEAT 2:レオナルド・フィオラバンティ(ITA)14.67 DEF. ジェローム・フォレスト(AUS)11.27、カルロス・ムニョス(CRC)4.97
HEAT 3: カラム・ロブソン(AUS)12.50 DEF. ジャービス・アール(AUS)10.76、マイケル・ロドリゲス(BRA)10.57
HEAT 4:リーフ・ヘイズルウッド(AUS)15.16 DEF. 五十嵐カノア(JPN)14.56、和井田理央(INA)14.50

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ・メンズ・ラウンドオブ32の結果:
HEAT1:フィリッペ・トリード(BRA)15.70 DEF. リーフ・ヘイズルウッド(AUS)12.43
HEAT 2:ジョーディ・スミス(RSA)14.50 DEF. サミュエル・プポ(BRA)12.90
HEAT 3:ガブリエル・メディーナ(BRA)14.27 DEF. マキシム・ユスキュノ(FRA)12.63
HEAT 4:レオナルド・フィオラバンティ(ITA)15.33 DEF. イアン・ジェンティル(HAW)
HEAT 5:ジョアン・チアンカ(BRA)15.10 DEF. ジャービス・アール(AUS)8.17
HEAT 6:カラム・ロブソン(AUS)14.10 DEF. ジャクソン・ベイカー(AUS)12.44
HEAT7:コナー・オレアリー(AUS)14.43 DEF. イズキール・ラウ(HAW)12.77
HEAT 8:ヤゴ・ドラ(BRA)17.00 DEF. ナット・ヤング(USA)8.16
HEAT 9:グリフィン・コラピント(USA)14.17 DEF. ジェローム・フォレスト(AUS)7.76
HEAT 10:リアム・オブライエン(AUS)15.53 DEF. ケリー・スレーター(USA)14.00
HEAT 11:バロン・マミヤ(HAW)11.73 DEF. カイオ・イベリ(BRA)11.34
HEAT 12:ライアン・カリナン(AUS)13.33 DEF. コロヘ・アンディーノ(USA)11.93
HEAT 13:イーサン・ユーイング(AUS)14.50 DEF. ジェイコブ・ウィルコックス(AUS)13.63
HEAT 14:イタロ・フェレイラ(BRA)17.53 DEF. 五十嵐カノア(JPN)11.60
HEAT 15:マシュー・マクギリブレイ(RSA)12.93 DEF. セス・モニーツ(HAW)8.93
HEAT 16:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)16.33 DEF. ジェイク・マーシャル(USA)12.76

女子ラウンドオブ16 結果
HEAT 1:モリー・ピックラム(AUS)12.33 DEF. コートニー・コンローグ(USA)10.07
HEAT 2:ブロンテ・マコーレー(AUS)13.23 DEF. ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)12.67
HEAT 3: カリッサ・ムーア(HAW)15.93 DEF. ソフィー・マカロック(AUS)14.66
HEAT 4:レイキー・ピーターソン(USA)12.07 DEF. タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)10.94

女子ラウンドオブ16 残っているマッチアップ
HEAT 5:タイラー・ライト(AUS) vs. ジョアン・ディフェイ(FRA)
HEAT 6:ガブリエラ・ブライアン(HAW) vs. ステファニー・ギルモア(AUS)
HEAT7:ケイトリン・シマーズ(USA) vs サリー・フィッツギボンズ(AUS)
HEAT 8:キャロライン・マークス(USA) vs ブリサ・ヘネシー(CRC)

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ 男子ラウンド16の組み合わせ:
ヒート1:フィリッペ・トリード(BRA) vs. ジョーディー・スミス(RSA)
HEAT 2:ガブリエル・メディーナ(BRA)対 レオナルド・フィオラバンティ(ITA)
HEAT 3: ジョアン・チアンカ(BRA) vs. カラム・ロブソン(AUS)
HEAT 4:コナー・オレアリー(AUS) vs. ヤゴ・ドラ(BRA)
HEAT 5:グリフィン・コラピント(USA) vs リアムライ・オブライエン(AUS)
HEAT 6:バロン・マミヤ(HAW) vs. ライアン・カリナン(AUS)
HEAT 7:イーサン・ユーイング(AUS) vs イタロ・フェレイラ(BRA)
HEAT 8:マシュー・マクギリブレイ(RSA) vs. ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)

詳しくは、WorldSurfLeague.comをご覧ください。

 

ライブ中継を見る

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロは、2023年4月20日から30日までの大会ウィンドウで開催。大会の開催が決定すると、WorldSurfLeague.com、WSLのYouTubeチャンネル、無料のWSLアプリでライブ中継される。

 

イベントサイト:

Western Australia Margaret River Pro