JPSAの2023年開幕戦「さわかみ種子島プロ(ロングボード)」は今日が最終日。男子のクォーターファイナルからスタートして、男女とも決勝まで行われた。
今日の会場は快晴。風が北混じりで昨日よりも寒い。朝は満潮で昼に向け、引いていく潮まわり。
波のサイズはダウンしてコシ。インサイドブレイクということもあり、技数を入れるためには沖のピークを取ること。だから、プライオリティが重要となり、波のチョイスを間違えると命取りとなった。
演技もエンドセクションまで、スムーズに繋げないと点は伸びない。女子のセミファイナルあたりから波数も減り、お互い牽制しあう試合運びとなった。
それでも女子はセミファイナルで田岡なつみと吉川広夏は、エクセレントを叩き出し決勝へ。男子も浜瀬海、秋本祥坪が、こちらもエクセレントスコアを出して、セミも勝ち上がりファイナルへ。
セミでの浜瀬はノーズを引っ張り、止まらないスピードある演技で9.00ポイント。これが今日のシングルハイエスト。
男子は浜瀬海が追いかける塚本将也を抑え込んで優勝。女子は吉川広夏と田岡なつみの一騎打ちで、吉川に軍配。
表彰のプレゼンターは さわかみグループ代表 澤上龍 氏
さわかみ種子島プロ(ロングボード)結果
男子
優勝:浜瀬海 (¥400,000)
2位:塚本将也 (¥200,000)
3位:秋本祥坪 (¥120,000)
4位:小熊海ノ介(¥100,000)
女子
優勝:吉川広夏 (¥150,000)
2位:田岡なつみ(¥ 70,000)
3位:小栗瑞恵 (¥ 50,000)
4位:瀬下絵里子(¥ 30,000)
吉川広夏
決勝では先手を取って、先攻逃げ切り。自分のサーフィンを魅せることに集中した。冷静にマイペースだったことも勝因。そして、JPSA次戦の千倉はスキップ。エルサルバドルで開催される「ISAワールド・ロングボード・チャンピオンシップ」日本代表として出場のため。
田岡なつみ
セミファイナルでトータル16.16ポイントと、これは今日の女子のハイエスト。ぶっち切りでそのまま優勝へ勢いを見せていたものの、決勝では空回り。珍しくワイプアウトでリズムを崩す。タイムアップ寸前に勝負を賭けるも逆転はならず準優勝。ピークを決勝に持って来れなかったことが敗因か。
この後、同じくJPSA千倉はスキップ。ブラジルで開催される「ダクト テープ インビテーショナル」の大会に出場。その後はWSLのロングの大会でインドネシアのバリ、韓国と転戦予定。
ロングの基本をきっちり押さえるも、自分流にアレンジしての演技。これが技数、バラエティさを生んで浜瀬流のオリジナルに。緩急つけての演技は高評価。レールコントロールも一段と腕を上げた。
次戦のJPSA千倉は吉川と同じ「ISAワールド・ロングボード・チャンピオンシップ」日本代表として出場するためスキップ。
浜瀬海
「最初の8点が出た波は、セットの裏の波だったので、スープな感じだったんですけど、波に対してのライディングができたのかなって思います。沖は以外とショルダーがなくて、ピークだけ掘れててショルダーがないから、ロングだと波に対して長い感じでした。刺さらないようにスピードを流してというのは意識していました。」
「5月に千倉である第2戦は、エルサルバドルであるISAの世界戦に代表に選ばれたので、出場できません。なので今回は絶対に優勝したかったのと、種子島で自分ロングは初めてだったので、良い思い出にしたいなというのがあって優勝できてよかったです。」
吉川広夏
「ファイナルでは、たまたま右側で波を待っていて、波が来てくれて、本当はレフトに行くつもりだったんですけど、たまたまレギュラーの波が入って来てくれたので、それに乗れたのが本当にラッキーだったと思います。」
残り時間1分、吉川が優先権を持っていたのに、2位の田岡にライトの波に乗られてしまい、あわや逆転という場面について。「レフトしか見ていなくて、レギュラーの波は全然見てなくって、あんなに良い波だとは思わなくて、本当に負けたと思いました。ラッキーでした。完全にミスです。(笑)
「前半スコアを出せていたんですが、田岡選手はエクセレントも出せる選手なので安心はできなかったです。今年は年明けから海外の試合に出続けて、フィリピンとかオーストラリアで強い選手と戦ってきたので、今年既に5戦目で、強い選手とも落ち着いてできたのかなと思います。オーストラリアでも優勝して2連勝。良い出だしが切れたかなと思います。」
2位:塚本将也 2021年のグラチャンである塚本。昨シーズンは少し試合から離れていたが、今年は1月からフィリピンの試合に参戦、シーズン前にバリ島で練習するなど気合も十分。今年の活躍に期待。
3位:秋本祥坪。4回目という増山翔太シェイプのボードを使い、クオーターでは2本のエクセレントでトータル16.83という大会最高得点をたたき出した。新たなスポンサーも加わり、好調なシーズンスタートを切った。
4位:小熊 海ノ介 「今年はノーズも極めたいんですけど、ターンが苦手なんでターン極めたいです」アヴァンギャルドなスタイルが超クールな海ノ介。こだわりのスタイルで突き進んで欲しい。
3位:小栗瑞恵 昨年の最終戦に続き。今回も3位入賞を果たした小栗。今後の活躍に期待。
4位:瀬下絵里子 昨年の茅ヶ崎でプロ公認を得たばかりの瀬下も茅ヶ崎、日向、そして今回の種子島で見事初ファイナル進出を果たす。
種子島トライアルがスタート。
ロングボードが閉幕し、続いてショートボードの「種子島トライアル」がスタート。男子80名、女子14名が参加。今日は男子のR-1の20ヒートまで行って日没、終了。
今回は男子はトライアルR-4まで戦い、上位2名と3位の高得点者2名の合計8名が本戦に出場。そこで本戦R-2を勝ち上がった選手に公認プロ資格が与えられることとなっている。
女子はトライアルR-3まで戦い、上位3名が本戦に出場。そして、本戦R-3を勝ち上がった選手に公認プロ資格が与えられる。
さらに1ウェイブで7点、もしくはベスト2のスコアで11点以上出した場合は、即座に公認プロ資格が与えられる。これで、本日の合格となった選手は6名。
■辻雄大 @_yudaitsuji_(6.67+4.60=11.27)
「やっと夢を叶えることができました。あきらめないで良かったです。これからもサーフィン楽しんでいきます。」
■藤田 澪駿 (7.00+7.17=14.17)
「前回、前々回と全然波に乗れなくてトライアルに負けていたんで、1発目で決めて、早く帰ろうかなと思っていました(笑)これからプロ本戦行って、上手い選手をどんどん潰していきます。」
■堀越 類 @ruihorikoshi 堀越力の弟(5.00+7.30=12.30)
「自分の思った波を掴めなくて、すごく緊張していたんですけど、あそこで良い波が見えて、あれで決めるしかないと覚悟を決めて。それが決めることができたので嬉しかったです。もっと上を目指して、行けるところまでいきたいと思います。」
■寺田 文太 @bunta.terada (6.00+5.00=11.00)
ISAジュニア日本代表の寺田「今回の種子島は、スポンサーさんと、種子島でサポートして下さっている方たちに感謝しかないです。プロ公認が夢ではなくて、目標の一つではあったんですけど、今後プロとして活躍できるように頑張りたいです。」
■安室 弦 安室丈の弟 (5.40+6.23=11.63)
「トム(笹田)が先に3発当てて、7点出していたので、僕も絶対プロになりたいと思っていたので良い波乗れて良かったです。JPSAのトライアルを4回ぐらい受けたんですけど、全部落ちて。でも今回やっと受かったんで、めっちゃ嬉しいです。」
■笹田 十夢 (7.00+4.60=11.60)
「親父に感謝の気持ちでいっぱいです。やったでぇ〜。自分は大阪で海がなんですけど、頑張っている子供達もいっぱいいるので、彼らの格好良い背中を見せられたらと思います。」
種子島トライアルのLIVE配信は明日もJPSA OFFICIALチャンネルで行われます。
4月9日(日)DAY2 プロトライアル
7:00選手集合(男子・女子)
JPSAオフィシャルサイト:http://www.jpsa.com/
※波のコンディションや進行状況により変更されることがあります。大会当日は随時、会場インフォメーションを確認してください。
サーフメディアは現地から最新情報をお伝えします。
https://twitter.com/SURFMEDIA_LIVE
https://www.facebook.com/SURFMEDIA.JP
https://www.instagram.com/surfmedia/