第60回リップカールプロ・ベルズビーチ開幕。男女オープニングラウンドが終了。ビッグスコア連発。

ジャック・ロビンソン: © WSL / Ryder

オーストラリア、ビクトリア州ベルズビーチ(2023年4月6日木曜日)-ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2023チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第4戦、リップカール・プロ・ベルズビーチ, Presented by Bonsoyが本日スタートし、ウィンキ・ポップの3~4フィートの波で開幕。男女のオープニングラウンドが終了し、多くのビッグスコアが記録された。

 

 

ミッドシーズン・カットを目前に控えたストレスの中、成功を収めた選手もいれば、プレッシャーに押しつぶされた選手もいた。

 

現在世界ランキング1位のモリー・ピックラム(AUS)は、オープニングラウンドを勝利し、女子のなかでは一番乗りでミッドシーズンカットをメイクした。

 

五十嵐カノア © WSL / Ryder

 

 

また、ツアーベテランのサリー・フィッツギボンズ(AUS)、8度の世界チャンピオンのステファニー・ギルモア(AUS)、昨年ファイナル5に出場した五十嵐カノア(JPN)は、オープニングラウンドの対戦を見事に制し、成功を収めた。カノアのヒートの詳細はこちら。

 

追い込まれたケリー © WSL / Ryder

 

一方で、ライン上にいる11度の世界チャンピオンのケリー・スレーター( USA)とブリザ・ヘネシー(CRC)は、エリミネーションラウンドに回ることとなった。

 

現世界ランキング1位のモリー・ピックラムがミッドシーズン・カットをクリア。

 

モリー・ピックラム© WSL / Ryder

 

現在世界ランキング1位のモリー・ピックラム(AUS)は、メイシー・キャラハン(AUS)とジョアン・ディフェイ(FRA)とのオープニングラウンドのヒートを制し、、オッドシーズン・カットをクリア。シーズン後半への出場権を獲得した。

 

キャラハンは、クリティカルなフィニッシュマニューバーで7.17(10点満点)をスコアし、力強く試合をスタートした。しかし、ピックラムはすぐに爆発的なターンで応戦し、8.00というエクセレントスコアをマーク。ツアーベテランのディフェイはリズムを掴めないまま、エリミネーション・ラウンドに送られた。ツアー2年目のピックラムは、初の世界タイトル獲得に近づいている。

 

「ファーストヒートの緊張はつきものですが、ウィンキが力を貸してくれました。あとはライディングをメイク出来ればビッグスコアが出るというものでした。エクセレントスコアでオープニングを飾れたことを超嬉しく思っています」と、ピクラムが言った。

 

「カットされるのは残念なことですが、私も経験済みで、もう二度とやりたくないので、今回はカットされずに済んで超うれしいです。ファイナル5に残れるように、がんばります!」

 

 

コラピント、フローレンス、マークス、オープニングラウンドを制す

 

グリフィン・コラピント© WSL / Sloane

 

カリフォルニアのグリフィン・コラピント(USA)は、ウィンキ・ポップのロング・ライツで、オープニング・ラウンドのヒート2で15.66(20点満点)という素晴らしい2ウェイブ・トータルを記録した。

 

コラピントのスコアラインには、巨大なフルローテーション・エアリバースによる8.33が含まれていた。現在、世界ランキング5位のコラピントは、リップカールWSLファイナルへの出場と、初の世界タイトル獲得を狙っている。

 

グリフィン・コラピント© WSL / Ryder

 

「波がカリフォルニアのホームスポットと似ていたので、違和感なく楽しめました」と、コラピントは言った。「そして、友人のセス(モニーツ)と一緒に勝ち進むことができ、とても嬉しく思っています。もちろん、今週の主な目的はイベントに勝つことですが、友人たちとの時間を楽しみ、楽しんでいます。今年のツアーでは、試合もオフタイムも、すべての面で楽しんでいます。そのすべてを最大限に活用しているところです。」

 

ジョン・ジョン・フローレンス © WSL / Ryder

 

メンズオープニングラウンドの最終ヒートは、この日最もアクションの多いヒートの1つだった。調子の良いジョン・ジョン・フローレンス(HAW)がヒートをコントロールし、彼のシグネチャーであるパワーターンで物凄いスプレーをあげた。

同じハワイのバロン・マミヤと怪我人リプレイスのモーガン・シビリック(AUS)もソリッドなスコアを出したが、フローレンスに追いつくには十分ではなかった。そして、フローレンスは、男子オープニング・ラウンドで2番目に高いヒート・トータル16.26(20点満点)を記録したのである。

 

キャロライン・マークス © WSL / Ryder

 

また女子ではキャロライン・マークス(USA)が、トレードマークのバックサイド・アタックで2ウェーブ・トータル15.83を記録し、存在感を示した。2019年以来のベルズ出場となるマークスは、イザベラ・ニコルズ(AUS)とタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)とのマッチアップを支配。マークスは過去2回ベルズに出場した際に同率3位でフィニッシュしており、今年はその結果を上回ることを望んでいる。

 

ワイルドカードのオーウェン・ライトが大活躍

オーウェン・ライト: © WSL / Sloane

 

オージー・サーフィンのレジェンドであるオーウェン・ライトは、ワールド・チャンピオンでベルズ優勝者のフィリッペ・トリード(BRA)と2023CTルーキーのイアン・ジェンティル(HAW)とのヒートに勝利し、CT最後のイベントを素晴らしい形でスタートさせた。

 

ライトは、ウィンキのロングウォールで良いリズムを刻み、ピュアラインとフィン・フリー・フィニッシュを組み合わせ、ライバルを僅差で抑え、ラウンドオブ32に進出した。

 


「ヒートで勝てて最高の気分だよ」とライトは言った。「ジャージから少し離れていたけれど、コンペティションモードにうまく戻って、自信を持てたから良かった。最後の大会で早くも勝利を手にすることができ、本当にうれしい。この大会では、過去にクオーターファイナルあたりで負けているので、今年はあまりプレッシャーをかけずにサーフィンして、ワイルドカードとして何ができるかを見てみたいです。」

 

ザビエル・ハクスタブル(AUS)(Photo by Ed Sloane/World Surf League)

 

初日に注目を集めたもう一人のワイルドカードは、トライアルで優勝したザビエル・ハクスタブル(AUS)で、ランキングトップのジャック・ロビンソン(AUS)に続く2位でヒートを終えた。

 

ジャック・ロビンソン: © WSL / Sloane
追い込まれたケリー © WSL / Ryder

 

ロビンソンは、何度もエアーを決めてヒートを制し、トーキー出身のハクサブルは、11度の世界チャンピオンであるケリー・スレーター(USA)を抑えて2位となり、止まらない。スレーターは、競技が再開されるとエリミネーション・ラウンドで戦わなければならない。

 

 

リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ・メンズ・オープニング・ラウンドの結果:
HEAT1: イーサン・ユーイング(AUS)14.50 DEF. ナット・ヤング(USA)11.43、カルロス・ムニョス(CRC)8.54
HEAT 2:グリフィン・コラピント(USA)15.66 DEF. セス・モニーツ(HAW)11.03、マキシム・フスナット(FRA)10.37
HEAT 3: ライアン・カリナン(AUS)13.27 DEF. カイオ・イベリ(BRA)10.94、イズキール・ラウ(HAW)10.34
HEAT 4:ディラン・モファット(AUS)12.33 DEF. ジョアン・チアンカ(BRA)11.67、マシュー・マクギリブレイ(RSA)10.84
HEAT 5:オーウェン・ライト(AUS)12.84 DEF. フィリッペ・トリード(BRA)11.24、イアン・ジェンティル(HAW)10.36
HEAT 6:ジャック・ロビンソン(AUS)12.56 DEF. ザビエル・ハクスタブル(AUS)11.50、ケリー・スレーター(USA)9.60
HEAT 7:コロヘ・アンディーノ(USA)11.64 DEF. イタロ・フェレイラ(BRA)10.80、コナー・オレアリー(AUS)10.00
HEAT 8:マイケル・ロドリゲス(BRA)14.47 DEF. ジョーディ・スミス(RSA)12.47、カラム・ロブソン(AUS)11.93
HEAT 9:ジャクソン・ベイカー(AUS)13.00 DEF. レオナルド・フィオラバンティ(ITA)11.37、和井田理央(INA)10.60
HEAT 10:ヤゴ・ドラ(BRA)13.83 DEF. サミュエル・プポ(BRA)13.67、ジェイク・マーシャル(USA)10.00
HEAT 11:五十嵐カノア(JPN)16.40 DEF. ガブリエル・メディーナ(BRA)13.00、リアム・オブライエン(AUS)12.43
HEAT 12:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)16.26 DEF. モーガン・シビリック(AUS)12.17、バロン・マミヤ(HAW)12.10

 

リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ女子オープニング・ラウンドの結果:
HEAT 1:ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)13.07 DEF. ソフィー・マカロック(AUS)11.93、ケイトリン・シマーズ(USA)11.24
HEAT 2:モリー・ピックラム(AUS)13.73 DEF. メイシー・キャラハン(AUS)13.50、ジョアン・ディフェイ(FRA)13.16
HEAT 3: カリッサ・ムーア(HAW)14.33 DEF. レイキー・ピーターソン(USA)13.66、コビー・エンライト(AUS)12.57
HEAT 4:キャロライン・マークス(USA)15.83 DEF. イザベラ・ニコルズ(AUS)13.04、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)9.40
HEAT 5:Sally Fitzgibbons(AUS)16.57 DEF. ガブリエラ・ブライアン(HAW)13.73、タイラー・ライト(AUS)12.17
HEAT 6:ステファニー・ギルモア(AUS)16.16 DEF. コートニー・コンローグ(USA)12.06、ブリサ・ヘネシー(CRC)11.50

リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ・メンズのエリミネーション・ラウンド・マッチアップ:
HEAT1: カラム・ロブソン(AUS)対リアム・オブライエン(AUS)対イズキール・ラウ(HAW)。
HEAT 2:和井田理央(INA)対バロン・マミヤ(HAW)対マキシム・フスナット(FRA)。
HEAT 3: コナー・オレアリー(AUS)対ケリー・スレーター(USA)対カルロス・ムニョス(CRC)。
HEAT 4:マシュー・マクギリブレイ(RSA) vs. イアン・ジェンティル(HAW) vs. ジェイク・マーシャル(USA)

リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ女子エリミネーション・ラウンドのマッチアップ:
ヒート1:ケイトリン・シマーズ(USA)対ブリサ・ヘネシー(CRC)対コビー・エンライト(AUS)。
HEAT 2:タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA) 対 タイラー・ライト(AUS) 対 ジョアン・ディフェイ(FRA)。

 

詳しくはWorldSurfLeague.comでご確認ください。

 

ライブで見る

リップカールプロ・ベルズビーチの大会期間は、2023年4月4日から4月14日まで。大会は、WorldSurfLeague.com、WSLのYouTubeチャンネル、無料のWSLアプリでLIVE放送される予定です。詳細はWorldSurfLeague.comでご確認ください。

 

イベントサイト: