世界チャンピオンのジョン・ジョン、ケリー、メディーナ、イタロがまさかの敗退。大波乱の大会3日目。

優勝候補が消える中で勝ち続けるジャック・ロビンソン© WSL / Bielmann Heff

サンセット・ビーチ、オアフ、ハワイ(2023年2月16日木曜日)-ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2023チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第2戦「 ハーレープロ・サンセットビーチ」は、サンセットビーチで8から10フィートのパンピング・ウェイブでエキサイティングなアクションが1日続き、メンズのベスト8が決定した。

 

サンセット・ビーチのチャレンジングなラインナップは、コンペティションを盛り上げ、競争の場を平準化し、ランキングを揺るがすこととなった。

 

 

世界チャンピオンであるジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ケリー・スレーター(USA)、ガブリエル・メディーナ(BRA)、イタロ・フェレイラ(BRA)が姿を消し、一方で、多くのビッグネームが敗退する中、現在世界ランキング1位のジャック・ロビンソン(AUS)が勝ち進み、ランキングをさらにリードする良いポジションにつけている。

 

 

現在世界ランキング1位のジャック・ロビンソン、2連勝なるか。

ジャック・ロビンソン

 

ジャック・ロビンソン(AUS)は、現世界ランキング2位のレオナルド・フィオラバンティ(ITA)との直接対決を制し、今シーズン2度目のクオーターファイナル進出を果たした。

 

ロビンソンは、バレルとパワフルなカーブのコンビネーションでエクセレントな8.0をスコア。さらに6.33をマークして、クオーターファイナルへの進出を決めた。これでロビンソンは、2023年CTの開幕2連勝を目前にしている。

 

「あのバトルは10歳の頃から続いているんだ(笑)」とロビンソンは言った。「彼は実際に僕を高めてくれるんですが、今日は波がとても良かったので最高でした。自分は仕事ができてハッピーだし、レオナルドは超優秀なコンペティターです。スタートしたとき、肘と肘がぶつかって、もう始まっているんだと思いました。

 

ビーチにいるときも、彼は僕の前を歩いていて、僕はそのまま彼を追い越して、海に入るレースではもう彼に勝っていたよ(笑)。でも、いいヒートでした。彼はいい波に乗っていたので、僕はベストウェーブに乗ろうとしただけです。」

 

 

ジョアオ・チアンカにとって人生のベスト・コンペティティブ・デイ

ジョアオ・チアンカ

 

ジョアオ・チアンカ(BRA)は、今日の2ヒートをエクセレント・トータルでフィニッシュし、ライバルたちを驚かせた。彼はまず、同じブラジルのヤゴ・ドラとのラウンドオブ32で8.17と8.50をマーク。

 

その後、チアンカはラウンドオブ16で2019年世界チャンピオンのイタロ・フェレイラ(BRA)を下した。再びエクセレント・レンジに突入し、8.40と8.43をスコアして、今日のハイエスト・ヒート・トータルである16.83(20点満点)をマークした。チアンカは、クオーターファイナルでマシュー・マクギリブレー(RSA)と対戦する。

 

「毎晩、次のヒートで何が起こるか考えながら眠りにつきました。」とチアンカは言った。「今日は、2つの素晴らしいヒートトータルに恵まれた。今日は人生最高のコンペティション・デイでした。全てが上手く行き、波も最高で、僕はとても感動しました。まだ試合は終わってませんけどね」。

ワールドチャンピオンのフローレンス、スレーター、メディーナ、フェレイラが敗退

 

激しいラウンドオブ16の対戦では、2013年のルーキー・オブ・ザ・イヤーのナット・ヤング(USA)が、2度のワールド・チャンピオンであるジョン・ジョン・フローレンス(HAW)を圧倒した。

 

ナット・ヤング

 

フローレンスはリードしてヒートをスタートしたが、中盤過ぎにヤングがエクセレントな7.60をマークしてヒートを逆転。ヤングは、クオーターファイナルでジャック・ロビンソンと対戦する。

 

「ジョン・ジョン(フローレンス)とのヒートで、どのようにアプローチするかというゲームプランがあったのは確かです。

「その作戦をどれだけ実行できたかは分からないが、それがあのヒートに役立ったと思う。でも、その前のヒートでは、少し緊張していたんです。彼は間違いなく優勝候補ですが、自分のベストサーフィンをして良いヒートをメイク出来ればハッピーです。

 

イーサン・ユーイング

 

11度の世界チャンピオンであるケリー・スレーター(USA)は、ラウンドオブ16でイーサン・ユーイング(AUS)に敗退。ユーイングは、パワー・サーフィンで7.00と6.83というソリッドなスコアを獲得し、スレーターを倒すのに十分なスコアとなった。彼は、クオーターファイナルでカリフォルニアのグリフィン・コラピントと対戦することになる。

 

「ケリー・スレーターとは、ルーキーイヤーのフィジーと2年前のパイプで対戦してやられましたが、僕はいつも彼とのヒートが大好きです」とユーイングは言った。

 

「彼が何をするのかいつも興味深く見ていますし、ついに彼を破ることができて本当に良い気分です。彼が8.00の低いスコアを必要としているのは分かっていましたし、もし良い波に乗れば大きなスコアを出す可能性があったので、安心は出来ず、彼の近くにいたかったのです。」

 

 

グリフィン・コラピント(USA)

 

エキサイティングな一進一退の攻防の末、ラウンドオブ16でグリフィン・コラピントが3度の世界チャンピオンであるガブリエル・メディーナ(ブラジル)に勝利した。

 

残り時間10分の時点で、コラピントは2つのクリティカルターンでリップからエアドロップし、8.83(10点満点)をスコア。このライディングによって彼はトップに躍り出るとともに、世界チャンピオンに勝利することを確定さた。

 

「自分は、ただガンガン攻めて行きたかったんだけなんです。」とコラピント。「彼は3度の世界チャンピオンだから、ベストなサーフィンをしなければならない。スタートでは、少しタイミングがずれてしまいましたが、8.00のスコアでは、とても手応えを感じました。この波とハワイに多くの時間を費やしてきたので、それが報われ、とても良い気分です。」

 

 

フィリッペ・トリード(BRA)

 

現在のワールド・チャンピオンであるフィリッペ・トリード(BRA)は、メンズのワールド・チャンピオンで唯一、今日のラウンドを勝ち抜いた選手だ。トリードは、ラウンドオブ16で調子の良いセス・モニーツ(HAW)を倒し、クオーターファイナルへの出場権を確保。彼は今、ここサンセットビーチで勝利してロビンソンからランキングのリードを奪還したいところだ。

 

しかし、トリードはクォーターファイナルで、イベントの脅威である同じブラジルのカイオ・イベリと対戦しなければならない。イベリはラウンドオブ16でエクセレントスコアを2つマークし、ミゲル・プポ(BRA)を下してクオーターファイナル進出を果たしている。

 

 

ハーレープロ・サンセットビーチ・メンズ・ラウンドオブ32結果。
HEAT1:ジャック・ロビンソン(AUS)15.50 DEF. カルロス・ムニョス(CRC)10.43
HEAT 2:レオナルド・フィオラバンティ(ITA)8.03 DEF. サミュエル・プポ(BRA)0.77
HEAT 3 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)12.00 DEF. イアン・ジェンティル(HAW)11.47
HEAT 4:ナット・ヤング(USA)11.00 DEF. カラム・ロブソン(AUS)8.33
HEAT 5:イーサン・ユーイング(AUS)10.44 DEF. キアヌ・アシン(HAW)8.83
HEAT 6:ケリー・スレーター(USA)9.57 DEF. ジェイク・マーシャル(USA)8.07
HEAT 7:ガブリエル・メディーナ(BRA)15.94 DEF. 和井田理央(INA)9.33
HEAT 8:グリフィン・コラピント(USA)12.66 DEF. リアム・オブライエン(AUS)12.50
HEAT 9:フィリッペ・トリード(BRA)11.17 DEF. イーライ・ハンネマン(HAW)2.90
HEAT 10:セス・モニーツ(HAW)12.06 DEF. バロン・マミヤ(HAW)9.13
HEAT11:ミゲル・プポ(BRA)11.23 DEF. コロヘ・アンディーノ(USA)9.27
HEAT 12:カイオ・イベリ(BRA)14.34 DEF. ライアン・カリナン(AUS)10.34
HEAT13:イタロ・フェレイラ(BRA)12.17 DEF. マイケル・ロドリゲス(BRA)9.40
HEAT 14:ジョアン・チアンカ(BRA)16.67 DEF. ヤゴ・ドラ(BRA)11.23
HEAT15:マシュー・マクギリブレイ(RSA)11.83 DEF. ジョーディ・スミス(RSA)10.24
HEAT 16:五十嵐カノア(JPN)15.07 DEF. ジャクソン・ベイカー(AUS)15.00

ハーレープロ・サンセットビーチ・メンズ・ラウンド16の結果。
HEAT1:ジャック・ロビンソン(AUS)14.33 DEF. レオナルド・フィオラバンティ(ITA)13.83
HEAT 2:ナット・ヤング(USA)12.10 DEF. ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)8.83
HEAT 3:イーサン・ユーイング(AUS)13.83 DEF. ケリー・スレーター(USA)9.67
HEAT 4:グリフィン・コラピント(USA)13.93 DEF. ガブリエル・メディーナ(BRA)11.10
HEAT 5:フィリッペ・トリード(BRA)11.86 DEF. セス・モニーツ(HAW)9.17
HEAT 6:カイオ・イベリ(BRA)16.33 DEF. ミゲル・プポ(BRA)10.77
HEAT7:ジョアオ・チアンカ(BRA)16.83 DEF. イタロ・フェレイラ(BRA)12.16
HEAT 8:マシュー・マクギリブレイ(RSA)15.17 DEF. 五十嵐カノア(JPN)14.84

ハーレープロ・サンセットビーチ・メンズ・クォーターファイナル・マッチアップ。
HEAT1:ジャック・ロビンソン(AUS)対ナット・ヤング(USA)
HEAT 2:イーサン・ユーイング(AUS)対グリフィン・コラピント(USA)
HEAT 3 フィリッペ・トリード(BRA) 対 カイオ・イベリ(BRA)
HEAT 4:ジョアオ・チアンカ(BRA) 対 マシュー・マクギリブレイ(RSA)

ハーレープロ・サンセットビーチ・ウイメンズ・ラウンド16のマッチアップ。
HEAT1:ブリサ・ヘネシー(CRC)対サリー・フィッツギボンズ(AUS)
HEAT 2:モリー・ピックラム(AUS)対イザベラ・ニコルズ(AUS)
HEAT 3:ステファニー・ギルモア(AUS)対ゾーイ・マクドゥーガル(HAW)
HEAT 4:タイラー・ライト(AUS) 対 メイシー・キャラハン(AUS)
HEAT 5:カリッサ・ムーア(HAW)対ルアナ・シルバ(BRA)
HEAT 6:レイキー・ピーターソン(USA)対ガブリエラ・ブライアン(HAW)
HEAT7:タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)対ケイトリン・シマーズ(USA)
HEAT 8:ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW) 対キャロライン・マークス(USA)

 

Watch LIVE

ハーレープロ・サンセットビーチは、コンペティション・ウィンドウ2023年2月12日~23日で開催。WorldSurfLeague.com、WSLのYouTubeチャンネル、無料のWSLアプリで大会がLIVE放送されます。

 

https://www.worldsurfleague.com/events/2023/ct/67/hurley-pro-sunset-beach/